君になりたい 恋の短歌 （めくってびっくり短歌絵本）

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恋の短歌集(児童書？)。

短歌に興味があって読んでみたが、この本に載っている短歌はどれも私的にはイマイチ。
ただその短歌に合わせて描かれた、妙にファンタジーなイラストに惹かれた。
なんでもない短歌から、どう想像を膨らませたらこういうイラストになるんだろうと思い、興味深いものがあった。

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観覧車回れよ回れ想い出は君にはひとひ我にはひとよ
冬の夜の星君なりき一つをば云ふにはあらずことごとく皆

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恋の短歌なんだけどイマイチ。穂村さん自身の作品にはいいのあったのに。女子社員が、あっ星座が同じだとかなんとかいうやつ。

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恋心。

それはいわゆる、独り言の様に聞こえてしまう。

ああ　君が　遠いよ月夜

　下敷きを挟んだままのノート硬くて　　永田　紅　作

詠み人は真っ直ぐしか見ていない。
愛おしい人の瞳だけをただただ真っ直ぐ見てるだけ。


冬の夜の　星なりき一つをば　

　云うにはあらず　ことごとく君　　　　　　与謝野晶子　作

ギャラリーはいない。
誰も、いない。

しん、とした森の中で、透明な空気がゆらゆらと揺れる光景がただそこにあるだけ。

ふっと、手をかざすと、
熱を帯びていそうな歌は、恋心から立ち上った陽炎の様。

どこにも無いのに、
切なく揺れている。

いつかは消えてしまうのに
泣いてる様に揺れている。

でも。

決して消えないものなんて、
幻　じゃないものなんて、果たして此の世にあったかな。

ぽ～っとそんな想いに浸ってしまった恋の歌集。

イラストも素敵♪

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絵がとても不思議でかわいいです。色もきれい。
穂村さんの訳がよいです。
素敵な恋の短歌を集めたびっくり絵本(？)です。
わかる・・・！と共感するモノが多かった。

三十一音で、気持ちを凝縮している短歌ってすごいなぁと思います。

「はい！あたし、生まれ変わったら君になりたいくらいに君が好きです。」がインパクトありました。めちゃめちゃかわいい。

たまに引っ張り出して読んだり眺めたりしたくなる本です。

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古今の｢恋｣をテーマにした短歌を集める。
穂村さんの訳が、浪漫ちっくだ。

短歌だけでなく、歌人の歌集も紹介。
手にとってみたい。

好きな短歌
枕木の数ほどの日を生きてきて愛する人に出会はぬ不思議　　…大村陽子
冬の夜の星君なりき一つをば云ふにはあらずことごとく皆　　…与謝野晶子


挿絵が大正、昭和レトロで、雰囲気がある。

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穂村弘さんの選んだ恋の短歌十四首と、後藤貴志さんのメルヘンチックな絵がコラボした素敵な短歌集でした。その中から一首ご紹介します。
「ああ君が遠いよ月夜　下敷きを挟んだままのノート硬くて」永田紅さんの短歌です。◆下敷きを挟んだままの硬いノートには、二人で過ごす楽しい未来を書き込みたい。けれど、まだ想いを伝えられず、このノートを開く事すら出来ずにいるの。月が明るく照らしても、君は見えない。遠くに感じられる君は今何をしているのかしら。ノートに書き込めない貴方への想いだけがつのる。◆とりあえず、このように解釈してみましたが、短歌に込められた想いを汲みとれているか分かりません。◆短歌は平安の昔から続く三十一文字のラブレター。

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めくってびっくり短歌絵本これで全五巻読了。
穂村弘選　後藤貴志・絵
歌ごとに背景の色が違い、恋愛に夢中な夢見心地の表情で不思議な世界の様子が描かれている　歌を読んで解説を読んで絵を味わってと三回以上楽しめる　()は穂村さん解説
両想いよりも片想いや喪失感を詠んだ歌の方が魅力的

はい、あたし生まれ変わったら君になりたいくらいに君が好きです。（岡崎裕美子）
　（あれ、そうしたら「あたし」はどうなっちゃうんだろう。こんなにも君のことが大好きな「あたし」は？）

時計の針ⅠとⅠとに来たるときするどく君をおもひつめにき（北原白秋）
（時計の大きな針と小さな針が、いっぽんに重なって見えた夜。僕と君はこんなにもばらばらになってしまった。ああ、君は今、どこで何をしているのだろう）

好きだった世界をみんな連れてゆくあなたのカヌー燃えるみずうみ（東直子）
（行かないで、という言葉は口から出てこない）

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短歌って、こんなにいろいろな世界を歌っているんだ、と驚き発見できる絵本のシリーズ。挿絵の画家もたくさんいて絵を眺めるのも面白い。穂村弘さんの短歌へのコメントもよい。