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- カテゴリ:一般
- 発売日:2006/08/01
- 出版社: パルコ
- サイズ:19cm/383p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89194-741-1
紙の本
文学賞メッタ斬り!リターンズ
2004年刊の第2弾。メッタ斬りコンビが帰ってきた! 文学賞に喝! さらに賑わう文学賞界隈を、ますます冴えた刃で徹底論破。第1回メッタ斬り!大賞の発表や最新受賞作全採点「...
文学賞メッタ斬り!リターンズ
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商品説明
2004年刊の第2弾。メッタ斬りコンビが帰ってきた! 文学賞に喝! さらに賑わう文学賞界隈を、ますます冴えた刃で徹底論破。第1回メッタ斬り!大賞の発表や最新受賞作全採点「文学賞の値うち」付き。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大森 望
- 略歴
- 〈大森望〉1961年生まれ。SF翻訳家・評論家。著書に「特盛!SF翻訳講座」など。
〈豊崎由美〉1961年生まれ。ライター。著書に「そんなに読んで、どうするの?」など。
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紙の本
内容紹介
2006/06/13 10:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PARCO出版 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの二人が帰ってきた!
本読みのプロフェッショナル大森望と豊崎由美による大好評書籍「文学賞メッタ斬り!」の第2弾。スペシャルゲストとして作家島田雅彦を迎え今後の文学界について、白熱の座談会を収録。また、前作以降の文学賞の状況を網羅し、既存の賞と新しい賞の検証をはじめ、受賞作の選評、新しい作家をメッタ斬りする。
また、主要文学賞各賞より二人が選んだ「メッタ斬り大賞」を発表予定?
【目次より】
・座談会:大森望×豊崎由美×島田雅彦
・選評メッタ斬り!
・文学賞を賑わすであろう、これからの作家をメッタ斬り!
・メッタ斬り!隊活動記録
・第0回メッタ斬り!大賞発表!?
・文学賞の値打ち(巻末)
紙の本
やばいあいつらがやばいもう一人を連れて帰ってきた!
2007/04/07 23:12
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの過激さと毒舌で文壇に果敢にも切り込んでいった「文学賞メッタ斬り」の続編が出ました。
いつもの豊崎、大森コンビに加えて今回は、島田雅彦さんも緊急参戦!。
相変わらずの毒舌で斬りに斬りまくっています。
今回は、前回で各文学賞の解説というか、特徴をもう説明してしまったので、文学賞そのものに対する記述は、前回より少なめで
(その分、巻頭に各文学賞の分布図が載っていますので、そちらを参考にしてください)
その分、各本(テキスト)、各作家に対する、論評は、前回よりはるかにスケールアップしています。
特に、巻末のこの二年間での文学賞受賞作品一覧はカバーの割合が凄い!!です。
ブックガイド、作家ガイドとしては、前作以上に参考になるわけです。
芥川賞、落選の世界記録保持者の島田さんも恨み節!?で果敢に斬っています。
(なにかのトークイベントから活字におこしたのと室内での三者で鼎談)
(島田さんは、A新聞で文芸時評を書いていますね)
舞城王太郎さんのことを「よくしゃべるなぁ」って島田さんが言っていたのには、ちょっと笑い。
前から、イケメンで実力もあるのに芥川賞最多落選記録等で不遇をかこっていると豊崎さんが、いつも島田さんのことを、こぼしていたので、この辺の豊崎さんの肝いりで今回の参戦に繋がったと思います。
前作で、散々笑いものにしていた、長老作家選考委員たちの選評ですが、今回は、長老作家選考委員たちの読解力が格段にアップした模様です。
それだけ、前作の影響力もあったということでしょうか??。
過去二年間の芥川賞と直木賞の受賞レース予想のページも今回は、ふんだんにあるのですが、エンタメ系の直木賞候補は兎も角、芥川賞候補は、殆どちんぷんかんぷんですね、、。
知らない本と作家ばかりでした。
短編で純文学系の雑誌連載では、ちょっとフォローが大変です。
でも、純文学系も読まなくっちゃ!!。
作家選考委員の選評からは、文学と言うものが、いかに個人の狭い興味によって、成り立っているものかと、教えられ、又、その他のところでは、一冊の本や作家をみんなでわいわいがやがや合評することが、いかに楽しいことかと教えられた感じです。
紙の本
個人的には、前の巻より今回のほうが楽しめたかな、って思います。それは、なんと云っても芥川・直木賞に話題を絞ったこと、そしてゲストの島田雅彦でしょうね
2006/10/15 21:55
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
カバー。装画 天明屋尚、ブックデザイン 鈴木成一デザイン室とあります。鈴木成一デザイン室については、今までも様々な機会で触れてきましたので、今回は装画の天明屋尚について書きましょう。彼の名前は知らなくても、ついこの間終った2006ドイツWカップの公式ポスター、あの中で鎧兜を身に纏った男性がボールを蹴っている、あれを描いた人、といえば、ああ、と思う人も多いでしょう。
で、実はこの10月、その天明屋尚の個展が中目黒にあるミズマアートという画廊で催され、そこまで追っかけて新作を見てきたのですが、凄かった。大きな作品が多かったのですが、小さなスケッチも含め全てが売約済みか、予約済み。杉かなにかの戸板を利用した大きくて重そうなものも行き先が決まっているから、人気作家というのは凄いものです。
閑話休題、で、目次ですが
はじめに 豊崎由美
ROUND1:文学賞に異変!?[公開トークショー]島田雅彦×大森望×豊崎由美
ROUND2:’04〜’06年、三年分の選評、選考委員を斬る!
