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生物と無生物のあいだ(講談社現代新書)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 782件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2007.5
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社現代新書
  • サイズ:18cm/285p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-149891-4
  • 国内送料無料
新書

紙の本

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

著者 福岡 伸一 (著)

【サントリー学芸賞(第29回)】【新書大賞(2008)】「生きている」とはどういうことか? 分子生物学がたどりついた地平を、歴史の闇に沈んだ科学者たちに光を当てながら平易...

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生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

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商品説明

【サントリー学芸賞(第29回)】【新書大賞(2008)】「生きている」とはどういうことか? 分子生物学がたどりついた地平を、歴史の闇に沈んだ科学者たちに光を当てながら平易に明かす。ページをめくる手がとまらない極上の科学ミステリー。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

福岡 伸一

略歴
〈福岡伸一〉1959年東京生まれ。京都大学卒業。青山学院大学教授。専攻は分子生物学。「プリオン説はほんとうか?」で講談社出版文化賞科学出版賞を受賞。

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みんなのレビュー782件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

大学生向けかも

2015/09/12 20:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ルリボシカミキリの青」同様に、読みやすさと生命科学ネタは保証できますが、ポスドクや研究者の喜びや悲哀が描かれているのでもしかすると理系を志す大学生向けかもしれません。

理系に興味を持つ高校生や中学生ならば「ルリボシカミキリの青」を読むことをおススメします。

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紙の本

素晴らしい

2015/11/12 14:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヒロ - この投稿者のレビュー一覧を見る

分子生物学研究の裏側を、軽快な文章で語っている。とにかく、著者の文章力が素晴らしく、どんどん話に引き込まれる。生物学に縁がない方にもお薦め。

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紙の本

物語?

2015/12/20 22:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:じゅんべぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る

新書にしては珍しい、物語風。でも最後まで読めてはいません。ヒマになったら読むかもしれませんが。そのうち、のために積ん読しときます。

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紙の本

科学(生物学)になじみのない人向けの科学書

2017/01/21 12:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は大学で化学を専攻しており、生物学についても触れる機会がありました。
なので、本作品に学問的なことについては真新しさを感じませんでした。
しかし、生物学についての新しい発見がどのようになされてきたのかについては、
ワクワクするように描写されているので、科学を専攻していたかに関わらず楽しむことができると思います。
そういうこともすでに知っていると言う人には面白くないかもしれないので星4つです。

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紙の本

理系と文系の間

2017/04/30 23:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る

生物学の専門家からの評価は辛いそうです。すでに明らかになった当たり前のこと乗られるなのだそうです。でもそのおかげで(?)文系人間の生物学入門書としてもありがたいものです。
わかりやすさ、おもしろさでは『生物学個人教授』(岡田節人・南伸坊、河出文庫)もおすすめです。

