- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.3
- 出版社: メディアファクトリー
- サイズ:22cm/222p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8401-1510-9
紙の本
不思議の国のアリス
著者 ルイス・キャロル (著),トーベ・ヤンソン (絵),村山 由佳 (訳)
守ってあげたいアリスです。村山由佳(直木賞作家)の新訳。トーベ・ヤンソンの“幻のアリス”40年の時を経て初公開。【「BOOK」データベースの商品解説】キャロル自身がアリス...
不思議の国のアリス
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商品説明
守ってあげたいアリスです。村山由佳(直木賞作家)の新訳。トーベ・ヤンソンの“幻のアリス”40年の時を経て初公開。【「BOOK」データベースの商品解説】
キャロル自身がアリスに語り聞かせる口調をそのまま文章にした、永遠の少女たちと、彼女を守りたいと願う永遠の少年たちに捧げる新訳。「ムーミン」で知られるトーベ・ヤンソンの「幻のアリス」、40年の時を経て初公開。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ルイス・キャロル
- 略歴
- 〈ルイス・キャロル〉1832〜98年。イギリスの数学者、童話作家。オックスフォード大学の数学と論理学の教授を務めた。
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著者/著名人のレビュー
もう何年も前のことで...
ジュンク堂
もう何年も前のことですが、お仕事帰りと思われる男性のお客さまからお問い合わせを受けました。高校生の娘にプレゼントする本を一緒に選んでくれないかな?そこでおすすめしたのが、こちら。どんなにこの本がすてきか、ぱらりぱらり、めくりながら力説しました。ムーミンでおなじみのヤンソンさん、こんなにすてきなアリスも描いてるのですよ!きっと、ムーミンは小さいころにアニメで見るか本で読むかして、知っているでしょうから、すこし大人になって、アリスで再会するのもすてきじゃありません?って。お客さまは私の意見を採用してくれました。娘さん、喜んでくれているといいなぁ、と思います。
ヤンソンさんのアリスはほんとうにすてきです。他のどのアリスにも似ていない、ヤンソンさんだけのアリス。絵もすてきですが、本のつくりがとても美しく、贈り物にぴったりです。
仙台ロフト店 文芸担当
紙の本
豪華すぎる共演!
2006/08/15 20:30
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とむむん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アリス・・・。既に国語辞典、いや、人名事典に載るんではないかしら?というぐらい普遍的な存在になったキャラクターであり小説でもあります。
アリスといえば、不思議の国。
不思議の国といえば、アリス。
そしてまた同時にアリスといえば、テニエル作画のちょっとつんと澄ましたアリスがあまりに有名です。(某社では菓子とフィギュアまで販売されました)
挿絵ではなく表紙程度のモノでしたら、有名なところで和田誠氏のアリス挿絵もありますし、またイラストレーターや画家の方たちも、一度は描いてみたい世界らしく、とにかく「○○画のアリス!」「○○装丁アリス」といった新本もよく見かけます。
すべて調べていたら、一体何冊あることやら!
・・・・が!!
そういった「リメイク?アリス達」と一緒にしてもらいたくないのが本書です。
何といっても、トーベ・ヤンソンさんはイラストレーターでもなく、画家でもなく「作家」なのです。しかも、キャロルと同じような『一筋縄ではいかない作家』なのですから。
ムーミンシリーズをTVでご存知の方は、原作ムーミンを読んで馴染めない方が多いようです。
これは、原作ムーミンや、その他ヤンソン女史の短編・長編には一見かわいらしい絵と一緒に、読者の心をグサリ…と突くような、そんな「人間に対する冷たい視線・洞察」も隠されているからなんです。
キャロルは終生、社会(大人社会)には完全に溶け込めない人物でした。アリスの物語も、仲の良い少女を相手に語ってあげるという状況があったからこそ生まれた物語です。
ヤンソン女史は、孤島に住んでの制作活動をとおして、社会を離れ、人間に対する冷たい視線と暖かい視線を同時に持つ意味を表現されました。
こんな2人のコラボレーション(!?)な、「不思議の国のアリス」が本書です・・・と書かせていただければ、もうオススメする理由は十分ではないでしょうか?
キャロル自身に、もし話を聞けるなら「こんなのは私のアリスではありません」と言われてしまうかもしれません。また、ヤンソン女史にしても、あくまでも挿絵を描かれたのであって、本文は訳者さんの影響下にあります。
それでも、ヤンソン女史の厳しいフィルターをくぐり抜けたアリス達の挿絵は、今までの「不思議の国」とは全く違う国への穴を開けています。
原作に忠実であろうとするならば、あまりオススメしたい本ではありませんが、普遍化してしまった「アリス」を、別の視点から見つめたい。今までとは違う「不思議の国」に行きたいと思われる方には、その期待を裏切る事はないでしょう!!と、コメントさせていただきます。