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チョコレートコスモス
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 335件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.3
  • 出版社: 毎日新聞社
  • サイズ:20cm/516p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-620-10700-X
  • 国内送料無料

紙の本

チョコレートコスモス

著者 恩田 陸 (著)

舞台の上の、暗がりの向こう。そこには何かが隠されている。どこまで行けばいいのか? どこまで行けるのか? 2人の少女が繰り広げる華麗で激しいバトルを描く、熱狂と陶酔の演劇ロ...

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チョコレートコスモス

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商品説明

舞台の上の、暗がりの向こう。そこには何かが隠されている。どこまで行けばいいのか? どこまで行けるのか? 2人の少女が繰り広げる華麗で激しいバトルを描く、熱狂と陶酔の演劇ロマン。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

恩田 陸

略歴
〈恩田陸〉「六番目の小夜子」でデビュー。「夜のピクニック」で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を受賞。ほかの著書に「蒲公英草紙」など。

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書店員レビュー

ジュンク堂書店藤沢店

天才的センスと勘を持...

ジュンク堂書店藤沢店さん

天才的センスと勘を持つ演劇を始めたばかりの無名の少女と、芸能一家に生まれ、天才と呼ばれる人気女優。
タイプの違う二人の天才が、伝説的プロデューサーが20年ぶりに作る舞台を目指す、恩田陸版「ガラスの仮面」。
オーディションの演技の描写は、まるで舞台を見ているかのように引き込まれます。
舞台の上の暗がりの向こう側には、いったい何が見えるのか?その先には何があるのか?
今回は大きな舞台の序章部分といったところなので、続きが読んでみたくなります。

藤沢店文芸担当

みんなのレビュー335件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

これこそ恩田陸の真骨頂

2006/05/02 11:55

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この面白さは尋常ではない。
 僕は恩田陸の作品を片っ端から読んでいるわけではなく、読みたい作品とあまり読みたくない作品がある。今まで読んで気に入ったものを3つ挙げるとしたら『木曜組曲』『黒と茶の幻想』『夜のピクニック』である。この『チョコレートコスモス』はこれらの小説とは題材こそ違え、何か共通するものを感じて手に取った(その共通するものが何なのかよく解らないまま)。
 伝説の演出家・芹澤の新作・女2人芝居への出演を夢見て過酷なオーディションを受ける不世出の女優たち──かつて日本の映画界を席巻し数々の名舞台も踏んできた往年の名女優・岩槻徳子、アイドル出身でありながら女優としても進境著しい安積あおい、芸能一家のサラブレッドであり人気・実力とも申し分なしの宗像葉月、W大1年で役者としてはずぶの素人であるが天才的な能力を発揮する佐々木飛鳥。そして、葉月の親戚かつ親友でもあり若手ナンバーワンの呼び声も高いのに何故か芹澤のオーディションに声も掛からない東響子。
 これは小説版『ガラスの仮面』だというのがもっぱらの評判である。残念ながら僕は『ガラスの仮面』については漫画も読んでいないしTVドラマも見ていない。ただ、読み始めてすぐに思い出したのが(映画化もされた)野部利雄の漫画『のぞみウィッチーズ』だった。『のぞみウィッチーズ』はボクシング漫画ではあるが、主人公が思いを寄せる少女・のぞみがやはり演技の天才だった。『チョコレートコスモス』の佐々木飛鳥がまさにそののぞみを連想させるのである。
 演劇界を舞台にして、女優たちが競い合う演技を描写するのは並大抵の仕事ではない。よくもこんなものにトライしたものだと感心したのだが、そこではたと気がついた。漫画やドラマの場合、演技者の実体は絵であり俳優であり、それは読者/視聴者の外にある。読者/視聴者はそのキャラ/俳優の実像を見て、自分たちの心の中に2次的にイメージを結ぶ。それに対して、小説の場合には俳優の実体はもとから読者の心の中にあって自分で直接イメージを組み立てるのである。だから、漫画・ドラマの場合には外的な実像があるために逆に説得力に欠けてしまうことがあるのに対して、こういうテーマを描くには小説のほうがはるかに自由なのである。そうか、恩田陸は多分そのことを重々承知の上でこの小説に手を染めたのだ。そう言えば以前にも演技力を描写した作品があったはずだ。あれは何だったろう? いずれにしても、彼女の筆致によって、登場人物たちは漫画やドラマよりもはるかに生き生きとして瞠目に値する演技を披露する。縦横無尽の描写である。
 読み終わって、「どうだ、巧いだろう。賢いだろう」とほくそえむ恩田陸をあえて想像してみる。──僕は彼女のそういうところがとても好きだ。いや、ほくそえむところではなく巧いところ、賢いところが。そして読み終わるまでは決してほくそえんでいる作家の姿を想像させないところが。それが恩田陸の「機知」なのである。
 1次・2次のオーディションを巡る場面はもう面白いの何の、先が読みたくてどんどん進んでしまう。この表現力はもう嘆息仰天の境地である。謎も犯罪も超自然現象も何も起こらない(あえて言えば佐々木飛鳥の演技力は超能力に近いが)にもかかわらず、これだけのスリルを味あわせてくれることが信じられない。
僕としては依然としてこの『チョコレートコスモス』よりも上に挙げた3作品のほうが(ジャンルとして)好きではある。ただ、ひょっとするとその3作品よりこっちのほうが遥かに面白いと言う必要があるのかもしれない。これこそ恩田陸の真骨頂である。
by yama-a 賢い言葉のWeb