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紙の本

極上の分子生物学ミステリー

2007/06/02 23:04

12人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:sheep - この投稿者のレビュー一覧を見る

「もう牛を食べても安心か」の続編にあたる本。広報誌「本」に連載された文章をまとめたものということで、生物と無生物の間について、肩をこらせることなく、面白く語っている。構成も語り口も実に巧み。帯にある通り、「極上の科学ミステリー、読み始めたら止まらない。」
新聞にワトソン博士が自分のゲノム(全遺伝子情報)を公開するとい記事があった。個人で公開するのは世界初だという。DNAの二重らせん構造発見に対して62年ノーベル医学生理学賞を受賞した人々だ。本書を読んでいなければ、ただ素直に「偉い!」と読み流していたろう。
本書6章ダークサイド・オブ・DNAで触れられている、1953年「二重らせん構造発見」の真実は余りに衝撃的。読みながら文字通り我が目を疑った。
ロザリンド・フランクリンという女性科学者が撮影していたDNAのX線写真を、非合法にこっそり見ることで、彼らはらせん構造だという確信をえたのだ。
たまたまワトソンの原書を読もうと手元においていたが未読。その自伝中で、彼はロザリンドのことをののしり、彼女が当然得てしかるべき、「二重らせん構造の共同発見者」という事実を握りつぶしているという。本来二重らせんは「ワトソン−クリック−フランクリン構造発見」と呼ばれるべきなのだ。いんちきな連中だ。
ロザリンドについての数奇なエピソード、よくここまで調べた!と感心したが、実は著者、「ダークレディと呼ばれて」という彼女の伝記監訳者だった。それでついそちらまで読まされてしまった。素晴らしい筆力、そして営業力?
1962年の彼らのノーベル賞受賞式の光景も衝撃的だった。他人の研究をこっそり利用した共犯者の集会ではないか。ノーベル賞のあやしさへの認識をあらたにした。ノーベル平和賞をみれば、とんでもない受賞者連の顔ぶれから、そのインチキさ、すぐわかるのだが。
順序が逆になるが、第5章、サーファー・ゲッツ・ノーベル・プライズも実に面白い。遺伝子研究の効率化を実現するPCRマシンを発明したマリス博士のひらめきについてのエピソードだ。著者は彼の自伝も翻訳している。マリス博士の奇想天外な人生 彼の訳書、面白くないはずはないと思って読んでいた。期待は裏切られなかった。
随所にある、ハーバード大学などでの、著者のアメリカ・ポスドク生活描写を読んで、「アット・ザ・ベンチ—バイオ研究完全指南」や、「アット・ザ・ヘルム—自分のラボをもつ日のために」を思い出した。手取り足取りの研究者指南に感心しながらざっと目を通しただけだが、いずれの本も、グラント取得の手腕など、アメリカ風研究スタイルというの文化的背景から必然的に生み出されたことがわかって興味深かった。
維持するために絶え間なく壊され続ける秩序。
極上のミステリー、あっという間に読み終えたが、随所に興味深い関連書籍があげられており、興味にあわせ、更に先に進めるようになっているのは有り難い。
巻末の文章を読みながら、漱石門下の物理学者、随筆家、寺田寅彦を思い出した。06年、第一回ジャーナリスト賞を受賞しているという。興味深い科学分野を専門とする頼もしい人があらわれたものだ。流行ミステリー作家ファンではないが、次の啓蒙書を期待して待ちたい。

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紙の本

科学に介在する「人間的要素」の大きさに、あらためて気づかされる

2007/08/05 19:04

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は多くの新聞の書評欄で賛辞が送られている。それも特別な枠が設けられて紹介されている。したがって、本書がすぐれた科学読み物であることは言を待たないであろう。
 ただし、過大な期待を抱いてはならない。本書は、講談社の読書案内誌『本』に連載されていたものを1冊にまとめたものである。そのため、どうしても書き下ろしの書物のようなまとまりに欠けるきらいがある。著者の専門である分子生物学の知見を、一般の人向けに分かりやすく書き連ねた、科学エッセイのような読後感を与える。それ以上でも以下でもないのである。
 だからといって、本書の価値が損なわれているかと言えばそうではない。すぐれた科学者は世にたくさんいることだろう。しかし、同時に、科学の世界から遠い人でも、苦労せずにすらすら読めるほどのこなれた文章を書く力を兼ね備えた人は少ない。
 本書の著者は、その数少ない人のひとりに数え上げられるだろう。「理科離れ」が言われて久しいが、すっかり理科や科学といった分野のことに疎くなってしまった人を、あらためて、その世界に引き込む力が本書にはある。それが、多くの書評で賛辞を送られている理由ではないかと思う。
 本書は、生命科学の分野における意外なエピソードを数多く盛り込んだ、知的好奇心をくすぐる本である。野口英世と言えば、日本ではお札の肖像にもなっているほどの偉人である。しかし、野口英世が籍を置いていた米国の研究所では、振り返られることもないほど評価が低いという。野口の当時の業績は、上司にあたる人の後ろ盾があってこそ成り立っていた。当時の技術水準では不可能な「発見」を次々に成し遂げながら、それに疑念が差し挟まれなかったのは、大御所の存在があったればこそであるという。
 このように、科学の分野に人間的な要素が影を落としている例が他にも紹介されている。例えば、あまりにも有名なワトソン-クリックによるDNAの二重らせん構造の解明。そこには、ノーベル賞授賞式には姿のなかったある研究者のデータが、決定的な鍵を握っていたことが描かれている。しかも、そのデータが、公正なルートでクリックにわたったわけではないことに嘆息を覚えてしまう。
 いかなる科学的発見とて、所詮は人間による実験と考察の結果である。そこには、知られざる「人間的要素」が常に介在することを本書は教えてくれる。
 さて、著者が本書を通じて言いたかったことは、「生命とは動的平衡状態にある流れ」ということである。脳細胞も含めて、人を構成する細胞、いや分子のレベルから、常に新たなものに置き換わっていく流れの中に我々はいる。半年、一年後に会う人は、一見して変化がないようでも、すっかり新しい分子から出来上がっているのである。それを同じ人として認知できるのは、動的平衡状態が保たれているからである。
 この動的平衡状態のシステムの利点は、ぜひ本書を読んで理解してもらいたい。本書の魅力の核心部分にふれるのは、読書の楽しみを奪ってしまうおそれがある。著者はたくさんの比喩を用いながら、よき導き手となって読者を分子生物学の世界へと誘ってくれるはずだ。

