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- カテゴリ:一般
- 発売日:2006/07/20
- 出版社: 梓出版社
- サイズ:19cm/303,25p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-87262-221-9
紙の本
「はだしのゲン」がいた風景 マンガ・戦争・記憶
「はだしのゲン」は、いかに記憶されてきたのか? 「ゲン」のテーマやマンガ表現の特性はもとより、描かれた背景、掲載された器、マンガ史上の位置付けなど、メディア史・マンガ研究...
「はだしのゲン」がいた風景 マンガ・戦争・記憶
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商品説明
「はだしのゲン」は、いかに記憶されてきたのか? 「ゲン」のテーマやマンガ表現の特性はもとより、描かれた背景、掲載された器、マンガ史上の位置付けなど、メディア史・マンガ研究・社会学・教育学を横断する文化研究。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
「原爆マンガ」のメディア史 | 福間良明 著 | 10-58 |
---|---|---|
マンガ史における『ゲン』のポジション | 表智之 著 | 59-86 |
物語の欲望に抗して | 谷本奈穂 著 | 87-118 |
著者紹介
吉村 和真
- 略歴
- 〈吉村和真〉1971年福岡県生まれ。京都精華大学マンガ学部助教授。
〈福間良明〉1969年熊本県生まれ。香川大学経済学部助教授。
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紙の本
ゲンについての研究書
2022/11/04 19:25
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
平和教育の教材ともなった漫画は、どんな時代背景の中で登場し、どう位置付けをどう変えていったのか、さまざまな角度から文化的に解析した「はだしのゲン」の研究書。
共感できる部分と、そうかなと首をかしげる部分があった。
原爆でひどい目に遭った人たちが抱いた「怨念」のような気持ちや、原爆やアメリカへの憎しみ、「戦争責任」に結びつけて考える行為自体は、自然に起こり得ることで、必ずしも作品に「公的な議論の生成が意図されていた」とまでは思わない。
戦争責任まで突き詰めて考えるゲンのような子どもは当時も少数だっただろうが、あれだけの体験をすれば、イデオロギーや理屈ではなく、恨みや憎しみや割り切れなさは誰にもあったのではないか。
本書でも紹介されているように、本作品の連載の後半は、政治的主張が異なるさまざまな雑誌に掲載されたことからも、ゲンの世界とイデオロギーは直につながっていない。
多角的にアプローチしており、それが少々散漫な印象も受けるが、初出データなど、資料的価値も高い。