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目次
- まえがき
- 第I部 翻訳
- 訳注
- 第II部 解説
- 1 不完全性定理とは何か?
- 1.1 ゲーデルの定理と,その不安定性
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紙の本
ゲーデル論文そのもの以外は一般向けの内容
2009/09/05 20:22
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲーデルの論文で解ったのは初等整数論の公式二つのみ。本書によればフィールズ賞受賞者の小平邦彦さえも読んで解らなかったと言ったそうだから。専門が違えば同じ数学者でも理解できないものらしい。この本の目的は ゲーデル論文の解説ではなく、この論文が書かれた歴史的背景と数学史上の意義を説明することにある。19世紀末から20世紀初頭にかけての、ヒルベルトを中心にした、数学を完全無欠なものに再構築しようとした数学者の努力と論争を、いろいろな史料の分析から解明しようとしている。ヒルベルトの残した論文やその他の史料もまだまだ分析解明する必要があるそうである。ヒルベルトの構想は、このゲーデル論文で打ち砕かれたわけであり、数学基礎論あるいは論理数学の研究は一区切りついたのである。そのためこの本の解説も、ゲーデル論文が出てくるまでの数学基礎論の歴史が大部分を占めている。ゲーデル論文そのもの以外は一般向けの内容である。