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紙の本

第一線生物研究者が「生命」を語る。この類を初めて読む人には新鮮でしょう。

2007/08/19 14:46

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 自らの経験を交えながら、生物学の来た道、生命について考えたことを書き綴る。子供時代の思い出、ポスドク時代の思い出、研究の失敗から得たもの、野口英世やDNA、PCR発見物語・・・いろいろな方向から「第一線の生物研究者はこんな風なんだ」と語りかけてくる一冊である。
 著者の語り口は柔らかで静かだが、その中に「職業としての研究」の実情や、「生命の奥深さが垣間見えた時の感動」などがちりばめられている。「生物学研究の現状」を概観するようなところもあるので、この類の本を始めて読む人にはとてもよい本になっているとおもう。

 ある程度生物学の現状、研究者について知っていたり読んだことのある人には物足りないかもしれない。野口英世の評判が「偉人」とはちょっと違うことや、DNAやPCRの発見の経緯の話は、それぞれなかなか良い単行本として著されてもいる、わりに「おなじみ」の話である。一生物学研究者の研究経験の話として読むとしても、これまで結構たくさんの方が折に触れて書いている。著者独自の経験ではあるかもしれないが、それだけなら「様々な研究者の一人」で感想は終わってしまう。(たとえば月田承一郎さんの「小さな小さなクローディン発見物語」も研究者の生命観や研究経験の話なのであるが、これは著者がガンで亡くなる直前に「遺書」のように書いたこともあってとてもインパクトのある一冊である。)著者のもつ「動的平衡が持つ柔らかな適応力となめらかな復元力の大きさを持つ」生命観、というのもそれほどユニーク、と言うわけでもなく、それをどうしても「伝えなくてはいけないメッセージ」として書かれたようにも思えない。著者はまだお若いようなので「回顧録」として書かれたと考えるにははやすぎるだろうし、「若い人」に数歩前を行く先輩として、最近の現状を著したというところなのだろうか。 

 研究の中、ある遺伝子を欠損させた実験動物(ノックアウトマウス)が正常に育ったことから著者が得たものが大きかったのだろうが、本文の一番最後が「結局、私たちが明らかにできたことは、生命を機械的に、操作的に扱うことの不可能性だったのである」というのは少々がっかりな終わり方だった。科学研究者を名乗っておられる限りは、「不可能だ」で終わらずにせめて「では、生命をどう扱ったらよいと思っているか」を書いて欲しかったと思うのである。

 研究者が実際の研究を通じて得た体験を読むことができるのは興味深いが、いろいろなところでの良い評判で期待したほどではなかった。良い方の評判は、おそらくこの類をこれまであまり読まなかったか、知らなかった方たちからではないか、と想像する。これまであまりこの類は読んだことがない、という方には良い本であろう。

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紙の本

あとがきの美しさ

2007/09/02 06:46

12人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る

旅行中の機内で読み始めた。巻置くわず、一気に読了した。


 本の内容は既に他の書評の方の解説があるので そちらを参照されれば良い。各種書評での 毀誉褒貶ぶりは 話題本の宿命であろう。僕がここで言いたいのは 最後のあとがきの「美しさ」である。


 あとがきで著者は自分の小さい頃の 自然との関わりを述べている。秘密基地の探検、蛙を取ること、アゲハ蝶の飼育。東京の郊外で著者がやってきた子供時代の「遊び」は 紛れもなく僕自身がやってきた事と同じだ。この優れた書物の最後に 著者が静かに語る

