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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.1
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/233p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-319207-7

紙の本

著者 古井 由吉 (著)

緩慢に物狂っていく老いた父の背中に、自分の来し方を思いふと立ち止まる中年の男。生涯のどこかの辻で出会い交わり往き迷った男と女。女は受胎して子が産まれ、子は壮年となってまた...

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税込 1,650 15pt

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商品説明

緩慢に物狂っていく老いた父の背中に、自分の来し方を思いふと立ち止まる中年の男。生涯のどこかの辻で出会い交わり往き迷った男と女。女は受胎して子が産まれ、子は壮年となってまた幾つもの辻に差しかかる。—鋭い感性と濃密な文体で、日常の営みのなかに生と死と官能のきわみを描く十二の見事な連作短篇の世界。【「BOOK」データベースの商品解説】

男の影はこちらへ向かって来る。辻で道の尽きるのを願っている−。生涯のどこかの辻で出会い交わり往き迷った男女。日常の営みの中に、生と死と官能のきわみを描く連作短篇集。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

3-19
20-37
38-55

著者紹介

古井 由吉

略歴
〈古井由吉〉1937年東京生まれ。東京大学文学部独文科修士課程修了。「杳子」で芥川賞、「仮往生伝試文」で読売文学賞、「白髪の唄」で毎日芸術賞等を受賞。他に「忿翁」など。

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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (3件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (3件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

際限のない反復

2006/02/12 00:47

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

前作「野川」は連作形式の長篇だったが、今作は直接のつながりのない十二篇によって構成された短篇集といった体裁だ。もちろんそこは古井由吉、読んでいけばそれぞれの短篇が絶妙な形でつながりあう連作の形式を生かしたものになっている。「辻」では奇妙なことに、新しく読み始めたばかりの短篇に出てくる男が、女が、父が、母が、最前読み終えたばかりの別の短篇とほとんど同じ人物に見えてくるばかりか、ほとんど同じ話のようにも見えてくる。

さすがに半分も読めばこの作品の連作の形式のひとつの特徴に気づくことになる。この本所収の短篇は、半分ほどは似たような人物配置とエピソードを持っている。何年も前に親を亡くした老境にさしかかる主人公、養子養親関係、二児の子、死の直前にわずかな狂いを見せる男たち。死の直前に狂う男というモチーフはほとんどの短篇で繰り返され、うち二つの短篇では、その奇行の詳細までもがそっくりに反復される。

この小説集の主要なモチーフは、老齢にさしかかった男に訪れるわずかな気の狂い、だ。それが何度も何度も繰り返し語られる。まあ、そもそも古井由吉は最初から中年や高年の狂気ばかり書いてきたような気もするが、特に今作で繰り返されるのは、年齢や境遇的に古井由吉本人を思わせないでもない人物の親や友人の狂気だったり、男女のつきあいの内にふと現れる狂いの様相だったりする。

「老年とは死へ向かっての緩慢な物狂いではないか」

これらの狂いの描写はもう古井由吉の得意とするところで、薄氷の上を歩く、どころか薄氷を踏み割りながら歩いていることに気づかないことに気づかされるというような不安の感覚をもたらすところはさすがだ。

で、その反復はさらに作品全体にも及んでいく。ひとつのテーマを語るために、手を変え品を買え語るというのでもなく、同工異曲なのでもなく、まるである話を一端解体して組み立て直し、つぎにもう一度それを微妙にずらしつつ組み立て直しているかのように思える。それを無限に反復していくような途方もなさがある。そのときはもう、作中での固有名詞が消え去って、全部が普通名詞としての「男」をめぐる話のようになっている。これはもうきわめて古井由吉的としか言いようのない方法だ。

「これはもう十年ほども前からぼちぼち始まったことだが、自分の覚えていることが、ほんとうに自分の話だか、人から聞いた人の話だか、怪しくなる、いや、その前に、自分のであれ人のであれ体験が話になってしまう、話は自他相通ずる、相通じたその分だけ、自分は自分でなくなる、という」

話が通じた分だけ、自分は自分でなくなる、とはしかしどういうことか。体験の固有性を語っているように思えるが、それが書き付けられているこの本はすべて体験が話として語られている小説だ。しかも似たような話を繰り返すという奇妙な連作形式によって書かれている。つまり、自分をどんどん、次々とすり減らしていくということだろうか。繰り返し、無限にすり減っていく書き手?

古井由吉は「枯れた」ところから書いているような印象がある。枯れているから、これ以上枯れることができない、そういう無闇な粘り強さみたいなものを感じる。代わり映えのしないともいえるような話を繰り返し書きながら、その代わり映えのしないものををあえて選んで書いている。この本などは「枯れている」ということを「枯れている」ところから書いているようなものではないのか。

狂いや不安を書き続けてやむことのない古井由吉に感じるのは、終わっているからもうこれ以上終わりようがないという、きりのないような凄味だ。

「壁の中」から

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2006/02/21 01:29

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2007/05/10 15:50

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2011/08/01 15:32

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2011/10/23 21:11

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2012/07/15 01:17

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2013/07/15 14:35

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2023/12/04 20:49

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