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紙の本
放射線利用の基礎知識 半導体、強化タイヤから品種改良、食品照射まで (ブルーバックス)
著者 東嶋 和子 (著)
レントゲン教授が放射線を発見して百余年。日本での放射線利用は9兆円の経済規模に達している。私たちの身近で使われている放射線のメリットとデメリットをやさしく解説する、放射線...
放射線利用の基礎知識 半導体、強化タイヤから品種改良、食品照射まで (ブルーバックス)
放射線利用の基礎知識 半導体、強化タイヤから品種改良、食品照射まで
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商品説明
レントゲン教授が放射線を発見して百余年。日本での放射線利用は9兆円の経済規模に達している。私たちの身近で使われている放射線のメリットとデメリットをやさしく解説する、放射線利用の入門書。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
東嶋 和子
- 略歴
- 〈東嶋和子〉1962年生まれ。筑波大学比較文化学類卒業。ジャーナリスト。元読売新聞科学部記者。フリーで科学全般を取材。外務省外交フォーラム外務大臣賞受賞。著書に「死因事典」他。
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紙の本
放射線
2019/03/09 03:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
放射線ときくと拒絶反応を示す人も多いのでしょうけれど、産業界でこれだけ使われているのですね、驚きました。
紙の本
放射線の利用に無意味に怯える前に読んでみよう
2007/01/22 22:48
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Skywriter - この投稿者のレビュー一覧を見る
放射線利用には大きな課題がある。それは人々が抱く負のイメージ。平和利用においてもチェルノブイリやスリーマイル島、そして東海村の事故があり、軍事利用では数十万の被害者を出した原爆の使用と相互確証破壊(MAD)という略称に相応しい狂った理論が大手を振ってまかり通っていた。
しかし、だから放射線は危険だから使用するべきではない、というのは合理的な立場とは言えないだろう。
本書は寺田寅彦の名言「ものを怖がらな過ぎたり、怖がり過ぎたりするのはやさしいが、正当に怖がることはなかなかむつかしい」を引き、正当に怖がるための知識を深めようと呼びかける。孫子曰く、彼を知り己を知れば百戦して危うからず、というやつだろうか。
読者の多くは、放射線が実に多様で生活に密着した使われ方をしている事実に驚かされるのではないか。
たとえば夏に欠かせない野菜、ゴーヤを食べることができるのは放射線を利用して害虫の根絶に成功したから(この話に興味がある方には『害虫殲滅工場』をお勧めしたい)。
病院にいけば診断にMRIやレントゲンを使うし、旅行先ではラドン温泉で体の芯から温まり、ゴミ焼却炉ではダイオキシン除去に一役買い、歴史学では年代測定の強い味方となる。そのほかにもタイヤや半導体の製造には欠かせない技術として確立され、食品に照射することでO-157などの有害細菌を殺菌しジャガイモの発芽を抑えることにも使われる。
多くの例を取り上げることで放射線を無意味に恐れる必要はないのだと納得させてくれる。利用方法が正しければ我々の生活を豊かにしてくれるすばらしい技術になりうる、ということだ。
利点もあれば欠点もある。チェルノブイリでも東海村でも残念なことに死者が出てしまった。その危険性については正しく認識する必要がある。そして危険性についてもきちんと評価をしているのが心強い。利点を認識しつつ、どのように安全を確保するかを考えるのが重要だろう。
もう一つ。それでも放射線とかなんとかというのは難しそうだと思う方もいるかもしれない。しかし、本書は実に平易に書かれている上、キュリー夫人などによる発見の歴史をかいつまんで解説しながら放射線の性質や原理を丁寧に教えてくれている。中学生でも十分に理解できるほどのレベルではなかろうか。ちょっとでも興味を感じたら、タイトルだけで敬遠せず、どんな使われ方をしているのかを覗いてみるつもりで手にとって見てることをお勧めしたい。
紙の本
放射線利用の豊富な事例をわかりやすく
2016/01/06 08:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても分かりやすい。全く前提知識が無くても読める。それにしてもこれだけ実際に放射線の産業利用がなされていることには素直に驚いたし、目を開かせてくれたことはありがたい。
こういう制御可能な技術環境下での有益な実例は無用な懸念を溶かしてくれるものである。
注意していただきたいのは福島原発事故以前の著作であり、伴う放射線被曝は触れられていない。
その点は別の方の著作を選んでほしい。素直に放射線利用の有効性と身の回りで生じている放射線量の変化を理解するものとして読んでほしい。