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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.1
  • 出版社: 光文社
  • レーベル: 光文社文庫
  • サイズ:16cm/301p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-334-74000-9

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文庫

紙の本

戻り川心中 傑作推理小説 (光文社文庫)

著者 連城 三紀彦 (著)

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。岳葉が真に愛したのは?女たちを死なせてまで彼が求めたものと...

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戻り川心中 傑作推理小説 (光文社文庫)

税込 682 6pt

戻り川心中

税込 550 5pt

戻り川心中

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商品説明

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。岳葉が真に愛したのは?女たちを死なせてまで彼が求めたものとは?歌に秘められた男の野望と道連れにされる女の哀れを描く表題作は、日本推理作家協会賞受賞の不朽の名作。耽美と詩情—ミステリ史上に輝く、花にまつわる傑作五編。【「BOOK」データベースの商品解説】

【日本推理作家協会賞(第34回)】【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

藤の香 7-47
桔梗の宿 49-99
桐の柩 101-163

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みんなのレビュー118件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

匂い立つ情動

2012/05/18 09:11

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

連城さんの作品は今回初めて手にさせてもらいましたが、素直に「うーむ、すごいな」とうめいてしまいました。さすが名作と謳われるだけある、素晴らしい短編が5つ。基本「花」をテーマに、とてもとても深く、「人間」を描き出しています。ミステリに分類されるようですが、いわゆる世で言うミステリとはまるで違う、と言っていいと思います。これまで読んできたミステリで題材とされた人の死、殺人。どうも何だかプラスチックな感じで、作品の1要素、トリックを展開する為のきっかけ、くらいに扱われがち。だけど元来、人が人を殺すというのにはものすごい心の力が必要で、殺人に至る経緯と言うのも、他人では予想も付かないような感情が付き纏っているはず。その部分を描き上げてこそ、読む側が予想だに出来ないミステリーが出来上がるのではと思います。この作品はまさにその部分を描き上げ、登場人物がこちらが想像だにしない「情」に突き動かされて人を手にかける物語が展開します。
また文章の美しさが非常に際立っていて、これもただのミステリに分類するのは違和感を覚えるほど。生々しいまでに美しい日本語が、人間と人間、男と女の心の襞を描き出しています。その襞の奥に隠された「情」が、まるで文章間から匂い立ってくるよう。その匂いは決してテーマの一つになっている、花の香りではありません。生臭い、と言っても過言ではない程の「人間」の匂い。だからこそ、胸にしみるのだと思います。味わい深い文章で、情に突き動かされた人間たちの物語を堪能してみたいという方に、ぜひオススメ。比類なき、一冊です。

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紙の本

まさに傑作!

2022/07/31 08:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

推理小説を普段読まない私だが、どの作品も意外な展開が面白すぎてぐいぐい惹き込まれて読み切った。

読みながら頭に浮かんでくるのは暗い場面が多いが、そこに炎や鮮血、そして花などがハッとするほど鮮やかに色彩を投げかけてきて、物語を読んでいながらにして映画を見ているかのような不思議な感覚に陥った。

あっという間に著者のファンとなり、他の作品も購入した!今年の夏は著者の世界にどっぷりハマり、お家時間を楽しもうと思う。

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電子書籍

すごい

2021/10/10 18:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る

表題作は、ある心中事件の謎を解き明かしていく話ですが、構成も展開も素晴らしく短編なのに長編を読んでるような充実感を得られた。

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電子書籍

玻璃のような小説

2017/07/06 19:30

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

美しい美しいと言われているミステリー。確かにとても美しい。殺人事件の話なのに何故。それは連城さんが編む日本語であったり、情景に現れるこまごまとした物に命が宿っているからだろうと思う。特に眼を引くのが「花」の活かし方。睡蓮だったり菖蒲だったり、何かしら花が印象的に使われている。花の儚さと人間関係、生命の儚さ、やるせなさがうまくシンクロしていて、悲しい話のなかに瞬間的な彩りが作られている。また殺人事件が起こるまでの人間の心の機微、これでもかというほど繊細に書かれている。玻璃のような小説。感銘受けて当然なのだ。

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紙の本

少し前の少し暗い時代

2017/01/27 12:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまぜみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

を疑似体験できたかな、こういうのもサスペンスにはいるのかは疑問ですが。小説としてはGoodです。

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紙の本

花の色香が奏でるミステリ。

2010/10/17 15:16

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「こういうミステリ、好きだーっ!!!」
読み終えてすぐ、そう思った。本書に収録されている5編の短編はすべてミステリ。しかしそのどれもに、大したトリックは登場しない。それでも、「ううむっ」と唸らせる何かがある。そしてその「何か」がとっても好みだったのだ。

収録されている短編のタイトルには、花の名前がつけられている(表題作は除く)。藤。桔梗。桐。白蓮。もちろん、タイトルにはないが表題作の『戻り川心中』にも花が登場する。

言いがかりにも似た褒め方になってしまうけれど、この花の選び方が素晴らしい。ここで登場する花は、カタカナじゃ駄目なのだ。かといって、漢字で書けるからと薔薇のような豪奢な花もいただけない。

花にまつわるストーリー。そこに登場する男と女。性的な描写は皆無なのに、どの短編もどことなく艶っぽい。だけどその色気は決して下品なものではなく、ストーリーは儚く美しい。

表題作の『戻り川心中』は、大正時代の歌人・苑田岳葉にまつわるお話(もちろん架空の人物)。二度の心中未遂で女に逝かれ自らは生き残った岳葉。おそらくモデルは『走れメロス』を著したアノ人だろう。この作品は、太宰の女性遍歴をちらりと頭に入れてから読むと、より艶めかしく感じられて良い。
ただ、作中に登場する句のいくつかに「うん?」と思うところがあるので、そこだけはちょっと残念だったかも。


どれもこれも甲乙つけがたいのだけれど、表題作と『桐』が特に好き。



『戻り川心中』収録作品
・藤の香
・桔梗の宿
・桐の棺
・白蓮の寺
・戻り川心中


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紙の本

傑作の呼び声高い短編集

2024/02/15 16:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栄本勇人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

面白いことは面白いのだが、世間の絶賛ぶりは正直理解しかねる。他にも何作か著者の作品を読んでいるが、どれもあまりピンときていない。面白いと評判の作品をいくつか積んでいるのでそちらは自分にはまると嬉しいな。

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紙の本

世代間ギャップ

2022/06/09 07:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る

母に貸してみたら、結構好評。しかし、買った本人からしてみれば、何のこっちゃ分からない。ここら辺が難しい。

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電子書籍

まあまあかな

2017/08/07 04:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る

情念ミステリともいえる短編集。情念ツイストが効いているので、初めの数個は、ほほう、という感じでよかったが、だんだん、無理やり感が漂ってきた。最後は太宰を連想させるところがよかった。

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2008/03/17 12:05

投稿元:ブクログ

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2008/04/19 05:00

投稿元:ブクログ

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2008/05/07 11:55

投稿元:ブクログ

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2009/06/19 02:03

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2009/08/17 03:15

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2009/12/21 22:17

投稿元:ブクログ

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