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紙の本
狼の寓話 (徳間文庫 南方署強行犯係)
著者 近藤 史恵 (著)
大阪の南方署、刑事課に配属の會川圭司は最初の現場でどじを踏んでしまった。犯行現場のバスルームで鑑識がみつけた髪の毛を流してしまったのだ。そんなヘタレな刑事が新しく組んだ相...
狼の寓話 (徳間文庫 南方署強行犯係)
狼の寓話 南方署強行犯係
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商品説明
大阪の南方署、刑事課に配属の會川圭司は最初の現場でどじを踏んでしまった。犯行現場のバスルームで鑑識がみつけた髪の毛を流してしまったのだ。そんなヘタレな刑事が新しく組んだ相棒が黒岩という女刑事。こちらもお荷物扱いのようだが…。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
表紙で損をしているのが、ひたすら惜しい1冊
2009/01/19 20:33
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る
とりあえず言いたい。
なんでこんな表紙にしちゃったんでしょうね。
近藤史恵の唯一の警察もので、強行犯係に配属された新人とちょっと変わった美人の上司のコンビで、謎をひもといていく話。で、2作目が「黄泉路の犬」…。こっちを先に買っちゃったよww
しかも「黄泉路の犬」のほうに、これはシリーズの2作目ですよ、1作目はこれですよ、っていう案内が少ない。つかわからん。
表紙も全然違うから、なんかこれ、このシリーズの1作目のような気がするんだけど、とかーなーりためらいながらクリックしたのであった。
出版社、もうちょっと考えろよ。
中身が、ものすごく面白いだけに、このダメージは大きいよ。(シリーズものの2作目を先に読むぐらい、興ざめすることはない)
ホテルで男が殺され、その妻が行方不明になる。状況から妻が夫を殺したようなのだが、動機がみつからない。
と、文字にしてしまうと簡単なんだが、これをきっちり少しずつ紐解いていく感じがとってもいい。キャラクター造詣が、相乗効果を出してるね。
主人公は、母子家庭に育った次男で、兄と一緒に警察の寮で暮らしている。兄は警官で、駐在所勤務。この二人がかけあい漫才やってるみたいで、文句なしに面白い。
そして上司は、すごい美人なんだけど署では変わり者として評判で、唯我独尊って感じ。家では、作家になるべく修行していて、主夫をやっている男がいる。ちょっとステレオになりそうなところで、ぴりっとスパイスが効いてる感じになってます。
そして、事件を探るうちに、人間の闇の部分が浮かび上がってくるんだが…。タイトル通り、寓話を挿入している意味がわかった瞬間は、ああってちょっと感動した。
でもって、全体を通して動物に対する愛情みたいなものがあって、すごく好感度が高いよ。
地味な作品といえると思うが、近藤史恵の良心みたいなものが見え隠れしている1作といえるんじゃないかと、私は思う。