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紙の本

これは恩田の最高傑作であるだけでなく、近年のエンタメ史上稀に見るレベルの作品といえます。『ドミノ』を超えた、いや恩田はこの作品で「化けた」かもしれません

2006/04/24 20:47

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私たちは人生のどこかで、奇蹟、としかいいようのない出来事に出逢います。私自身でいえば、歴史的な演奏会というのに三回出会っています。一つはガブリロフというピアニストの初来日時の公演で、私は銀座に近い中央会館の客席にいたんですが、演奏が終盤に入ってくると中央会館の観客席が騒然としてくるんです。声はないんですが、これは凄いことになったぞ、っていう思いが会場に溢れてくる。
二度目はFMでのライブ放送。インバルがフランクフルト放送響を率いてマーラーの交響曲一番を振ったとき。これは録音したのを聴いていたんですが、横で聴いていた夫が、何だこれは、と身を乗り出してきました。放送の最後で、解説者が「日本でのマーラー演奏史上ベスト」と断言しましたが、二人で肯いたものです。
三度目も同じFM放送。出し物は同じくマーラーの、多分、交響曲一番。バーンスタインがアムステルダム・コンセルトヘボウを振ったときのもの。途中で会場の空気が変わってくる、なんていうか気が凝縮してきます。聴衆が咳をすることすらできず、身じろぎもせずただた自分が奇蹟の瞬間に立ち会っていることを実感している、それが電波を介して伝わってきます。
恩田は、この小説で演劇における奇蹟というものを描き出します。その場に立ち会った人間の目を通して、芝居というものの闇、というか深淵さを書いていきます。これが実に見事です。同時に、読者は自分が今、凄い小説を読んでいるんだぞ、と実感します。作中人物たちとは違ったフェイズで稀有な体験をするのです。メタミステリならぬ奇蹟の入れ子細工。
登場人物を紹介しましょう。
まず、街中で何者かを凝視する二十前らしい少女といっていいような若い女から目が離せなくなる銀縁眼鏡をかけた五十男・神谷がいます。私はここを読んだ時、これはホラーなんだな、と勘違いをしてしまいましたが、ちょっと不気味です。神谷は最近頭角をあらわし始めた脚本家で、今、自分の一生を左右するような仕事を請けたばかりです。その依頼人というのが芹澤泰次郎、映画業界では伝説的な、七十近いプロデューサーです。
次が二十一歳の東響子です。彼女は芸歴も長い優等生で、舞台で名子役と言われ、壁に当ることもなく、何時しか将来の大器と言われるようになり、18歳でオフィーリアを演じて数々の新人賞を取り、大きな役もつき、華やかな容姿からアイドル並の扱いも受けています。
彼女の周辺には重要な人物が沢山出てきます。その一人が六歳年上の宗像葉月です。響子と同じく芸能一家で、高校までは芝居に興味を示さなかったのですが、その後、新劇の養成所に入り、成長めざましく、初主演した映画では、響子を打ちのめします。そして小松崎稔が書いた脚本『ララバイ』で響子の共演者となる十八歳の安積あおいがいます。いわゆる「アイドル系」、でも役者に憧れ、時に主役を食うような演技を見せる、まさに名門を脅かす存在なのです。
そういったある意味、内輪に対しW大學の演劇研究会からこの春独立したばかりの男10人からなる無名の劇団があります。そこに入団したいといってくるのが法学部の一年生で演劇経験ゼロという佐々木飛鳥です。
ここには恩田の全てがあります。オーディションの場面では、彼女の平易な文体が実に有効に働きます。たとえばテネシー・ウィリアムズ『欲望という名の電車』の第9場が、繰り返し出てきますが、その過程で、同じ話が様々な角度から照らし出され、その都度、異なる姿を見せることに驚かされ、演劇の解釈の多様性を知ります。そして、恩田が『欲望という名の電車』に寄せる思いにも気づいていきます。
内容も文句無しのレベルですが、平野甲賀の装丁とsakuraの版画、中島博美の写真が素敵なこの本の外観も立派です。

