紙の本
オブジェクト指向入門
2009/01/31 14:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
「オブジェクト指向」という言葉が聞かれるようになって久しい。第2章から引用すると、オブジェクト指向とはオブジェクトを中心として物事を捉える考え方をいう。オブジェクトとは「ある場面において個別に識別できる重要な何か」を示し、オブジェクト指向分析では世界をオブジェクト指向で理解し、対象をモデル化する。この考え方は人間の物事の認識の仕方に近いと言われる。ソフトウエア開発ではオブジェクト指向を物づくりのための技術として使っている。
本書は新書の形をとりながらも、オブジェクト指向を初心者にもわかりやすく解説した本である。概念を大づかみに捉えることができるだろう。
オブジェクト指向はソフトウエア開発の歴史の中で、ソフトウエアを効率的に開発したり、安全に開発していくうちに生み出されてきたものだ。その概念は今ではRubyやPythonなどScript言語にも取り入れられている。
このように技術は進化し続けているが、オブジェクト指向はあくまでも分析結果を表現するための道具にすぎず、結果を保証するものではない。万能ではないのだ。従ってオブジェクト指向分析も誤った現実認識に基づいた分析では、分析できたとは言えない。道具は正しく使うことが求められる。また、オブジェクト指向だけで全てを表現できるわけではないことも認識しておく必要がある。本書をきっかけにもっと深く勉強したいと思った方には最後に参考文献や書籍が紹介されている。
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本当に「いちばんやさしい オブジェクト指向の本」。
・この本の良いところ
・読みやすい
・オブジェクト指向の応用ではなく、正面からオブジェクト指向を説明していること。特に現在の視点で説明していること。
・技術史的な順を追ってオブジェクト指向の必然性を正しく伝えていること。
・オブジェクト指向分析と、オブジェクト指向プログラミングの違いを平易に説明できていること。
・参考文献・関連書籍として、読者が学習を継続していく上で次に読むべきものを示していること。
・親書なので価格が低い
・本の厚さに圧倒されない
残念なところ
・もっと読みたい。
かなりのヒットです。いやホームラン。
最初からこの本が読める今の若いやつは幸せですよ。
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オブジェクト指向とは何か?に関する本です。
プログラミング言語に触れたことのない方でも読める内容になっています。
世界をオブジェクトとして捉えるオブジェクト指向の概念から始まって、なぜオブジェクト指向言語が作られたのかについて、しっかり解説されています。
特に、モデルを使って世界を理解しようとする方には、オブジェクトとして世界を捉える方法は参考になるかと。
もちろん、オブジェクト指向言語を用いてプログラミングされている方が読んでも、十分面白い内容だと思います。
多態性や継承がなぜ必要なのか?など、オブジェクト指向の何となく分かりづらいところが、さらっと分かった気になれます。
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デザインパターンの本をamazonで探していたら、「この本を見た人は…」という紹介のもと、オブジェクト指向の本があった。
すごく評価が高かったし、デザインパターンを勉強する上でまずクラスや継承、オーバーライド、インスタンス、オブジェクトなどの概念が曖昧だったのでこれも一緒に読むことにした。
結果、一日足らずで読める量で、オブジェクト指向の大まかな歴史から、オブジェクト指向の考え方、実践まで端的に網羅されている。
この本に書かれている内容自体はそこまで深くはないが、これをもとに自分で考えを広げようとすると(具体的にはケーキ店のような例に沿ってオブジェクト指向で書き出してみると)かなり奥深い。
もっと思ったのは人気のある本というのはやっぱり分かりやすい本が多いんだなと言うこと。
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オブジェクト指向は一つのクラスを定義してそれを使いまわすことを意図したプログラムを作ることと理解した。
要は同じものをいくつも書いたり、用意するよりも一つのモノを使いまわすほうが、コードを書く手間も修正するときの手間も少なくて
すむと言うことだ。
実際にプログラムでどのように利用していくかはこれから。これから
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良いと思う。プログラミング言語の歴史を背景に交える事で、なぜ?という部分をうまく補強できている感じ。
