浅田次郎 （はじめての文学）

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タイトルを忘れてしまったが、作者の著書は１冊だけ読んだことがある。『ふたり』だったかな、タイトルうろ覚えだけど。内容ももう覚えていない。あと、教科書に載っていた短編と。ここ最近読んだ「はじめて」シリーズの中で、私の中で一番しっくりとくる「はじめて」だ。いや、今目次を見直したけど後半だけかな。「シエ」の話が一番好きだ。あぁ、男性でもこういう視点や感覚で描けるのか、と。女性作家が続いた中だから余計にそう思うだけかもしれないが。今、表示されているオススメ度「４．５」というのは、まさにその通り、という感じ。

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これはまこと便利な品物でござりまするな。京では提灯などもはや使うてはおりませぬのか。…攘夷が開国へと変節いたしたるは、時勢と申すものでござろう。しかし、京の都がこれほど西洋の文明に感化されおるとは思いもせなんだ。いやはや、お恥ずかしい限りでござる。（「立花新兵衛只今罷越候」）

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不思議モード。

すすんでよんだことはなかったけど、とっても読みやすくて
キレイな文章だった。

あとがきも、こころがキレイになるようなあとがきでした。

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収録作品
「ふくちゃんのジャック・ナイフ」
「かくれんぼ」
「夕暮れ隧道」
「（xie）シエ」
「立花新兵衛只今罷越候」


「シエ」飼い主の寂しさを食べて大きくなる動物・シエの話。
優しい話。

「ふくちゃんのジャックナイフ」ちょっと土ほこりっぽい昭和の情景が浮かんでくる、昔の話。
これが男のロマンってやつなのかしら、女にはきっとわからないものなのね、と思った。

「かくれんぼ」かくれんぼをしていたら友達が行方不明になる話。
背中がゾクッとするほど怖くて後味の悪い話。

この人の話はどこか怖くて、３話しか読めなかったや。
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図：内容（「BOOK」データベースより）
文学の入り口に立つ若い読者へ向けた自選アンソロジー。「ふくちゃんのジャック・ナイフ」「かくれんぼ」「夕暮れ隧道」「立花新兵衛只今罷越候」など。 　
全部読んでた！
　

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浅田次郎で思い出すのは、中学時代、帰りの電車で浅田次郎の「鉄道員」を読んでいたら、隣の席の見知らぬ男の人から「鉄道員」の良さを語られたこと。

「めっちゃ感動しますよね」とか言ってたかな。

その時は、思わず身構えてしまったけれど、あの人は、ただ、純粋に良さを伝えたかっただけだったんだなあー と今になって思う。


それだけｗ

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どの短編も共通して、昭和の雰囲気をもっていました。
甲乙つけがたい短編の中で特に気にいったのが…


【立花新兵衛只今罷越候】
各界の名士達が集まった沙高楼。女装の主人を前に語られる、秘密の話とは…
私も沙高楼で、一緒に話を聞いてる感覚になりました。
川俣さんと立花新兵衛の掛け合いが面白くて好きです。

【シエ】
ペットショップで店主に処分するといわれ不思議な生き物シエを引き取ることになった鈴子。シエには、不思議な力があって…
とても温かくて優しい話。
気に入って3回読んで3回とも泣きました。

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浅田次郎初挑戦。シエと立花新兵衛が好き。本当にわかりやすい作家で、それでいて作風が多様。重松清もわかりやすい作家なんだけど、この人はワンパターン。浅田次郎はそれだけ、読者を楽しませるために努力してきたんだろう。（重松清にはまた違ったよさがあるし、努力もしてきただろうけれど、〝読者を楽しませる〟ということに於いては、浅田次郎の方が意識が高いような気がした。一読者が勝手に言っているだけだが）シエと立花新兵衛は２回読み返した。

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初めての文学シリーズ。「小説とは何か」というあとがきの一文に、魅せられて一気読み。「生涯をかけてもけっしてわたりつくすことのできない豊饒の海」−−−う〜ん、浅田せんせもやっぱり読みたい本がいっぱいで、読みつくせないんだ！と、納得。自薦短編５作品。いずれも、味わい深い作品です。この本を、小説の入り口で手にした方は、幸せだ！

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・ふくちゃんのジャック・ナイフ
・かくれんぼ
・夕暮れ隧道
・獬（xie）
・橘新兵衛只今罷越候

の5編からなる若い読者向けの短編集。

昔、小説の読み始めの頃にそうだったように、
純粋に楽しんで読んだ。
どの話も短いが心に残る話だ。
国語の教科書に収められた名作（の一部）を
読んでいる時の気持ちにも似ている。
借りる時、少し悩んだが、借りてよかった。

作者あとがきの「小説とは何か」を読んで、一層そう思った。

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いつも通りの浅田次郎と言うべきか、優しい人たちで出来た世界の物語。
強いクセが無いため読み進める分は容易で、後味もスッキリとするものばかりなので読了後も清々しいままでいられる。
「夕暮れ隧道」(「霞町物語」にも収録)が個人的に好み。

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「中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚」
中学生のうちにぜひ読んでおきたい205冊、ブックリスト。
物語・小説ー初・中級編ー
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男性の作家なのに（偏見ですが）少女漫画のラブストーリーのようで、最終的に男女が結ばれる話が多い印象です。
私は特にシエという話と幽霊の話が印象的でした。

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人生は地味な苦労の積み重ねだということをまったくわかっていない。不幸の分だけ、ちゃんと幸せになれるよ。ほんとだよ。