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手紙(文春文庫)
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.10
  • 出版社: 文藝春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • サイズ:16cm/428p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-711011-3
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

手紙 (文春文庫)

著者 東野 圭吾 (著)

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という...

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手紙 (文春文庫)

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商品説明

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。【「BOOK」データベースの商品解説】

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みんなのレビュー1,686件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

本を読むことの意味を思い出す作品

2006/12/17 10:43

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちかげ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品には、犯罪加害者の家族(直貴)を中心として、それを取り巻く周囲の人々、犯罪被害者の遺族、さらには犯罪加害者自身の苦悩までが描かれています。作中では、直貴が進学・恋愛・就職という人生の表舞台に立とうとするたびに、「犯罪加害者の親族」という現実が立ちはだかります。そこでは、差別がいけないことだと認識しながらも自己の家族を守るために差別を繰り返してしまう人々の苦しさ、自分が罪を犯したわけではないのに差別され続ける直貴の悔しさが克明に、何度も何度も描かれています。それこそ「お願いだから、もう書かないで!」と叫びたくなるくらいに何度も何度もその現実が描かれています。ぼくはその度に、悩み考えました。「どうすれば直貴は救われるのか」「どうすれば世の中から差別がなくなるのか」「差別ってどうしていけないのか。本当にいけないことなのか」。批判を覚悟のうえで言わせていただくなら、ぼくは正直、直貴のことを差別してしまう人々の気持ちも理解できてしまうのです。でも、それと同時に「やはり差別は決してしてはいけないことだ」とも思うのです。ページを読み進めるごとに、ぼくの中ではいろんな葛藤が広がっていって、ほんとうにつらくなりました。そして、そのつらさはこの本を読み終えた今でもぼくの中で続いています。ぼくの中では、いまだにその答えがでないのです。物語の終盤で直貴がした決断が正しかったのかどうかも、いまだにぼくには分からないのです。
でも、思うのですが、ぼくはこの本を読んで、いろいろなつらい場面を想像して、いろいろなことを考えて、なんだか少し温かい気持ちになれたような気がするのです。それは確かな感触ではなくて、ぼんやりとした蜃気楼のようなものなのだけれど、それでも、そう思えるのです。
私事で恐縮ですが、ぼくがまだ小さかった頃、母が毎晩のように枕元で本を読んでくれました。それは確か、童話だったりディズニーであったり児童文学であったりしたと思います。そして、母とその本について、簡単にではあるけれどいろいろと話をした記憶があります。本の具体的な内容はもう忘れてしまったけれど、それでも母が毎晩のように本を読んでくれた、という記憶はぼくの中に今でも生き続けていて、ぼくの大切な大切なものとなっています。だから、そういう大切な経験があるからこそ、ぼくは今でも本が大好きだし、本を読んでいろいろなことを想像したり、考えたりできるのだと思います。いま、テレビのニュースなんかを見ていると、さかんに「いじめ」の問題なんかが取り上げられています。ひょっとしたら、もっとみんながたくさん本を読んで、いろいろなことを考えて、人の気持ちを考えられるようになったら、「いじめ」ももっと減ってくれるんじゃないかなと思ったりもしてしまうのです(もちろん、それはぼくの中の漠然としたイメージであって、何か科学的な根拠があるわけではないのだけれど)。
だから、ぼくは本当に世の中のお母さんたちに(これからお母さんになる人たちも含めて)お願いしたいのです。どうか、子供が寝る前の十分でいいから、本を読んであげてください。そして、その本についてお子さんといろいろな話しをしてくださいと。そうすれば、きっと豊かな大人に成長してくれると思うから。

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紙の本

この本は、ほんと凄い!!感動の一冊です。

2009/04/13 23:36

11人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書、誰もが、感動し、薦める話題の一冊なのですが、
東野さんが上手いのは、知っているよ、ぐらいの軽い気持ちで 
読んでみたら、本当に凄い。正に、感動の一冊です。
 