 そんな美しい自然と その自然との関わりを読んでいて 不覚ながら涙が出た。
 

 僕らが小さい頃の自然は不思議だらけだった。僕らは 遊びを通じて そんな「不思議」に対して いろいろな「実験」をしてきた。
 そうして そんな実験から いかに色々な事を学んできたのか。この本のあとがきを読んだ時にのしかかってきた思いはそれだった。そう 子供の頃の遊びは「学び」だったのだ。

 著者は そこから分子生物学者になった。一方 僕はサラリーマンとして「経済」という分野で働いている。まったく違う分野にいる。但し 著者が語る 著者の子供時代への圧倒的な共感は そんな分野の違いを軽く超えてしまった。

 子供の頃に自然に触れて感じた驚きとおののき。それが この本の通常低音だ。著者は あとがきで自分の子供時代を描いている。しかし それは同時に今の著者自身でもあるはずだ。そんな著者の「思い」が 稀に見る美しいあとがきに結実している。

 僕らは 驚きとおののきを忘れるべきではない。今でも 僕らに分かっていないことは きっといくらでもあるのだから。世界は やはり 今尚 不思議だらけなのだ。

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紙の本

ダーウィンを越えているのでは?

2007/09/24 22:22

6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:k-kana - この投稿者のレビュー一覧を見る

生命とは自己複製を行うシステムである。これは今日現在の普遍的な定義だろうか。1953年にワトソンとクリックは、DNAが二重ラセン構造であることを発見した。DNAは互いに他を写した対構造であり、この相補性はDNAが自ら全体を複製する機構を備えていることを示している。DNAが1組あれば、生命は子孫を残すことができるのだから。

生命を定義するもうひとつの基準として、著者は「動的平衡」を挙げている。生命が「動的な平衡状態」にあることを最初に唱えたのは、ルドルフ・シェーンハイマーだそうだ。この「動的平衡」論をもとに、著者は生物を無生物から区別するものは何かを、まったく新しい視点から考察している。

「動的平衡」とは、ちょっと耳なれない言葉である。しかし本書を読み進むほどに新鮮なアイデアが伝わってくる。相補性の関わりとか、折り紙にたとえた説明など、実に説得力がある。ダーウィンを越える新説ではないか?

肉体というものについて、私たちは感覚的に、外界と隔てられた物としての実体があると感じている。しかし、分子のレベルではその実感はまったく当てはまらない。生命体は、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかない。しかも、それは高速で入れ替わっている。この生命の状態という概念をさらに拡張して、著者は「動的平衡」という言葉を導入したのだ。

なぜ生命は絶え間なく壊され続けながらも、もとの平衡を維持できるのか。時間軸のある一点で、作り出されるはずのピースが作り出されず、形の相補性が成立しなければ、折り紙はそこで折りたたまれるのを避け、すこしだけずらした線で折り目をつけて次の形を求めていく。そしてできたものは予定とは異なるものの、全体としてバランスを保った平衡状態をもたらす。欠落に対してバックアップやバイパスが可能な場合、動的平衡系は何とか埋め合わせをしてシステムを最適化するわけだ。

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紙の本

デカルトの機械論は生物には当てはまらない

2008/01/18 21:29

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:仙道秀雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 現代の生物学業界の様子がよく分かり、どんな風な論理で生物学が記述されるのかもよくわかる。また著者の一番いいたいこと、生命とは何かもよく理解できる。この定義が正しいとするとやはり人類は絶滅のとば口に立っており、すでに2-3歩踏み出してしまったのかもしれない。

 「生命という名の動的均衡は、それ自体、いずれの瞬間でも危ういまでのバランスをとりつつ、同時に時間軸の上を一方向にたどりながら折りたたまれている。それが動的な平衡の謂いである。それは決して逆戻りのできない営みであり、同時に、どの瞬間でもすでに完成された仕組みなのである。」p284

 「これを乱すような操作的な介入(遺伝子操作)を行えば、動的均衡は取り返しのつかないダメージを受ける。もし平衡状態が表向き、大きく変化しないように見えても、それはこの動的仕組みが滑らかで、やわらかいがゆえに、操作を一時的に吸収したにすぎない。・・・。

