このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
ショッピングカート、回転寿司、カーナビなど20世紀の科学技術に裏打ちされた発明は何を変えたのか? 埋もれた資料に光を当て、20世紀の暮らしの光と影を考察し縦横にえぐった、ユニークな現代文化誌。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
原 克
- 略歴
- 〈原克〉1954年長野県生まれ。立教大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士課程中退。神戸大学国際文化学部等を経て、早稲田大学教育学部教授。著書に「ポピュラーサイエンスの時代」など。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
人が求める便利さとその行き過ぎの関係について
2007/08/05 19:00
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者のこの方。日テレ系の「世界一受けたい授業」に出演されて
好評を博された方だとかで、、。
私この番組殆ど見ませんが、本書は気になって読んでみました。
人って、合理性を求めてというより、
面倒くさがりなのか、どうなのか判りませんが、
こうなったらいいなぁ、って便利さを求めますよね、、。
その便利さを支える、テクノロジー技術的テクノロジー一般に限らず、
システムみたいなものなんかも、取り上げています。
で、そのテクノロジー、システムを
最先端技術といえば、アメリカみたいな感じで、アメリカの
科学技術雑誌のバックナンバーから色々紹介されています。
各章、一つの技術というか、システムを扱っており
取り上げているのは、
給食システム、ベルトコンベアー(回転寿司)ショッピングカート
自動ドアー、リモコン操縦、パーキングメーター、ドライブイン、
スクールバス、カーナビetc,,,。
で、各章とも冒頭、終わりに、その技術に纏わる映画や文芸作品を
紹介していて、文学的というかその技術の物語性が広がっていきます。
これらの技術は、勿論現在、当たり前になってしまった技術や
システムなんですが、発達の段階には、試行錯誤の末、
便利さを追求しすぎて、なんかわけがわからなくなってしまった技術や、
(よく市民発明家の方が、考えすぎて、あまり実用性の無いものを
作ったりされますが、そんな感じ)
合理性を求めすぎて、合理的でなくなったものもきちっと紹介されています。
読んでいて、そうなのか、とか、そうだったのか、読んでいて気付かされる感じです。
面白かったのは、人は、買い物で持てる量しか買わない、という限界に挑んだ
ショッピングカート。
これも、ショッピングカート専用の地下道が出来たり、
ショッピングカート自体を無用化させる、全自動品物配給システム
(このシステム、何度もこの部分を読み返しましたが、最後まで、どんなシステムなのか、
判らなかったです。
なんか、カウンターでこれこれと、いうと、勝手に商品を持ってきてくれるみたい
しかも、自動で、、)
とか、行過ぎの例も
紹介されていて、なんか面白かったです。
リモコン技術で章末に書かれていた、
カリガリ博士っていうドイツの古い映画ですが、
これは、凄い映画ですね、、。
後は、自動ドアーですね、、。
ドアーって閉じたままや、開けっ放しにしておくと、壁や通路と変わらないと
あいたり閉まったりするから、ドアーなんだと、
こんな風に考えたことすら無かったです。
後、アメリカのスクールバスって、殆ど、装甲車チックに物凄く頑丈に作ってありますが、
その理由が、本書には、書いてあります。
この著者の原さんって、色んな分野の隙間産業的、ニッチの研究者って感じですが、
人が当たり前にしていることでも、角度を変えていろいろ調べてみるとこんなに面白いって、いうことの証明の一冊です。
個人的には、凄い楽しんで読みました。