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紙の本

ただの演劇の話ではあるのに、ここまで息つまる世界だとは想像もしませんでした。

2007/02/06 19:33

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:どーなつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

恩田陸という作家は、本を発売するごとに違った一面をみせてくれる、数少ない小説家。
彼女の小説で何が好きだときかれると、今まではデビュー作「六番目の小夜子」だと答えていたのだけれど、最近では「夜のピクニック」も挙げるようになった。
だけれど、他にも好きな作品があって、サバイバル系だと、子どもが主人公の「上と外」やちょっとバトロワを連想する「ロミオとロミオは永遠に」が好きだし、ミステリー系でいうなら、「六番目の小夜子」を筆頭に「麦の海に沈む果実」や「ユージニア」、ちょっと不思議系な「光の帝国」シリーズも好き。
推理作家の方だとそのジャンルばかりを突き詰めて書かれる方が多いと思う。もちろんそういう作家さんは1つ1つの完成度が高くて良いのだけれど、恩田陸さんは「ねじの回転」で書かれるSFなども含め、さまざまなジャンルに手を伸ばしておられるのに、ほとんど作品の質が落ちていない気がする。
どの作品をとっても毎回「へぇ、恩田さんてこういうのも書くんだ」と感心し、読後も満たされるものが多い(中にはちょっと好きになれない作品もありましたが、私の場合、その作家さんの作品全てがパーフェクトに好きだ、と思えること自体が少ない人間ですので、これは許容範囲ということ^^)
今作「チョコレートコスモス」はタイトルからは内容が想像できませんでしたが、演じることに情熱を燃やす人たちのお話です。グラビアしかり、ドラマしかり、映画しかり、自分を表現する場は多々ありますが、今作で主に語られているのは「演劇」という舞台です。
やり直しのきかない、その場その一瞬が全て本番の舞台。客席にいる人間を、演じる側が魅了し、見えていない世界があたかもそこに広がっているように錯覚させる。
何もないところにポツンとたっていても、何故かその人の周りに風景が見え、その人の語る言葉どおりの者が疑似体験できる。お客さんをそこまで引き込ませることのできる女優というのは、存在するんでしょうか。
若手の女優と、演劇をはじめて間もない大学生との間に、魂と魂のぶつかり合いを感じました。
この人となら自分はさらなる高みにのぼれる、この人を追いかけていけば、きっと自分にはできないこともできる気がする。お互いがお互いを意識し、生涯において自分の前に立ちはだかる最高のライバルとして、そして将来的にはタッグを組んで観客をあっといわせる素晴らしい演技ができる相手役として認め合えるということは素敵。
そしてそういう相手にめぐり合えるということは、まさしく宇宙の中から小さな星をみつけるようなもの。
ただの演劇の話ではあるのに、ここまで息つまる世界だとは想像もしませんでした。
女優として与えられたセリフをただ読むのではなく、セリフを自分のものとして吸収し、観客を物語の世界へいざなえるくらいの技量がある演技。私は1度でいいから、そういう演劇を見てみたいな、って感じました。
この作品の中の2人なら、きっとそんな私の願いを叶えてくれるでしょう。

