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渡邉恒雄回顧録 (中公文庫)
渡邉恒雄回顧録
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紙の本
好きなヤツではないが、でも魅力的
2021/01/23 10:15
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投稿者:figaro - この投稿者のレビュー一覧を見る
一般人でナベツネのファンなんていないだろう。私も好きではない。
とある公共放送でやっていた特番を観て、本書を読んでみようと思った。
彼が哲学科に在籍していたこと、共産主義運動に関わったこと、そのどれもがマキャベリスト的な今のナベツネとは相反するものに見えた。そして戦争を経験し、明日どうなるかもしれない死を潜り抜けた、このあたりがナベツネのナベツネらしさを形成したのだと思う。
権力者に接近し、そのなかに入っていく、それは人間的魅力なのか、あるいは術なのか、そのあたりはよくわからない。ただ、改めて本書を読んでみて、彼の考え方、冷静な見方、詳細な記憶力、これらには驚かされる。
好きなヤツではないが、でも魅力的に私には映る。