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商品説明
盲目の霊能力者と、彼女をささえる仲間たち。過去の事件の真相と不思議な事象の真実を次から次へと暴き出す!快作ミステリー。【「BOOK」データベースの商品解説】
盲目の人気霊能力者・能城あや子と、百発百中の「霊視」を支える仲間たちが、過去の事件の真相や不思議な現象の真実を次から次へと暴き出す、快作ミステリー。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
招霊 | 5-43 | |
---|---|---|
金縛 | 45-82 | |
目隠鬼 | 83-120 |
著者紹介
井上 夢人
- 略歴
- 〈井上夢人〉東京生まれ。徳山諄一と共作筆名・岡嶋二人として「焦茶色のパステル」で江戸川乱歩賞受賞等。コンビ解消後、井上夢人として「ダレカガナカニイル…」を発刊。他の著書に「プラスティック」等。
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紙の本
個人的に言うと、岡嶋二人解散以来、どこか井上が発表する作品の暗さが厭だったんですね。岡嶋時代のスマートさはどうしちゃったんだろうって。でも今回は納得。いいじゃん、岡嶋時代を思い出させたって
2006/03/25 20:42
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
いきなり脱線ですが、先日、西新宿で第25回損保ジャパン美術財団選抜奨励展という、各美術団体や美術関係者が推薦する作家の作品を集めた展覧会がありました。ま、特別の思い入れがある会ではないので、入り口のところに置いてあるラックで他の展覧会のパンフレットなどを漁っていたんですが、そこに「本の仕立て屋さん」というパンフがありました。
銀座にあるポーラ ミュージアム アネックスで4月3日〜26日まで開かれる会の案内ですが、その裏に仕立て屋さんの名前と顔写真がでているのです。名前を書いておけば。山室眞二、田中淑恵、大久保明子、幅雅臣の4人です。へえ、大久保さんて美人なんだ、おまけに1971年生まれ、若いじゃん・・・なんて思ったりして。
で、この本、ちょっとレトロなイラストレーションは、おおの麻里、ブックデザインは勿論、大久保伸子、え、明子じゃないの?ウソ?何のための前振り?ま、いいか、これ読んでいる人、本好きだろうし、装丁の展覧会の宣伝もしたことだし・・・ううう・・・
自分の周辺で起きる不思議な出来事を解決して欲しいと依頼してきた相談者が喫茶店で会っていたのは、霊能者の嘘を暴くことを飯のタネにしている記者だった「招霊 おがたま」、この数ヶ月、自分が金縛りにあっている、と訴える人妻は「金縛 かなしばり」、友人に付き添われてきた女性には何かが憑いている、そう彼女はいうのだが「目隠鬼 めかくしおに」、取材を受けようとしない霊能者に身分を偽って相談に訪れた記者は「隠蓑 かくれみの」。
自分の家で人の声がする、怯えた女性は結局家を出ることになって「雨虎 あめふらし」、次の相談者に予定されていた、一人息子の身を案じる女性が自殺した「寄生木 やどりぎ」、盲目の霊導師の前に現れた男は「潮合 しおあい」、今度こそ奴らの尻尾を捕まえた、勇んで取材に出かけた記者の思いは「陽炎 かげろう」
主人公は4人、サングラスをかけた霊導師 能代あやこを中心に、彼女のマネージメントを取り仕切る株式会社 能代コンサルティング社長の鳴滝昇治。その会社に隣接する有限会社 OMO の社員草壁賢一と藍沢悠美です。ちなみに、OMOの社長も鳴滝昇治です。この4人がチームです。
彼らに挑むのが稲野辺俊朗というゴシップ週刊誌の記者、34歳です。能代あやこの周辺を嗅ぎまわり、霊能だとか超常現象だとか超能力を目の敵にしています。ちなみに、主人公たち4人は人を騙すどころか、怪異現象の背景にあるものを見抜き、相談者の悩みを解決していきます。その姿勢は、謙虚ということばがピッタリするようなものです。
読みながら、ああ、これって岡嶋二人の世界だな、って思いました。そういうことをいわれることは井上には厭なことかもしれません。でも、私にとって岡嶋二人は日本が生んだもっともスマートなミステリ作家なのです。もしかすると井上は自分のチームを解散して以来、自分が書きたい世界にあえて背を向けてきたのでは、そう思いたくなります。
82年以降、徳山諄一と二人で岡嶋二人として都会的センス溢れる作品を量産しました。そのすべてが傑作でした。コンビ解消以後、井上は『ダレカガナカニイル・・・』『プラスティック』『オルファクトグラム』『クリスマスの四人』などを書いていますが、どの作品も人間の暗い面を扱っています。
でも今回はちがいます。まさに岡嶋二人を思い出させてくれます。悪い意味じゃあありません。無理して過去に背を向けなくても、それが本来の井上の世界ならば、いいじゃありませんか。読者はこういう作品を求めている、私はそう思います。もっともっと4人の活躍を読みたかった、もう一度、彼らに会いたい、そう思います。それは鳴滝のチームだけではありません、井上・徳山のチームにも会いたい、そう思わせる作品です。
紙の本
内容紹介
2005/12/29 01:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:集英社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
探った。知った。真実が視えた。
盲目の霊能力者と彼女を支える仲間たち。
過去の事件の真相と、不思議な事象の真実を次から次へと暴き出す、ユーモア・ミステリー!
*****
盲目の能上あや子は、霊に悩む人々の災いを鎮める自称「霊導士」。ちまたでは人気霊能者で通っている。テレビに出演し、依頼者の相談を受け、霊視をするが、実は、彼女を支えるスタッフたちが収集する情報で霊能力があるかのように装っているだけだった。睡眠中、金縛りにあい、覚えのない痣や傷ができている若妻(「かなしばり」)や、友人の狐憑きを疑う中年女性(「目隠し鬼」)、地下室から聞こえる幽霊の声に悩む主婦(「あめふらし」)など、依頼者の住宅へ侵入したりなどして、その原因をスタッフが探り、あくまで霊視しているかのように伝えるのだ。
やがて、週刊誌の記者があや子の能力を疑いだし、調査に乗り出すのだが・・・。