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紙の本

文章で臨場感を表現できる限界に挑戦した作品でまさに恩田陸の独壇場。新たな代表作の誕生。

2006/06/01 02:03

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本作はたとえば、読書に面白さや楽しさを求める方(いわばエンターテイメント性ですね)のニーズには100%応えれる演劇を舞台とした傑作作品と言えそうだ。
物語を進行させてくれるのはまず、中堅脚本家の神谷。彼が事務所から飛鳥の優れた能力を見かけるところから物語が始まる。
彼の優れた演劇に対する観察眼が物語を巧みにコントロールしている。
いわば読者に対してナビゲーター的存在と言って良いのであろう。
そして主人公とも言える2人。
ひとりは幼いころから敷かれたレールの上を走るように演劇を始めて、若いながらもすでにその演技力には定評のある東響子。
もうひとりは、響子とは対照的に大学に入って芝居を始めたばかりなのに、ズバ抜けた身体能力と天才的なひらめきを見せる佐々木飛鳥。
この2人はライバルというかお互いを認め合って切磋琢磨している部分が目立つような気がする。
あと飛鳥が属する大学の劇団員で脚本家志望の梶山巽。
大体、この4人の視点で語られるといって良さそうだ。
伝説のプロデューサー芹澤泰次郎が新国際劇場のこけら落としで上演されるという話題作品のオーディションをめぐって繰り広げられる情熱の舞台。
オーディションに臨むのは大御所の女優、売り出し中のアイドルあおい、キャリアを積んできつつある若い女優葉月、あと前述した演技を始めて半年という大学1年生飛鳥。
オーディションも段階があってとりわけ最終オーディションの描き方は秀逸。
響子は最初のオーディションでは見学、最終では相手役で登場、オーディション結果は読んでのお楽しみで・・・
思ったよりドロドロした部分たとえば女優同士の確執・・・火花を散らすシーンが少なくって読みやすかった。
主観が限定されているのが読者にとって頗る優しくかつ親切だと思う。
恩田さんがテクニック的に凄いのは第1オーディションにて無理難題を突きつけられた個々の女優たちが、それぞれ自分のイメージにぴったりあった即興の演劇をするところ。
それでもって、最後に飛鳥が登場して先に演じた女優以上の演技をいとも簡単に行う。
このあたりの盛り上げ方は素晴らしく、読者も思わずあちら側に行ってしまうのである(笑)
恩田ワールドに入り込み、読書に没頭している自分がまるで客席の舞台に神谷や巽のように感じられる。
オーディション後の流れも恩田作品にてよく指摘される中途半端な終わり方ではなく、スッキリとしたエンディングで終わらせてくれるので高揚した気分で本を閉じることが出来た。
もちろん、続編があれば是非読んでみたい。
とりわけ、飛鳥に対してはまだ未知な部分が多いので(過去に空手をやってたぐらいかな)、もっと話を膨らませて楽しませて欲しいなと思う。
もちろん、演劇に携わる人々・・・女優だけでなく脚本家・演出家・プロデューサーの大変さも垣間見ることが出来る。
恩田さんもかなり演劇がお好きなんでしょうね。
特に、芹澤のキャラが当初イメージしていたものと違って、微笑ましく書かれている点が物語全体を和ませてくれる。
作品全体として、少し秘密めいた飛鳥と現状に決して満足しない響子の人間性のコントラストが見事。
恩田さんはこの作品で読者とまさに一体となることに成功している。
終始一貫して“物語が情熱的かつ前向きなので、読者も入り込みやすい”のである。
恩田陸って“文壇の佐々木飛鳥のような存在である”ことを認めたいと思うのである。
もちろん天才肌という意味合いにおいてである。
恩田版『ガラスの仮面』と言う点だけを斟酌出来れば、ほとんど欠点のない完璧に近い作品だと言えそうである。
みなさんも是非“あちら側に一緒に行きましょう”。
そのためにはまず客席にすわってください。

