あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
「FBI超能力捜査官」「TVのチカラ」など数々の超能力番組のインチキを、具体的に徹底解明! 大人も子どもも楽しく読めてためになる、テレビのウソから身を守りたい人必読の一冊。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山本 弘
- 略歴
- 〈山本弘〉1956年京都府生まれ。SF作家、ゲームデザイナー/作家としてデビュー。と学会会長。著書に「神は沈黙せず」「アイの物語」などがある。
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
放送業界の人々が自戒するための書として読み継がれていってほしい
2009/01/01 10:20
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
スプーン曲げや透視、未来予知、など通常の人智では解き明かせない超能力をとりあげたテレビ番組を俎上に載せながら、そのすべてがことごとくいかにインチキであるかを細かく暴いて見せる本です。
その真相解明のたどり方は明快至極。いやぁ実に面白かった。
私は1960年代の生まれなので、小学生時代を過ごした1970年代はまさに超能力番組が花開いた時期といえるのではないでしょうか。そうした超常現象には心躍る思いがしたものです。
さすがにこの年になってそんなものを無邪気に信じるつもりはありませんが、それでも今も類似の番組が次々と制作されているということは、テレビ局にとって超能力とは視聴率が手っ取り早く稼げる、つまりはスポンサーがカネを落としてくれやすいテーマなのだなということは横目に見て感じていました。
さてこの本を読み通すと見えてくるのは、超能力者を自称する人々がいかに市民を欺いているかということよりも、そうした自称超能力者を操ってテレビ局がいかに人々をバカにして大金を稼いでいるかという、どうしようもなく悲しい事実です。
テレビ局や番組制作会社に就職したばかりの若いディレクターたちは、おそらくもっと高い志を抱いて仕事を始めたことでしょう。そんな彼らが、視聴者を騙すための番組を日々制作し続ける。そうすることによってしか日々の糧を得られない現実。それはあまりにも痛ましい。
著者はこの本を、超能力番組に騙されないよう視聴者に知恵を授けたいと考えて書いたのでしょうが、私はむしろテレビ・ディレクターを目指す若き才能たちこそが本書を手にとって、こんな番組を作るようなダメ人間になってはいけない、と戒めの意味を読みとってもらいたいと思うのです。
そのためのロングセラーになってくれることを願う次第です。
紙の本
番組の品質管理
2008/05/09 11:05
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arayotto - この投稿者のレビュー一覧を見る
透視にダウジングに予言に、さらには超能力捜査…
昔も今も変わらずオカルティックな番組は人気があるようです。
行方不明者や犯人の居場所を言い当て、居並ぶゲストたちが「おお〜」なんて驚嘆の声をあげ、それにつられて視ている我々も「すごいね」なんて、呟いている。
でも、ちょっとだけ冷静に考えてみましょう。
10回透視をして、そのうち(偶然にも当たった)一回だけの内容をオンエアしているのだとしたら。当たらなかった9回は全く無視されているとしたら。
しかも、その唯一の「当たり」を周辺から盛り上げる盛り上げる。
仰々しいテロップ!美辞麗句を並べたナレーション!思考を誘導する音楽!ゲストたちの神妙かつ驚愕の表情!
こんなのを並べられたら、裏側を知っているテレビ関係者以外「超能力ってあるのかも」って信じてしまいます。
だから、さあ、読もう!山本弘「超能力番組を10倍楽しむ本」
ここ10年ほどオンエアされた、透視、予言、ダウジング、超能力捜査などの番組を具体的にあげ、その「ウソ」の数々をめった切りにしています。
面白ければそれでいい、
視聴率さえ取れればそれでいい、
「ウソ」じゃないよ「誇張だよ」と言っておけばいい、
「都合の悪いところを隠して、都合の良いところだけを強調しておけばいい」、
この本を読んでいると、そんなテレビ制作者の姑息さが見えてきます。
番組という分野にも「品質管理」という部門が必要なんでは?