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狂気の偽装 精神科医の臨床報告
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7 9件
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この著者の新着情報

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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.4
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/249p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-470102-5
  • 国内送料無料

紙の本

狂気の偽装 精神科医の臨床報告

著者 岩波 明 (著)

現代に増殖を続ける自称「心の病」の患者たち。「うつ病」「アダルトチルドレン」「PTSD」「トラウマ」…。果たしてそれは本当の病なのか? 世に騙られる精神病の、偽りの仮面を...

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狂気の偽装 精神科医の臨床報告

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商品説明

現代に増殖を続ける自称「心の病」の患者たち。「うつ病」「アダルトチルドレン」「PTSD」「トラウマ」…。果たしてそれは本当の病なのか? 世に騙られる精神病の、偽りの仮面を剝ぐ。現役医師による告発レポート。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

岩波 明

略歴
〈岩波明〉1959年横浜市生まれ。東京大学医学部医学科卒業。医学博士。精神保健指定医。東京大学医学部精神医学教室助教授等を経て、埼玉医科大学精神医学教室助教授。著書に「狂気という隣人」など。

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みんなのレビュー9件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

「精神病」・・・誤解に基づいたり、または取り上げやすい形になったものばかりが紹介される現状を説明すると同時に「ファクト」をわかりやすく紹介

2006/05/24 10:07

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:半可通 - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルがセンセーショナルなところがありますが、
決してこの本は「精神病」の一部分を「告発調で」ショーアップ・フレームアップすることを意図したものではありません。
誤解や勉強不足が元になってつけられた「病名」「症状」があきらかにおかしかったり現存しない可能性があるものなどを、問題提起し、きっちり批判しています。
ただ、それだけで終わっている本ではなく、そういったある意味「ウソ」を紹介している人とそれを取り上げているマスコミに警鐘を鳴らすとともに、その影に隠れる形になったいる「本当の病気」をサブタイトルにあるように「精神科医の臨床報告」としてあくまで、自分の診た症例や歴史的な事実などを元に丁寧に記述しています。
例を挙げると
「PTSD」が当てはまる状況は?
「自閉」ってなに?など、
今、巷で取り上げられている病名ひとつとっても、実は本当の意味が伝わっていない、ということがよくわかります。
内容は充実していますが決して難しい本ではありません。
じっくり読み込んでいただいてこの著者の意図するところを少しでも多く汲み取ってもらいたいと思います。

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紙の本

精神疾患の正しい姿を冷静に知るのに絶好の書

2006/05/30 23:19

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Skywriter - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ふと気が付けば、多くの人が精神病の専門用語を知っている。しかも、自分ももしかしたら特定の病を患っているかもしれないと思う人も沢山いる。およそ、他の分野では考えにくいことだ。

 そのうちの一部の方は実際に精神疾患を患っているかもしれない。しかし、実はそのほとんどはマスコミが事件が起こるたびに面白おかしく精神医学の用語を濫用し、世間に広めてしまっていることに原因がある、と本書は指摘する。

 たとえば、PTSD。この病気は、戦場や災害、事故現場などで悲惨な光景を目の当たりにすることで継続的な精神症状を訴えることだ。ところが、いまやほんの些細な家庭の問題ですらPTSDという言葉で語られてしまったりする。それも、症状が全く異なるような場合にまで応用される。

 似たようなことに、アダルト・チルドレンが挙げられる。これも本来はアルコール依存の親の元で育った子供についてのことだったのに、正しい理解のないまま不必要に範囲が広められ、病本来の姿がゆがめられてしまっている。

 このような現状に対し、臨床医としての立場から冷静に精神疾患がどのようなものなのかということを明らかにしているのが本書である。その過程の中で、世間に誤った形で広められてしまっている上記の説や、誤解されがちな統合失調症、自閉症などの原因について丁寧に追いかけている。

