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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.11
- 出版社: 藤原書店
- サイズ:20cm/293p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89434-546-3
紙の本
伊都子の食卓
著者 岡部 伊都子 (著)
あつあつのふろふき大根から、素朴な焼きなすびや冷奴まで、手料理を楽しみ、手料理でもてなす食卓の秘伝とは? 手料理での「もてなし」の達人が、その極意を綴る。【「TRC MA...
伊都子の食卓
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商品説明
あつあつのふろふき大根から、素朴な焼きなすびや冷奴まで、手料理を楽しみ、手料理でもてなす食卓の秘伝とは? 手料理での「もてなし」の達人が、その極意を綴る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
岡部 伊都子
- 略歴
- 〈岡部伊都子〉1923年大阪生まれ。相愛高等女学校を病気のため中退。随筆家。著書に「弱いから折れないのさ」「遺言のつもりで」「ハンセン病とともに」など。
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紙の本
ココロが満たされます。
2020/10/21 14:19
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
本を開いて見返しをめくるとそこにはこうあった。
「ともかくも、今夜はおいしいものを食べてちょうだい。あなたのいちばん好きなものを食べて、それから、これからどうするかを決めましょうよ。おいしいものを食べて、美しくお化粧をしてね。それからよ、死ぬのは。」
これは、身支度を整え、姿勢を正して読みたい本だと思って、いったん閉じて、深呼吸。
そして再トライしたら、冒頭の「うずらそば」の、お店で供された料理の描写からして、もう素晴らしかった。
次の「ジュース」とういう話は、戦争でなくなった著者の兄との話。本書が発刊当時84歳だった著者が、「兄と歩くとちょうどよい一対に見えるのはイヤで、落ち着かないのだが、兄を尊敬しているしているのでそれが言えない」と思っていたほどの昔。日中戦争が始まったばかりの心斎橋のそごうの2階で兄と飲んだジュースは、ジューサーも無い時代だから、オレンジをいちいち掌握って絞って作る美味しさ。その時代に生きた人にしか経験できない「贅沢」を感じる話だ。
そして続く「おむすびの味」は、太宰治の斜陽の引用「おむすびが、どうしておいしいのか、知っていますか...」ではじまる。
こうして全編「ひと」と「食」の切っても切れない強い絆の話がつづく。
良質の食事をして満たされるように、ココロがいっぱいになる一冊。