ROUND3:UNDER30歳の新人作家、有望株は?
ROUND4:メッタ斬り!隊 活動の記録
ROUND5:決定!第一回「文学賞メッタ斬り!」大賞
おわりに 大森望
索引
巻末特別付録 ’04〜’06年版・文学賞の値打ち
となっています。ちなみに、PARCO出版がbk-1に寄せている案内書評は、目次が実際のものと違います。引用しますと
【目次より】
・座談会:大森望×豊崎由美×島田雅彦
・選評メッタ斬り!
・文学賞を賑わすであろう、これからの作家をメッタ斬り!
・メッタ斬り!隊活動記録
・第0回メッタ斬り!大賞発表!?
・文学賞の値打ち(巻末)
です。ROUNDという言葉も欠けていまが、そりゃないぜ、って思うのが・第0回メッタ斬り!大賞発表!?ですね。実際にはROUND5:決定!第一回「文学賞メッタ斬り!」大賞。第一回と0回では全然違う。bk-1では訂正を受け付けているんですから、書き放しにしておかないでフォローしておけばいいのに・・・
で、今回の特徴は、なんといっても芥川・直木賞に絞って、前巻以上に裏を明かしたことでしょう。そして、それに寄与したのが島田雅彦であることは間違いありません。その鋭い舌鋒は、ROUND1だけではなく、ROUND2にも及び、実作者ならではの切れのいい発言、思わず快哉を叫びたくなるほど。
でも、島田の芥川賞受賞に反対しつづけたというY氏とは誰なんでしょう?Yが頭につく有名作家なんって、いないはずなんですけど。ま、そのレベルの作家が堂々と名を連ねるというのが、政府の有識者会議とか芥川・直木両賞の限界なんですが・・・
ほかに面白かったのは、ROUND2:’04〜’06年、三年分の選評、選考委員を斬る!では、自分の評価とプロとの読み方の違いを楽しみました。中でも最も共感したのが古川日出男『ベルカ、吠えないのか!』の評価です。古川作品を楽しむには本当の文学的修練や、歴史・経済に対する広い視野、或はユーモアを理解する力が求められて、これを落とすっていうことは選考者の無知・無能をさらけ出すわけです。でも、大森、豊崎両氏はここのところをしっかり押え評価していた。古処誠司についての評価もしかり。この二人にはいつか受賞して欲しいものですが、渡辺先生やツモ爺が選考委員やっているうちは無理かな。
ROUND3:UNDER30歳の新人作家、有望株は?です。
金原ひとみ、島本理生、佐藤友哉、青木淳悟、三並夏、水田美意子、森見登美彦、滝本竜彦、綿矢りさ、白岩玄、豊島ミホ、辻村深月、の名前があがっていますが、私が読んでいるのは島本理生、佐藤友哉、青木淳悟、綿矢りさ、白岩玄、豊島ミホと約半分。その中でも楽しめたのは綿矢りさ、豊島ミホでした。
紙の本
文学賞に影響を与え続ける「メッタ斬り!」
2006/09/01 13:45
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネットのあちこちで芥川賞・直木賞の批評を続けている大森望・豊崎由美。今は日経BP社のサイトですね。
あの即時性はすごい! おふたりとも通常の連載をこなして——ですからね。
その批評を中心に収録。さらに島田雅彦を迎えて、文学賞についての公開トークショーを収録。
島田雅彦っていいわ。芥川賞に落ちまくったハンサムな作家(だから選考委員に嫌われた?)としか記憶していなかったのですが、批判の視線が鋭い。権力に媚びない。
それから独特の言い回し。「この小説にはそれなりにコストはかかっている」。
情報量、取材、言葉選び、そしてマーケティング、さらに文学性も含めて指している。
前後の文脈もあるけれど、「コスト」という経済用語を使ってすべてを言い表してしまう。これがトークショーや対談の中で出てくる。
私好みのセンスです。
一方、全体的に、ここ2、3年の文学賞や受賞作、受賞作家を何度もまな板の上に載せて、批判しているので、パワーダウンの気配は否めません。
が、トヨサキ社長が小説推理新人賞の選考座談会がおもしろい、と書いていて、思い出しました。普通、文学賞の選評を雑誌掲載するのですが、この新人賞は選考座談会が載ります。選考委員は石田衣良・岩井志麻子・戸梶圭太。
石田衣良が最終選考作を褒めているようでいて、結局は自作がいかに優れているかをほのめかす。
岩井志麻子は「もう少しその部分で私を興奮させて欲しかった」とアヤシゲな発言。
戸梶圭太は「僕の言いたいことは石田さんに言われちゃったから」とスネる。
ほんと、一読の価値あり。
「小説推理」8月号に掲載されています。
本書が文学賞に与える影響は計り知れない。なにしろ直木賞選考委員が態度を改めています。
本書では、島田雅彦が「いくつかの新設文学賞の受賞作を読んでみた結果も、これは取り替え可能かな、っていう気がしました」と言っています。読者や書店員など民主的な選考基準、選考方法などから、その賞独特の作品はなく、さらに作品そのものも誰が読んでも感動するもの、涙ものに集約されていきます。
さて、次はどんな文学賞が現れるのか。既存の文学賞はどうなるのか。
興味はつきません。