 貧しい家庭で兄弟で支えあって生きてきた、兄剛志と弟の直貴。
兄剛志が、強盗殺人を犯し、服役します。
しかも、犯行の動機には、弟直貴の学費を助けるためと
いう目的すらあったのです。
 その後、直貴には、獄中の兄からは手紙が届きます。
兄にとって、支え、人とのつながりといえるものは、
弟の存在しかなかったのです。
 直貴は、兄が服役囚であることを隠して生きていきますが
完全に隠して生きることは出来ません。
彼を待っているのは、犯罪者の弟というレッテルと社会的差別。
いつしか、直貴は兄に返事すら出さなくなるのですが、、、。

 東野圭吾作品で、エンタメに徹した作品だともっと面白いのは、
他にも、たくさんあるでしょう。
 しかし、安易に感動という言葉を使いたくないのですが、
感動する小説、人間を描いた、その人間が生きる社会を描いたという意味では、
東野作品でも、最高の作品ではないでしょうか。
 しかも、エンタメ小説としても最高にリーダビリティが高く、ノンストップです。
 ミステリで安易に描かれる"犯罪"というものを加害者サイドから、こんなに深刻に又、ディープに捉えた作品はないでしょう、しかも、それを
東野圭吾という大成功しているミステリ作家の一人が書いたことに意義があるかもしれません。
 作中に登場し、直貴に差別とは、人間社会とはと語る、直樹の勤める会社の社長の存在も凄い。
差別をどう捉えればいいのか。又、人間はなぜ差別するのか、。
これらに対する東野圭吾の考えが十二分にこのキャラに投影されているといってもいいでしょう。
 
 直貴が重大な決意をした後に、訪れるラストもまた凄い。
直気の終盤での決意こそ容易に予想できましたが、
 このラストの2ページいや、最後の1ページはほんと、凄いの一言。
是非、皆さん、一人でも多くの方に読んで欲しいです。

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紙の本

映画化もされた作品です

2008/11/08 17:07

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画化もされた作品です。個人的には、東野作品の中でいちばん好きなものです。

おもに描かれているのは、殺された人本人ではありません。殺した人、殺した人の周りの人、殺された人の周りの人の心理描写で物語が進んでいきます。

本作品のテーマは、「善意の殺人」と「周りの影響」です。

殺すつもりなど毛頭なかったのにも関わらず、殺人を犯してしまう犯人とその犯人が大切に思っている兄弟。

しかし、その感情のつながりはすれ違いを生みます。

どんなに「申し訳ないことをした」と謝ったとしても、殺人はそれを犯した時点で「殺された人の未来の可能性をすべて奪ってしまう」行為だからです。

そして、本作品では世間が「殺人犯」の弟に対する反応を鋭く描いています。彼はあらゆる場面で差別的な対応をされます。きれいごとでは済まされないということなのでしょう。

本作品の最後は、感動的です。場面の描写と心理描写がぴったりマッチしているため、情景が目の前に浮かんできます。

涙なくしては読めませんでした。



http://ameblo.jp/12484/

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紙の本

社会の弱点・人間の弱さ

2006/10/29 18:20

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:やまぐち はなこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

人は差別をせずには生きていけない生き物である。
自分の置かれた現状に満足できないとき、自分よりも下の存在を思うことによって、自らを肯定していくからだ。
かつての為政者は、この人間の性質を巧みに利用し、階級を操作することによって統治を行っていた。

しかしこの現代というかりそめの「平等社会」において、差別を行うとき、行う側にもある程度の代償が要求される。
社会的な制裁であったり、自らの後ろめたさであったり。
けれども、その代償を要求されずに堂々と他人を差別し、声高に批判・中傷を行える相手がいる。それが犯罪者だ。

犯罪者は社会に背きその犯罪を行った時点で、この「平等社会」に守られる立場から外れ、社会全体の憎しみを受けて「社会的制裁」の名の元に差別される存在となる。
そして、その被差別者を取り巻く家族や関係者も、同様に堂々と差別され憎まれるべき対象となりうるのだ。たとえ本人に非がないとしても。

11月3日より映画が公開されるこの作品は、私たちが見ようとしてはいなかったそういう社会の弱点と人間の弱さを、真っ向から描いた作品だ。

作者はインタビューでこの作品のことを「書くのが非常に辛かった」と語っているが、読者にとっても読むのが非常に辛い作品でもある。作品を読む以上、私たちはどうしても主人公に共感して行かざるを得ないが、その主人公を苦しめる「社会の偏見・差別」は、私たちの中にも堂々と存在するものであるからだ。
主人公を苦しめる差別者に、読み手である私たちは反感を覚えつつも、一度現実社会に戻れば、私たち自身がその差別者となるのである。

そんな読むのが辛い作品だが、読んだ後には「辛くても読んでよかった」と思わせられるだけのものが残るだろう。
映画を見に行くつもりの人もそうでない人も、ぜひ一度この作品を読んでほしい。

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紙の本

因果応報?