経験者でも、オブジェクト指向を改めて見つめ直すきっかけになるのでは。そんな本。だけどまずはオブジェクト指向初心者こそ読むべき。経験者は暇があればの話。
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javaやc++といった個別の技術についてではなく、その背後にある「オブジェクト指向」そのものについて解説した入門書。
オブジェクト・メッセージ・属性などの概念をプログラミング言語からは離れたエピソードで解説し、その後、どんな課題を解決するためにオブジェクト指向が生まれてきたのかをプログラミング言語の歴史を概観しながら説明していきます。
オブジェクト指向を知っている/知らないで、各概念の解説がかったるかったり、実装例の説明がちんぷんかんぷんだったりするのではないでしょうか。事前知識の有無で、拾い読みするのが良いかなと思います。
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20150208 いちばんやさしいのだと思いますが、あとがきに有るようにこれまでの経験が長いほど理解に時間がかかるという方に納得。あきらめずに再読するかな。
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もうプログラムをバリバリ書く、という機会はあまりないのですが、
むしろプログラマ以外の立場で、物事を整理・組み立てるための助けになるのでは、という視点で読んでみました。実際に、そういう視点がある本だと思います。
そして我が仕事や人生を置き換えて考えてみると、日々スパゲッティ的なことの連続であるなあと痛感します。
プログラマじゃないとわかりにくい点も若干あるのですが、オブジェクト指向とUMLは、業務の整理にもなるし伝えやすくなるはず、と思ってたまにこういう読書もします(で、よく振り出しに戻るのだけど)。
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現実のケーキ屋のケーキや店員などをオブジェクトをとらえて、オブジェクト指向について解説した本。
書いてあることは難しくないのだけど、これを読んだからと言ってオブジェクト指向でプログラミング開発できるようになるとは思えなかった。
ちょっとよく分からなかったのが属性と状態について。どちらも変数だとは思うのだけど、いまいちどういう違いがあるか分からなかった。属性はコンストラクタで指定するだけとかなのだろうか。
それと、オブジェクト指向はすべてを表現できるわけではないという話の中で、「中心点から等距離の集合が円である」というのは表現できるけど、「円の面積=円周率×半径の二乗」は表現できないとあってよく分からなかった。これって、実際のソースコードではどう書けばいいのだろう。
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わかりやすかった。技術書(じゃないけど)といっても認知心理学とか広く人間の思考のことにふれられていてよかった。オブジェクト指向の限界や課題とはなに?
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「1番やさしい」とはいっても、あくまで経験者にとって。
例えばプログラムを触ったことのない人が本作読後「では、オブジェクト、クラス、メソッドの違いを論ぜよ」と聞かれて応えることは困難です。
対象者としては、実際にプログラムを書き始める段階にいる、ある程度コンピュータに詳しい人が最適です。
ケーキ屋の例えはものすごく分かりやすい。
だから1番力になるのは、これを実世界に置き換えて自分なりのオブジェクト指向プログラミングを書いてみる、或いは紙に簡単な図でも作成してみることかと思います。
何にせよ、読んだだけで全てを納得できる本では到底ありません。
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本当にわかりやすい!
ようやくJavaで学んだクラス、メソッドの違いとか、ポリフォリズム、継承の意味がわかった気がする。
さて、これが実践でも考えられるか…
それはこれからの自分のがんばり次第だな。
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オブジェクト指向とは?
→オブジェクト指向の本質は、
1.適用する対象をオブジェクトの集まりとして捉える
2.適用対象が持つすべてのストーリーをそのオブジェクトの間でのやり取りに置き換える
抽象化とソフトウェアの分割技術進化
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オブジェクト指向そのものをうまく理解できる様に説明するのは難しい。
いちばんやさしいは合っているかも知れないが、理解できるかどうかは別物。
著者の気持ちは分かるのだけれど・・・