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- カテゴリ:一般
- 発売日:2006/02/01
- 出版社: 創元社
- サイズ:20cm/277p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-422-40019-3
- 国内送料無料
紙の本
偶然とは何か 北欧神話で読む現代数学理論全6章
【ダランベール賞(1992年)】サイコロ、量子力学、神の存在証明、不完全性定理、スリーマイル原発事故、金融オプション…。これらに共通する性質とは? 数学的トピックを丁寧に...
偶然とは何か 北欧神話で読む現代数学理論全6章
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商品説明
【ダランベール賞(1992年)】サイコロ、量子力学、神の存在証明、不完全性定理、スリーマイル原発事故、金融オプション…。これらに共通する性質とは? 数学的トピックを丁寧に説明し、「偶然」の多面性を様々な角度から明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
イーヴァル・エクランド
- 略歴
- 〈イーヴァル・エクランド〉1944年パリ生まれ。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学教授、パシフィック数理科学研究所所長。「計算、予想外」でジャン=ロスタン賞を受賞。
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紙の本
時間も空間も遠く離れた北欧神話と現代数学がむすびついている
2007/06/04 09:54
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:北欧神話 - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間も空間も遠く離れた北欧神話と現代数学が不思議にむすびついていることが解明されていく。
古い北欧の物語を「サガ」というらしいが、そのサガが「神託」「魔術」「運命」について語っているのに対し、現代数学は「偶然」「カオス」「リスク」を問題にしている。
まったく無関係にみえるそれらが、実は同じことを語っていることを知らされる。
そして、いまここにいる自分自身も無関係ではないことに気づかされるのだ。
紙の本
目次
2006/01/12 11:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:創元社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめに
北欧史について
第1章 偶 然
サイコロとビリヤードのちがい
分割できないものを分配する方法
インチキできないくじ引きは実現できるか
修道士エドヴィンの論証
エドヴィン修道士の独創的な解決法
エドヴィン修道士の考察
ひとりでくじを引く方法
隠れた公式はないのだろうか
エドヴィン修道士のアイデアと水素爆弾
トランプの並べ方と上がる確率
「独立」「同様に確からしい」とは?
見せかけの偶然
乱数を作る
一様な分布とは?
算術的生成法は独立性をもっていない
独立性テスト
偶然は理想化された概念なのか
物理的装置に頼れば偶然が得られるのか
究極の粒子
自然の中にひそむ偶然−量子力学の世界
光子の奇妙な性質
神はサイコロを振らない?
第2章 運 命
世界に意味があるとは?
マックスウェルの悪魔に世界はどう見えるか?
偶然を装う
純粋に不条理な世界
メッセージのエントロピー
情報理論を使った不条理な世界の定義
キーボードをデタラメに叩く猿
決定論的モデルと確率論的モデル
決定論的モデルVS確率論的モデル
熱力学第2法則の意味
聖アンセルムスの神の存在証明
聖アンセルムスの誤り
数学は、不条理を超越できるか?
ゲーデルの不完全性定理
数学に対する二つの立場
もし歴史的事情が異なっていたら・・・・
暴力は純粋な不条理
創造性が世界に意味を与える
第3章 予 想
「聞く気のある者」が聞く
預言とその実現
合理的予想
状況判断の難しさ
じゃんけんとPK戦における戦略
予想してはならない!?
毎回同じ戦略はダメ
偶然にまかせる
サイコロをふって判決を出す裁判官
社会的な合図として偶然を利用する
第4章 カオス
もしあのとき・・・・
指数関数的不安定性
不安定性を利用する
時間の尺度の問題
系が複雑だから、ではない
初期値が無限小数になる場合
長期予測ができない本当の理由
「偶然」という名のベ−ルをかける
エントロピー
安定性と不安定性
ストレンジ・アトラクター
面と立体の中間物
フラククル
乱流とアトラクター
ふたたびエントロピー
エルゴード測度
決定論的モデルを探す方法
ポアンカレの洞察
太陽系
太陽系もカオス
部分系だけ取り出すことはできない
人はどんなとき「偶然」と判断するのか
アテネ軍とシラクサ軍との戦い
因果系列の交叉
偶然と相対的なもの
偶然は存在しない
第5章 リスク
出来事に確率を割りふる
微小要素に分解する
「無知の」状況、「不確実な」状況、「確率論的な」状況
神が存在するほうに賭ける
エルスバーグの心理実験
リスクとは何か
未知に対する恐怖
確率論的なリスクと無知のリスク
人為的要因も大きい
悪貨は良貨を駆逐する
リスクを大局的に考えない現代文明
意思決定にひそむ道義的意味合い
第6章 統 計
ファラオの政策
リスクを分散させる
独立性
統計学
相関関係のある場合
中心極限定理
正規分布
中心極限定理の威力
ブラウン運動
ブラウン運動の応用
株のオプション
モデルの棄却
偶然である可能性はつねにある
偶然の存在は保証できない
ふたたび、偶然へ
先のことはわからない
おわりに
訳者あとがき
フランス数学会が授与する名誉ある「ダランベール賞」を受賞した極上の数学エッセイ、ついに日本語版刊行!! 科学はどこまで偶然と運命を明らかにしたか? くじ引き、量子力学、不完全性定理、金融オプションなど一件関係ないテーマ間を縦横に移り、透徹した視線で諸現象の本質を鮮やかにえぐり出す。欧米人の精神風土を基礎づけた散文物語「サガ」を起点にラブレーやゲーテなどの文章も随所に織り込んだ、深みあるエッセイ。これがヨーロッパ最高の知性だ。