2009/04/25 15:22

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nanako17girls - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「強盗殺人の弟」が主人公の本書。兄の罪によって、進学、恋愛、仕事、どれもまともにいきません。常に「殺人者の弟」というレッテルに貼られ、読んでるうちに胸が苦しくなります。「なんでこんなに頑張っているのに報われないんだ!!」読みながら作者を恨みました。どうして、どうして、この差別があるんだ。気づかされます。まるで鏡をみているかのように。もし、自分の周りに犯罪者の家族がいたら・・・。いや、もし、自分が犯人だったら・・。悩みました。読んでも結論は出ません。犯罪だけではなく、世の中には様々な差別があります。
 例えばいじめというきわめてみじかな差別に一体、僕はどう対処しているのか。周りにいじめられてる奴がいても、きっと傍観者としてしまうかもしれない。あまり関わりたくないことには人間は手を出しません。しかし、いじめにあっていたら・・・。これも結論は出ません。ただ、悩み、前を向くことしか僕には考えられません。春が近づくのを待つかのように・・・。

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紙の本

感動

2016/09/25 02:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:やえ - この投稿者のレビュー一覧を見る

最後のシーン、本当に泣けます。
映画よりも原作のこちらの方が、感動します。
なかなか、加害者の家族の「苦しみ」に焦点を当てることは少ないと思う中で、ただ、かわいそうという書き方ではなく、その「苦しみ」もまた、罪を犯した人間の「罪」に含まれるという考え方、まさにその通りなのだと感じました。
犯罪は、被害者やその周りを傷付けるだけでなく、加害者の周りをも傷付けるのです。誰一人幸せになれる人はいません。
この作品は、加害者家族に決して同情すべきではなく、犯罪抑制に繋がることを祈っているのだと思います。

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紙の本

大好きな本です。

2016/04/13 11:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なまけたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る

東野圭吾さんが好きで中でもこの本は大好きです。
この本は映画も悪くなかった。

人間の愛情や絶対に超えてはいけない線について深く考えさせされます。

読んだ後は悶々とする人がいるかもしれないけれど私は最後のページに救われます。

人生について考えさせられる本です。

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紙の本

人間について改めて考えさせられる一冊

2016/01/14 22:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

素晴らしい作品です。犯罪者となった兄とその弟の人生を非常に精緻に描いています。特に、犯罪者を兄にもった弟の人生における困難とそれに負けじと懸命に生きる姿には共感できるものがあります。他方、血を分けた兄弟にも関わらず、弟がこれほどまでに兄に対して冷たくあたってもよいのか、という疑問も同時にわき上げってきます。人間について改めて考えさせられる一冊です。

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泣ける

2015/12/22 10:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る

どんな理由であれ、犯罪を犯してしまった兄。そして、その兄を唯一の肉親とする弟。その犯罪が自分の為と分かってる状態だけに、許したくないし、申し訳ないし…。電車の中では読めない。号泣必至。

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紙の本

かなり好きな作品です

2015/06/03 00:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

東野圭吾先生の作品は謎解き要素が強いものと、人間の内面を深く表現したものとあるんですがこの手紙は後者タイプで、私はかなり好きでした。
きれいごとじゃない人間の本質を描いていると思います。

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いいでござる

2014/01/11 09:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろまさ - この投稿者のレビュー一覧を見る

感動作品との出会いに期待します。

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紙の本

涙がでました。

2013/10/14 19:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あんず86 - この投稿者のレビュー一覧を見る