 「わたしたちは、自然の流れの前に跪く以外に、そして生命のありようをただ記述すること以外に、なすすべはないのである。それは実のところ、あの少年の日々からすでにずっと自明のことだったのだ。」p285

 もうひとつ著者の主張で興味深いのはデカルトの機械論によっては生命現象を説明できないという主張だ。

 遺伝子情報をもったタンパク質を機械のパーツのように、全体のなかのある部分ないし要素のように考えて著者は、他の正常なマウスにはある遺伝子Xをもたないマウスを作りだし、その遺伝子Xの欠如によってそのマウスは生存できないはずだと予測し、その原因としてその遺伝子Xの欠如がマウスの体内にどんな異常が起こるかを見ようとする。そのために数百万ドルのコストをかけて実験を繰り返す。

 ところがその遺伝子Xを欠いたマウスは正常なマウスと同様の命の長さを持ち、特に他のマウスとの差異が見られない。それは簡単にいえば、生物はその遺伝子Xがないならないで、その欠陥を埋め合わせて動的均衡を得ようとする、そういうものだからだ。

 「正常さは、欠落に対するさまざまな応答と適応の連鎖、アクションの帰趨によって作り出された別の均衡が発生する。」

 より根本的な理論上の問題は、機械論には時間がないが、生物には時間があることに帰着する。機械には時間がないとは時間が可逆的であり、機械(論)は、コピー可能であるというあたりにある。

 「機械には時間がない。どの部分からでもつくることができ、完成したあとからでも部品を抜き取ったり、交換することができる。二度とやりなおせない1回性がない。」p271

 「生物には時間がある。その内部には付加逆的な時間の流れがあり、その流れに沿って折りたたまれ、一度折りたたんだら二度と解けないものとして生物はある。」p271

 「結局、私たちが明らかにできたことは、生命を機械的に、操作的に扱うの事の不可能性だったのである。」p272


 それにしても毎度のことながら業界執筆人たちによる本書を推す声のオンパレードには呆れる、しらける、騒がしい。

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紙の本

これが教科書だったらきっともっと生物に対して興味をもてたと思います

2008/02/17 11:46

10人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:さあちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 高校の時生物を選択した。3年間学んだはずだが内容は既に霧散しており恩師の顔や名前すら思い出せない。(先生ごめんなさい)そんな私だからこの本を読み通すのは大変だった。読んだことが一回では頭にはいっていかないのだ。そんな私ーが興味惹かれるところは例えば日本ではお札にまでなった野口英世の業績は世界の中ではあまり評価されていないとか研究者同士による熾烈な一番争いの現実とか一般的には名前をしられてないような研究者の地道な努力だとか所謂サイドストーリー的なエピソードだ。そんな話が散りばめられていたからこそ読み通すことができたのだと思う。
 本筋は分子生物学というあまり馴染みのない話である。遺伝子の働きを解明していくものらしい。その中で印象に残っているのは今生きている生物の姿は無駄がないということだ。一つ何かが欠けていたとしても補うことができる。生きているということは奇跡であるということだ。様々な命溢れる中で生きている不思議さと美しさを思った。
 筆者は幼いころから自然に対して興味をもっていた人らしい。幼い頃体験した生物とのかかわりも記されている。3つ子の魂100までというがまさにその通り。幼い頃の体験は貴重なものだ。私の住んでいる所はどちらかといえば田舎に属すると思う。でも川岸はコンクリートで覆われ土はアスファルトで固められてきているように思う。蛙やカタツムリの姿も久しく見なくなった。でも本棚の片隅に置かれたこの本がいつか筆者の幼い頃体験した感動を誰かに与えてくれるようになればいいなと思う。

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紙の本

その命題に最終回答を得るための書ではなく。

2008/04/26 08:54

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る


 理科系の書物には興味があるものの、そちらの方面の埒外の生活を送っているためどうにも手を出すには臆してしまうきらいがあります。本書も各方面で高い評価を受けているという世評がなければ、そしてまた同じ講談社でも現代新書ではなくブルーバックスの一冊であったならば、決して手にすることはなかったと思います。

 率直に言うと、「生物と生物のあいだ」に関する<最終解答>が得られたという思いは残りませんでした。しかし私は本書を大いに楽しんだのです。高校時代に手にしたある一冊の本から味わった知的興奮を再体験したような気がしました。