 また、現在進行形で騒がれているゲーム脳についても取り上げられている。

 しかし、マスコミが飛びついていてさも正しいように報道されているとしても誤っていることは多々ある。精神疾患を面白おかしく取り上げ、いいかげんで誤った情報が蔓延する中で、このように冷静な本が出版されたことはとても望ましいことだと思う。センセーショナルな言葉や概念に飛びつく前に、このような本を読んでおくと過ちから逃れやすくなるのではなかろうか。

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2006/11/27 20:02

投稿元:ブクログ

去年の夏・・・
ふとしたきっかけで
心理学の本を読み漁ってました。
ブックオフでCDを売って
そのお金で心理学の本を買ったり。

しかし・・・
心理学の本って玉石混交なんですな。
「ナントカ症候群」とか
簡単に名づけていいのだろうか?!
PTSDってそんなに簡単に
発症するものなんだろうか?

数々の疑問を解決してくれたのが
最近出版された「狂気の偽装」。

心理学の知識が氾濫していて
わけがわからなくなっている状態を
打破するべくして登場した
本だと思いました。

偽の多重人格とか・・・
読んでると悲しくなってきます。
思春期の女の子が
「今日から多重人格になるから」
と宣言して練習して
多重人格になった話まで載ってます。
オイオイ・・・。

カウンセラーの誘導尋問的質問で
ニセのトラウマを作ってしまった例とか
も載ってました。

誰だって、心の傷はあるかなーと思います。
トラウマととらえるか、
人生経験としてとらえるか、
どっちがいいのか分かりません。
たしかに簡単に乗り越えられない
ことはあると思います。
その一方で、
トラウマに甘えちゃいけないような気もします。

心の自己治癒力を信じよう。

また、この本では「ゲーム脳」の理論が
いいかげんなものであることが
指摘されております。
(ゲーム脳の脳波の解析が的外れらしいです)

「人格形成期をゲーマーとして
 過ごしてしまい
 取り返しつかないことをしてしまった!」
と後悔していたワタシは、
ゲーム脳理論の否定によって
ちょっと安心いたしました。

ところで。
つい最近、思ったことは・・・

心理学の情報が氾濫しすぎるのも
問題かもしれないけど、
まったく心理に興味を持たない人の
ほうが逆に危険かもしれません。

たとえば・・・幻聴が聴こえたときに
心理に興味がある人なら
「あっ、こりゃヤバいかも」
って気がつくけど・・・
心理に全く興味が無く、
自分に過度の自信持ってる場合は
「いや、ぜったい聴こえている」
と主張して危険な方向へと
コマを進めていく可能性があるからです。
人間、完璧に健全な精神を持っている
人はいません。
誰しも精神病理の核は持っているもんです。
だから、「あっ、これ変かも?!」
って自分で自分にツッコミを入れる心は
忘れたくないです。

自分で自分の精神にツッコミを入れながら
今日も一日過ごしたいと思います。

2009/08/15 03:13

投稿元:ブクログ

一時、アルコールやギャンブルに依存した時期があったが、今思うと、当時は借金の不安に常に苛まれていた時期であったなぁと思う。不眠で医者に訪れた際に、夜中まで酒を飲んでいたせいもあって、心療内科へ行くよう促されたこともあった(睡眠薬を出すことを渋られた…常習者だと思われたらしい…笑)。これが心の病か…と妙にさめ、これじゃいかんと思ってから、今の自分がある。で、当時が心の病だったかというと、今ではそうではないといえる。不安…これがすべての原因だ。ゆえに、とにかく借金を返したし、それからはアルコールやギャンブルの依存はなくなった。不眠は多少あるが、朝まで眠れないということはなくなった。本書では本当の心の病とはどういうものか、これでもかというぐらい事例が出てくる。一方で、私のような「心の病もどき」を、心の病としてしまう風潮に警鐘を鳴らしている。豊かな生活が当たり前になればなるほど、漠然とした不安はつきない。まずは、その不安の解消をすべきなのだろう。薬はその手助けをしてくれるが、一方で依存もあることを忘れてはならないだろう。不安を整理し、どのようにそれに対処すべきか、自ら考え自助することが大切だと思う。