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紙の本

天才演劇少女の演技に震えが来た

2008/09/01 10:16

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る

 これは、面白い。前に読んだ「ドミノ」がとても面白く、「ドミノ」と同じようなテイストを表紙に感じて手に取った。しかし、帯には「そっち側へ行ったら、二度と引き返せない」なんて書いてあるし、表紙だって良く見直したらガイコツだし、ホラー系は苦手なのでちょっとためらったが、読むことにした。結果的に正解。読んで良かった。こんな面白い本を読まずに放っておいたことがくやしいぐらいだ。

 今回の舞台は演劇界。役者や作家、監督、プロデューサーなど、演劇の舞台に関わる人たちがそれぞれ懸命に生きている世界。そして主人公は、その世界の底辺?に位置する、まだ公演経験もない学生劇団に、新しく入った大学1年生の女子、飛鳥。
 彼女の目線で語られる部分はほんの僅かだし、彼女に絡んでくる女優の響子の方が、その心理が物語のタテ糸として機能していることもあり、飛鳥を主人公とは言わないのかもしれない。しかし、飛鳥なくしてはこの物語は展開しないし、そもそも始まりさえしなかった。

 飛鳥は、演技の経験が学芸会ぐらいしかないにも関わらず、その卓越した演技で劇団の先輩を驚愕させただけでなく、作家やプロデューサーらプロの度肝をも抜く。どのような演技かは、簡単に紹介できるものではないので、本書を読んでもらうしかない。その場に居合わせた登場人物たちと同じように、読んでいて私も震えが来た、と言えばどのくらいスゴいか感じてもらえるだろうか。
 もうひとつ私がスゴいと思ったのは、著者のアイデアの豊富さだ。何度もオーディションのシーンがあり、それぞれに難題とも言える課題が課せられる。主人公の飛鳥だけでなく、何人もがそれに挑戦するのだが「そんなやり方があったか」という解答をそれぞれが演じてみせる。当たり前だが、この解答はすべて著者の頭から生まれたもの。恐るべき発想力だ。

 物語のタテ糸を構成する、響子の心理も見もの。オススメの1冊だ。
 

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紙の本

天才演劇少女あらわるあらわる

2007/04/16 23:01

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は、本の雑誌の、2006の上半期のベスト本にもエントリーされていて、面白い、面白いって、噂は聞いていましたが、
評判どおりの面白さ、兎に角本編内のテンションが凄まじかったです。

 簡単に言うと、これって、恩田陸バージョンのガラスの仮面」なのですが、それを言っちゃうとそれまでなので、、、。
 W大でも、かなり傍系の演劇サークルが、公園で地味ーっに練習しているところに、一人のこれまた地味ーっな少女が現れます。
 彼女の名は、佐々木明日香。
そう、彼女、実は、天才舞台女優だったのです。
 というお話し、、。
 恩田さんって、恩田さんがやみくもに読書していた時代に親しんだ
作品を割りと簡単にぽーんと持ってきて、恩田ワールドに組み込んでしまうと、書いてしまうと悪口になっちゃうので、書きませんが、(←書いてるじゃん)これもガラスの仮面から、easyにぽーんと持ってきたとは、決して思いたくないほどの面白さ!!。
 というのも、恩田さんの作品ティストってスーパーナチュラルまではいかないけれど、誰もが、微妙に感じる不思議な力とか能力を作品の骨子にもってくることが、多いし、それこそが、恩田さんの作風なのですが、 この演劇の演技という身体表現ほど、体の使い方と物理的に恩田さんはアプローチもしていますが、これほど、オーラというか、えもいわれぬ表現力で相手に伝える、不思議な能力はほかにありません。
正に、恩田ワールドに合致するテーマです。
いままで、恩田さんが、作品にとり挙げてこなかったことのほうが、不思議なくらい。
 その演技力と言う不思議な力をおかしな力でしょって、取り上げるだけでなく、オーディションと、舞台上の異様な緊張感みたいなものをあわせて、物凄いテンションで、正にオーディションは、バトルなので。
 書ききったのが、本書です。
読みどころは、各種お題が出されて、名女優たちが、文字通り、戦う、オーディションの場面ですね、、。
 そう来たか、ああするか、そんなことまで、表現するか、そんな感じです。
 演劇に疎い、私など、圧倒されっぱなしでした。
「欲望という名の電車」もオーディションで使われるのですが、
何にも判っていない、高校生の時ビデオで名画だからと、
ヴィヴィアン・リーの映画版を漠然と見ていただけで、
こんなに深く理解していなかったなぁ、と恥ずかしくなりました。
 「ユージニア」に引き続き、恩田さんには、圧倒されっぱなしです。
これで、恩田さんの打率が高い、と書きたいところですが、
 大量の恩田作品の中から、私が、勝手に自分に合いそうなのを、
choiceして、読んでいるので、
打率の点は、保留ですね、、。
でも、この本は、面白いですよ、オススメです。

