犬ガンダム 地上編 (角川コミックス・エース)
犬ガンダム 地上編
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紙の本
アムロ、吠えないのか?
2008/07/29 20:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:峰形 五介 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「諸君らが愛してくれたガルマ犬ザビは死んだ!! 何故だ!?」
「子犬だからさ」
ホームズ、ダルタニヤン、カムパネルラ、変わったところでは車寅次郎など、犬や猫に置き換えられてアニメや漫画に登場した古典の主役は少なくない。もっとも、それは人間の首を犬猫のそれにすげかえただけのことであり、彼らの言動は人間そのものだった。
この『犬ガンダム』の登場人物……いや、登場犬物たちは違う。本当に犬なのだ。アムロもシャアもララァもセイラもブライトもランバ・ラルもマチルダもガルマもスレッガーもククルス・ドアンも犬! 全員が犬!
犬だから、基本的に四足歩行だし、ところかまわず小便をするし、発情したらその場で交尾するし、投げられた骨を反射的に追いかけるし、互いの尻を舐め合うし、平気で生ゴミをあさっちゃったりするのだ。
にもかかわらず、ストーリー(だけでなく、そこに秘められたテーマも?)は驚くほど原典に忠実。「ガンダムは男子の義務教育」と言い切った福井晴敏が描く世界よりも、この作品のほうが本家に近い位置にある。いや、ホントに。恐るべし、唐沢なをき!
でも、本当に恐ろしい存在は『宇宙編』の巻末で本作をしれっと絶賛(?)している富野由悠季かもしれませんな。わんわん!