 その本とは藤原正彦「若き数学者のアメリカ」です。研究のために渡ったアメリカという国で、学問にいそしむ中で見つめた人生について、実にみずみずしい日本語で綴ったあの本を読んだあの日のことが蘇ったのです。
 
 「生物と無生物のあいだ」も、著者が渡ったアメリカでの研究生活の中で、生物化学の先達たちが抱いた希望や野心や焦燥や驚愕に思いを寄せながら、生命というものをとらえようとすることの難しさと素晴らしさを綴っています。そうした研究史のひとつひとつが、私のような門外漢も一度として躓くことなくたどることが出来るような平易で明快、そしてなおかつ心にしみるような流麗な言葉で綴られています。

 しかしそこに書かれているのは、先述したように「生命の最終定義」ではありません。そのことに不満を覚える読者がいるかもしれません。しかし私は、これはどこかへたどりついた記録ではなく、今もなお「路上」にあることを記した書だと思って読み終えました。そうした本書のありかたに私は著者をはじめ生物学者たちの(精神の)<若さ>を感じ、憧憬の念を抱いたのです。
 「路上」を往き続けることは、<若さ>がなければ出来ないのですから。

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紙の本

美しいサイエンス

2008/05/17 10:15

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ココロの本棚 - この投稿者のレビュー一覧を見る

サイエンスというカテゴリーに少し躊躇しましたが、読んでみての感想は・・・・・・。
「読んでよかった!」

分子生物学を専門とする著者。
この本の中では、DNA解明への道のりや、細胞の研究、ウィルスとは何か?などが語られます。
その知識だけでも十分に楽しめるのですが、この本の素晴らしさはずばり文章です。

見た者だけに表現できる、生命の美しさ。
研究の日々、過去の偉大な学者たちの功績。
美しい表現力は、非常に文学的です。

ミクロの世界は果てしない宇宙にも似て、神秘的で広大で複雑で生命力に満ち溢れています。

生命とは一体何なのか。

貝殻と小石をわける、その境界はどこにあるのか・・・・・・。

一つ一つの細胞の躍動。生命の素晴らしさが溢れた一冊。



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紙の本

「生命とは何か」にまつわるあれこれが語られていて飽きさせない

2008/08/05 16:58

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る

 50万部を超えるベストセラー。比較的安価で手に取りやすい新書であることを考えても、学術的なテーマであることを考えると、よくこれだけ売れたものだ、と思う。
 本書は、生物と無生命との境界線(著者はエピローグで、界面(エッジ)という用語を使っている)を、著者の専門である分子生物学の知識をベースにさぐる良書だ。生物と無生物の境界線をさぐることは、つまりは「生命とは何か」を考えることでもある。
 そして「生命とは何か」というテーマは、深遠でありながら、多くの人の興味を引く、抜群の魅力というか市場性のある「おいしいテーマ」だ。それを、本人の研究成果や、この分野のちょっと気の利いたエピソードを交えて、平易な言葉で軽く、しかしあくまで真剣に綴る。最初に「よくこれだけ売れたものだ」とは書いたが、読んでみて分かったが、これだけ条件が揃っているのだから、売れるべくして売れたのかもしれない。

 詳細は、本書を読んでもらうとして、ちょっとだけ中身を紹介。前半は、今や中学で教える学校もある、DNAの二重らせん構造の発見を中心とした、ノンフィクションドラマ風読み物だ。その分野に属する人々には周知のことかもしれないが、外部の人はほとんど知らない「本当はこうなんだよ」という話が次々と語られていて、とても面白い。
 後半は、いよいよ「生命とは何か」について、少しづつ少しづつ論を進めて、生命の姿を現していく。大学の生涯学習講座を聴講しているかのような分かりやすさだ(そして、基礎知識さえ持たない聴講生が飽きないような工夫も)。
 「生命とは何か」という命題に対する本書の結論には、批判や不服もあるだろうが、著者なりの結論は出ているし、私はこれで良いと思った。

 ところで、皆さんが食べ物として摂取したタンパク質に含まれる窒素は、体重が変わらないとすると、食べ物を口にした後、どうなると思いますか?
 このことを知りたいと思った人なら、本書を面白く読めると思う。きっと新鮮な驚きがありますよ。

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