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紙の本

いつか、書いてくれると思っていた「芝居もの」

2015/08/25 04:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る

恩田さんは、芝居のシナリオのような演出を文面ですることがこれまでにもいくつかあった。
モノローグだったり、プロムナードとして分けて書くのも演出的な部分への理解と工夫が見られる。

私自身、大人になってから「ガラスの仮面」を読み、一時期はこれが読みたいがために
仕事をがんばっていたような日々だった。
そのため、モチーフとされると絶対に厳しい見方をしてしまうだろうと
思っていたのだが、何せその作家は恩田陸。 
一番好きな作家がとうとう書いてくれたのだから、読むしかないと手に取った。

恩田陸ファン、美内すずえファン、どちらも満足するはずの一冊。

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紙の本

内容紹介

2006/03/07 10:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:毎日新聞社 - この投稿者のレビュー一覧を見る

サンデー毎日連載(04年6月〜05年8月)の単行本化。
恩田版「ガラスの仮面」ともいえる大河熱血演劇ロマンの誕生。
業界に名をとどろかせる伝説のプロデューサー芹澤泰治郎が、10年の空白を経て新作舞台を手がけるらしい・・・。そんな噂がかけめぐる演劇界で、中堅女優・東響子と天才新人女優・佐々木飛鳥が、それぞれの舞台で、幾度もくりかえされるオーディションで、手に汗にぎるはげしい演技を展開する。演じる者だけがみることのできる「向こう側」の世界へ・・・

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紙の本

続編を是非とも期待してしまう一冊。

2006/03/27 11:15

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは読む世代によって評価はかなり差が出そうですが、小学校時代に「ガラスの仮面」を読んでいる私としては結局のところ飛鳥=北島マヤと響子=姫川亜弓になってしまい、あの漫画での興奮に比べると一冊という短さの分、こちらが劣ってしまうのは仕方が無いのかもしれません。
それでも作中に出てくる飛鳥の演じる「目的地」や響子の演じる「ララバイ」の奇抜さは読んでいてザワザワと鳥肌が立ってしまいますし、まるで目の前で彼女たちの演技を見ているかのような錯覚に何度も陥る当たりは流石「恩田陸」と思いました。
そして二人が見ている「向こう側」へ読者も誘われ、彼女たちと一緒に違う世界を見ているような興奮にめまいを覚えそうにもなるのですが、そけだけに途中の盛り上がりに対してラストがやや物足りなかったような気がしてしまうのですよね。
これも物語の広がりを感じるラストだなと感じる方と、そこまで書くのなら結末を、いや「チョコレートコスモス」を作品として読ませてくれと感じる方の真っ二つに分かれてしまいそうです。
私は後者で、宇宙を感じさせる舞台を、そして飛鳥が今後どう自我に目覚め、今までにない彼女自身の世界を作り上げていくのかが読んでみたかったのですよね。
まぁこのラストも恩田陸らしいといえば恩田陸らしいのですが、今回だけはちゃんと「結末」を読みたかったので・・・。
今回思ったのは響子自身の魅力は書き上げているのに肝心の飛鳥に対してはやや手抜きのような気がしてしまったのです。
何を聞いても「分からない」と答えますし、本能とずば抜けた観察力、反射神経だけで無意識に誰もを圧倒させる演技をする飛鳥の凄さは分かるのですが、それは彼女の演技の魅力であり、彼女自身のキャラにはそこまで魅力が感じられないのです。
これは恩田作品では珍しいことではないかと。
まぁ、それでも一気読みしてしまう魅力と、今後この作中に出てきた「シネラリア」「戦争と電話」など一つの別の作品として読んでみたいと思いましたし、「目的地」そのものは演劇で是非
見てみたいですね、そして劇団員の方など実際に演劇界にいる方ががこの本を読んだ感想を知りたいかもしれません。
「向こう側」の世界ってどんなのなんでしょうね。
是非とも続編で彼女たちのその後を知りたい一冊でした。