2008/02/29 09:49

投稿元:ブクログ

 うーん、タイトル通りの内容を期待していましたが、それは一部でしかなく、あとはもう普通の症例だけでした。

 大げさなんだよな、と思っちゃいました。

 「そして殺人者は野に放たれる」であれば、狂気の偽装ともあてはまる内容で、えぐいのですが、この本書は軽すぎるといった感じでした。

 狂気の偽装なるものを読みたいなら、「そして殺人者……」をお勧めします。絶対理不尽さに怒りを覚えると思います。

2016/10/21 19:20

投稿元:ブクログ

再読 またやっちまったー 読んだとは知らずに買ってきた

2012年7月29日
 だいたいの内容は裏表紙の解説を読めば理解できる。それよりも、なによりも面白いのは、おわりの数ページに記載がある『ジャルゴン』と『ネオロギスム』という病気についてだ。どちらも総合失調症の症状なのだ。言語中枢障害であるとか、言語処理の障害であるとか。彼らの発する言葉はとても不可解なのである。周囲がそれと気がつくことで病院に連れていくのが正解。ただ、時として、その言葉を聖なる言葉と思い神が降りたのだと言ったりする。それもこれも、行き過ぎてはいけないが、ほどほどならば誰も傷つけない。不思議な病気なのである。

_______________________

 根拠のない新病名の流行、1980年代の米国で精神医療専門の個人病院の倒産が相次ぐ、そこで考え出されたのが「解離性人格障害」といわれる病名である。性的に抑制がきかない人たちのことをいう。この市場には富裕層の子弟が多いので新市場開拓と大いに期待されたらしい(P315参照)最悪なのは薬を飲んで病気になるってやつ、まったく救われない。

2010/11/14 18:36

投稿元:ブクログ

マスコミが煽る「PTSD」「トラウマ」「アダルトチルドレン」「ゲーム脳」・・・などは本当に病気なのか、ということには僕も疑問に感じていたところで、じっくりと読破。誰でもが何らかの悩みや葛藤やストレスを抱えて生きているわけで、それらは決して病気ではないし、まして現在のようにカジュアルに精神病を名乗るべきものでもないということ。現実の病気、PTSDもうつ病も・・・それらは非常に過酷にもので、患者も医者も必死で闘っているのである。安易に精神病を自称することは、現実の認識を遠ざけることになる。

2015/08/19 20:30

投稿元:ブクログ

昨今の心の病もどきをなんか変だと見ていた心理学部卒、
研究機関に勤める私はなんだかとても納得。
多岐にわたる様々な症例と、
完璧ではないけど頑張る著者。
一番は、たまたま今住んでるとこと近いな、と調べたラカン研究者の殺人事件。
ネットで調べたら刑期を終えて出所した、
今の顔があってなんだか衝撃。
この人がころしました、っていう当時の写真はよく見るけど、
その後現在進行形の犯人をみたのが
なんとも説明できない衝撃。

2013/03/25 11:02

投稿元:ブクログ

 科学の進歩は目覚ましい。科学とてその例外ではない。一昔前は不治の病だった結核、ハンセン病は確実に治るようになったし、ガンも末期ガンでなければ、かなりの確率で生存できるようになった。
 そして、その病名さえも過去のものとなってしまったものもある。

 その中で唯一、病名も患者数も激増している領域が「心の病」精神病の世界である。

作者は、PTSD、トラウマ、ボーダーライン、うつ病、ゲーム脳、アダルトチルドレン等々、本来の意味が拡大解釈されたり、全く違う間違った概念がマスコミ等によって一般化されていると指摘する。

 殆どがマスコミ等からの情報によって、これらの知識が形作られている私達にとっては耳新しいことである。

 間違った概念が一般化し広まることによって、最も困るのは、本当の患者なのだ。

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