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商品説明
恋は思い通りにいかないもの。だけど、だから、追いかけてしまう…。こんなにも切なくて、こんなにも苦しいのに、なぜか温かい。ケータイ小説サイトでダントツ1位の恋愛物語を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
これは確かにひきまれる
2008/07/31 21:56
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう「ケータイ小説」は終わったのだという見解が、ちらほら公言されだしているけれど、ことの当否はともかくとして、『恋空』がすぐれた小説としての魅力をもっていることは、それが「ケータイ小説」であるか否かに関わらず、改めて確認しておいていいだろう。
もちろん、多くの識者(大人!)がいうように、「ケータイ小説」は何かしらかつての「文学」とは違い、否定的に語られる要素をもってはいる。そもそも、「文学」とは?ということもツッコんでおくべきところなのだろうけれど、それは今はおくならば、まず『恋空』のストーリーは、それ自体が使い古されたものの反復・組み合わせから成っている。表面的な風俗を取り除くなら、こうしたタイプの、ヒロインが不幸の果てに恋愛における幸福をつかむストーリーは、明治の30年代からある。
ただし、そのことは『恋空』の否定的な面では、必ずしもない。むしろ、ありふれたストーリーとその反復・組み合わせを通じて、こんなにも多くの読者の支持を、現代において受けた、その物質的な基盤となった小説表現のことを、謙虚に考える必要があるだろう。それを、「リアル」と読んだ評者もいて、要するに現実の恋や不幸な出来事を身近なこととして甘受できない中学生読者(層)が、『恋空』などに描かれた出来事を、想像という回路を経て「リアル」と甘受したのだという。実に優れた分析である。それに加えて、『恋空』は、読み出した読者を離さない世界観を確かにもっていて、それは、ここに描かれたストーリーの荒唐無稽さを、実生活上の体験から知っている大人にもなお、働きかけるもののように思われる。
どういうことか。一口に言って、ナナメ読みができないのである。そればかりか、暗いことの次々起こり、恋の惚れたはれたの続く、その作中の主人公・美嘉のみているそれのように、この小説の作中世界が感じられ、いつしかその世界観が読者にしっかりと根を下ろしていくのだ。だから、仮にストーリーが荒唐無稽だとしても、それを荒唐無稽だとみなすような視野は確保できずに、あたかも美嘉のそばにいるかのように、恋に一喜一憂し、不幸にさいなまされていくような、そんな読書体験が展開されていくのだ。そこにこそ、『恋空』の、小説表現としての特徴と達成があるはずだ。
紙の本
恋空
2019/10/24 23:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱーぷる - この投稿者のレビュー一覧を見る
何年も前に買った恋空の本を改めて読みました。切ない話しですが、何度読んでもいいなと思う物語でした。下巻も続けて読むのがいいなと思いました。
紙の本
発展途上
2008/08/27 22:16
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
恋空 上・下 美嘉 スターツ出版
恋空=あこがれ、だろうか。2007年に爆発的にヒットしたという携帯小説なるものを読んでみたかった。上巻の前半部は、若い女性の淋しさや悲しみが伝わってきます。だから男性と瞬間的に体の関係になる。32ページ、キミがあこがれている恋空とはこれなのかと失望する。以前似た内容の本を読んだことがあります。たしか「あおぞら」だったような気がします。同じ「空」です。
この本の作者は、実は男性ではないでしょうか。あるいは、女性が書いたものに男性が手を加えている。男女が、いちゃいちゃしている記述は、読みながら、好きにしてくれ! と思いました。まあ、めちゃくちゃです。16歳の美嘉に16歳のヒロのこどもができて、いったいどこに住んでどこで働こうというのか。
165ページあたりから薄気味悪くなってきました。これは人形たちの物語です。暗い部屋の中においてある人形たちが言葉を発している。女子高生の頭の中には、女と男のからみあいのことしかないのだろうか。上巻ラストシーンでは、ずいぶん前のテレビドラマ「東京ラブストーリー」が思い浮かびました。輪廻(りんね)です。続けて下巻を読み始めます。
下巻を読み終えました。過去の小説・映画・ドラマのおいしいシーンをくっつけてできあがった物語だったということが最後の感想です。
ヒロ、アヤ、イズミ、ヤマト、シンタロウ、カタカナ表記の名前が血の通っていない人形を想像させる。作者が両手に人形を持って、お人形さんごっこをしている。それを文章に置き換えているような話の作り方です。プレゼントのシーンがやたらと多い。この本は、高校卒業シーンまでで終わっておけばよかった。
「恋空」はやっぱり、こういう男性に出会いたいという憧憬(あこがれ)だと思う。ミカちゃんにとって都合のよい恋愛です。彼女はお姫さまのようです。自分の言うことをハイハイと聞いてくれる男性がいい。それが自分を受け入れてくれる人ということ。目の前にあるものは「困難」というよりも、自分が勝手なことをした結果で発生させてしまった「支障」です。女性としても大人としても未完成、発展途上と思えば納得できる作品です。
紙の本
賛否両論
2009/08/19 09:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:館林 - この投稿者のレビュー一覧を見る
くらい話になりがちなのに、
そういうことを感じさせず、とても感動しました。
小さな子供には不適切な内容があることは否めませんけど・・・
説明はできないので、一度読まれることをすすめます。
でも、かなりの悪評もあるのはびっくりです。
すごく好き嫌いが分かれる小説なのかも知れませんね。