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紙の本

文句なしにおもしろい作品

2006/06/17 09:20

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

恩田陸はやっぱりすごい。このテンポ、このリズム。いつのまにか私はものすごい勢いで作品に読みふけっていた。
形式や明るさは「ドミノ」に近いものがある。だが「ドミノ」が滑稽なおもしろさを演出してみせたのに対し、こちらはまっこうから『演劇』という大きな主題に取り組み、脚本家、若手女優、アマチュア劇団と、様々な視点から筋をつくっていく。そのテンポが(先にも述べたように)何とも巧いのである。
最も魅力的、というか気になるのは、勿論今まで演劇などやったこともないという佐々木飛鳥の卓抜した演技力である。彼女が大学の劇団にある日ふらりと入ってきて、その公演で強烈な、多くの人の目には「芝居を壊して」しまう演技をする。そんな飛鳥とは何者か。ある空手道場の娘でこれがまた非常に強かった。けれど、彼女は兄に勝てず、「怖いという気持ちを持たない限りお前はこれ以上強くなれない」ということを言われる。この辺は、彼女が演劇をするということはどういうことかと考える様子ともオーバーラップしていって、後々まで残る。さて、飛鳥。劇団の公演で目をつけられ、彼女は新国際劇場の大きな舞台のオーディションをオファーされてしまう。そこで彼女が見せる凄さ。三人の登場人物を二人で、というトリッキーなオーディションに、見事に応えられるものはなかなかいない。それを彼女は鮮やかな、何とも胸のすくような方法で演じるのである。最もおもしろく、最もはらはらする場面。だから、どんな方法だったかは書かない。
ここで話は横道にそれるのだが、というよりむしろ、私にとってはこの本を読んでいる間じゅう感じ続けていたことだったので主題と言ってもいいのだが、演劇というものを真正面から取り上げた結果なのかどうか、この本はあまりにもある漫画を彷彿とさせるのである。ある漫画ー、すなわち「ガラスの仮面」である。例えば飛鳥がアマチュア劇団に入る時に見せる、架空の犬を押さえる手のふるえ、身体の動きの記述のところで、北島マヤが「二人の王女」のオーディションで、毒を入れようとする手が台などないのに、まさに台に置かれているごとくふるえていたことを思い出したら、とめどがなくなった。とにかく、この飛鳥という少女がマヤの天才性を思い出させてならない。言われた演技をすぐこなし、舞台に上がると「舞台を壊して」しまうほどの存在感を放つ。一見地味な顔立ちなのに…。そして、さきほどのトリッキーなオーディションで飛鳥がやった演技は、同じ状況ならまさしくマヤもやっただろうという演技だったのだ。更にもう一つ、飛鳥とは対極的な存在にある、芸能界のサラブレッド、東響子だが、この人が姫川亜弓に重なってくる。サラブレッドだからこその悩み、そして飛鳥を(マヤを)見た時の衝撃…。
「ガラスの仮面」の評ではないのでこれ以上は避けるが、こういった個々の点だけではなく、流れとしても類似する点があった、と言ったら怒られるだろうか。それは演劇をつくるという主題を書くにあたっては当然そうなることなのだろうか。作者自身は意識していたのだろうか…ちょっと、知ってみたいことではある。
最後に書きます。最後がいいです。もう、拙い私の言葉など必要ないほど、飛鳥とある人物のやりとりが、胸をうちます。

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2007/07/14 12:49

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2006/07/27 12:18

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2006/05/01 20:24

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2006/05/12 01:21

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2006/06/19 19:10

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