紙の本
寝床で読む『論語』 これが凡人の生きる道 (ちくま新書)
著者 山田 史生 (著)
凡庸な人間が、このありふれた日常を楽しくかつ自分らしく生きるために、本当のところ何が必要か、「ふつうの人間」である孔子はそんなことを説いている。再入門にもぴったり。肩の力...
寝床で読む『論語』 これが凡人の生きる道 (ちくま新書)
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商品説明
凡庸な人間が、このありふれた日常を楽しくかつ自分らしく生きるために、本当のところ何が必要か、「ふつうの人間」である孔子はそんなことを説いている。再入門にもぴったり。肩の力を抜いて読む、等身大の自由訳「論語」。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山田 史生
- 略歴
- 〈山田史生〉1959年福井県生まれ。東北大学大学院修了。弘前大学教育学部教授。著書に「渾沌への視座」など。
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肩の凝らないというか力が抜ける論語解釈。
2010/05/29 20:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
論語といえば、読む前から心が正座させられているような堅苦しいものに感じてしまうのは私だけではないとおもいます。解釈の本も多数あります。たいていは翻訳と同時に解釈がついているといったほうがいいでしょう。そしてそれらもちょっと肩が緊張してしまうようなものが多い。でも、この本はええ~!こんな読み方もあるの?と感心したりあきれたりさせられ、肩の力が抜けます。そして、自分なりに読みこなせばいいんだな、と楽な気持ちにしてくれます。
著者が寝床で読み、考えた論語の「いわんとするところ」。肩の凝らないというか力が抜ける論語解釈。論語を読もうとして息苦しくなったら時に読むと良いかも。
最初の方から一つだけ例をあげておきましょう。「子曰く。先ず行う。その言や、しかるのちにこれに従わん」は、「黙って実行してからそれについて話す」と普通は説くでしょう。著者は「とりあえずやってみて、説明や言い訳やらはそのあとで考えよう P17」とします。
著者は「凡人の読んだ論語」というのですが、とても軽く、「こんな解釈も」と煙に巻かれます。例えば「論語物語」(下村湖人)が真面目に深く掘り下げた解釈の一つの極とすれば、こちらはその対極にある解釈の一つとでもいえるでしょうか。
論語を読もうとして挫折した、読む前から逃げてしまった人には、そういう意味ではとても助けになる一冊になるかもしれません。「こんなふうに読むこともできるんだ」とほっとするだけでも。
でも、多分「ほんとにそんなことを孔子は言いたかったの?」と思うような著者の解釈が一つや二つ見つかるはずです。この本の解釈で終わらず、是非原著に戻ってみて欲しいです。読み手に応じて様々に読むことができる、「論語」とはそういうすごさがある古典ですから。著者もそういっています。