兄の犯した罪のために、謂われのない偏見と差別を受け続けた弟。
そしてその度に大切な何かを失い続けた彼の生きる道を模索する姿に強く引きつけられた。
後に勤めた会社社長の言葉が、ずしりと重くのしかかってきた。
犯罪者の家族には差別される理由はある、と。

誰もが平穏な人生を望み、僅かでも無用なトラブルは避けたいもの。強盗殺人などという重い罪ならばなおのこと。

弟には罪はない、その妻や子どもにも。
にもかかわらず、差別偏見を受けてしまう。
平穏な世の中を、家族や自分の人生を守っていくためには、犯罪加害者の家族にレッテルをはって僅かでも近づかないように自営していくしかない…
加害者家族にとっては針のむしろだろうが、それだけ重い罪なのだから、それから逃れることはできないと。

最後に弟がした選択とそれによって生じた物事に、深く感じ入り、ぼろっと涙が出てしまった。

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被害者側の苦悩と、加害者側の苦悩。

2006/10/28 11:57

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

世に出回っている「殺人」を取り扱う物語、そのほとんどは被害者の側から語られる物が多い。ある物は復讐劇かもしれないし、またある物は犯人探しのミステリかもしれない。だが反対側、加害者側の苦悩を描いた作品と言うのは比較的少ない。最近読んだ物では、ちょっと角度は違うが死刑執行人と言う合法的な殺人者の苦悩を描いた、高野和明の「13階段」が記憶に新しい。そう、「殺人」の廻りには、当事者以外にも、そして加害者側にも、一生苦悩し続けていく人間がたくさんいるのだ。
両親を亡くし、親類もいない兄弟。極貧の中、弟思いの兄は何とか弟を大学まで行かせてやりたいと願う。だが身体だけが頼りであった兄は、毎日の激務の中でその身体を壊してしまう。困窮の果てに兄が思いついたのは、「空き巣」であった。一旦はうまく行ったかに見えた犯行、だが不幸が重なり、「空き巣」は「強盗殺人」に変わってしまう。
残された弟は、苦悩の人生を余儀なくされる。夢も仕事も結婚も、うまく行きそうになると、兄の過ちが全てを奪い去ってしまう。そして定期的に届く兄からの手紙。苦悩に苦悩を重ね、やっと辿りついた「家庭」というかけがえの無い安らぎ。だがそれさえも、兄の過去の過ちが奪い去ろうとした時、弟はある決断をすする。苦悩と苦渋の果てに下した、その決断とは・・・。
被害者側の苦悩と加害者側の苦悩。実は、同じ方向を向いているのではなかろうか。何も無かったかのように、平然と社会に溶け込んでいたい。しかしその社会が、自分達にレッテルを貼り付け異分子として隔絶し、拒絶しようとしてくる。そして例え同じ方向を向いていたとしても、被害者側と加害者側は決してお互い相容れあう事が無く、苦悩だけがつのっていく・・・。このあまりに重く難しいテーマ、東野圭吾であるからこそここまで素晴らしい物語に昇華出来たのだと疑わない。間違いなく、彼の傑作のひとつに上げて良いと思う。

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紙の本

感動

2017/02/19 00:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ライディーン - この投稿者のレビュー一覧を見る

勧められて読みました。
兄を想う心境が徐々に変化して行く感じが何とも言えない。
兄の犯罪行為によって自分が不遇を受けるのだから、仕方がないとは言え、悲しいです。
差別についても考えさせられた。
最後の兄からの手紙は良かった。
良い小説でした。

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紙の本

背負って、生きていく

2016/12/24 15:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:書店員S - この投稿者のレビュー一覧を見る

誰が悪いのか、と問われれば、迷わず主人公の兄を指すだろう。強盗で、人殺し。そこにどのような理由があろうと、犯罪だ。けれど、何が悪いのか、と問われると難しい。主人公を差別する社会か、犯罪者の弟という運命か、加害者遺族を許さない世間か。
著者の東野圭吾は、この本を読んだ囚人から手紙をもらったらしい。「なぜあなたは、こんなにも犯罪者の気持ちがわかるのか」と。この本は、犯罪事件加害者に寄り添うようで、突き放す。理不尽な社会も、変えることのできない現実も、すべて認めたうえで、背負うべきなのだ、と。

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