紙の本
図書館戦争の原点だったとは
2007/07/06 23:57
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫版を持っているのでハード版が出ると知ったときも特に買う気はなかったのですが、新聞広告に「大幅改定!」と書かれていたのでついつい買ってしまいました。…買って良かった。
ある日突然、東京湾に巨大な塩の柱が落下する。同時に周辺の人間達が塩の柱になるという現象が発生する。無政府状態になった日本では、治安が悪化するとともに、塩化は徐々に進行していく…。そんな世界で出会った航空自衛官秋庭高範と高校生小笠原真奈。そんな彼らとめぐり合い別れて行く人達の物語。そして、世界の再生。
文庫版のラストシーンの一部削除と併せて追加された前日・後日談が読ませます。メインキャラ二人の幸せな物語も良いのだけれど、野坂夫妻と入江を主人公とする短編が個人的には好き。本編では描ききれなかったそれぞれの深さを見せてもらったような気がします。もしかすると、高範と真奈よりも深みが増しちゃったかも。
文庫版はこれから世界はどうなるんだろう?という想像の余地を残して終わったけれど、ハード版では丸く収まって解決という雰囲気になっています。そのことを覚悟して読んだ方が良いかもしれませんね。
紙の本
有川浩さんのデビュー作!
2014/09/03 17:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
新刊のコロボックル本の話題から、有川浩さんなら、この三部作がオススメと聞いて、読んでみました。
まずは、塩の街!
聞けば、有川浩さんのデビュー作なんだそうですね。
まずはその物語のスケールの大きさにビックリしました。
地球が塩化され、人間も…。
その描写が想像以上であり得ないと思いつつ、
いつのまにかその世界に入り込んでしまったって感じです。
両親を塩害で亡くした女子高校生と自衛隊の青年とのラブストーリーがからみ、こちらも最期までハラハラさせられます。
自衛隊の日々の生活も垣間見られ、なんだかとっても新鮮でした。三部作、続いて読みます。
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文庫版で読んでたものの、雑誌掲載された番外編が収録される上、本文まで加筆修正されて単行本化されると知り、どんだけ変わったものなのか、単行本も読んだんですが、単行本版の方が断然いいですね。うん。こっちの方が好き。 宇宙からの謎の飛来物である白い隕石による塩害によって、世界はがらりと変わってしまった。塩害によって変わってしまった世界で、偶然巡り会い寄り添う二人の恋を切々と綴る。 あとがきで、文庫版『塩の街』の裏話が暴露されていて興味深く読んだんですが、電撃文庫から文庫が出るということに、こんなにも制約があるんですね(っていうか、ラノベゆえのシバリか)。「大人のためのラノベ」を目指して、有川さん、大正解だったと思う。折れて部分を当初の構想通りに戻したベスト(?)の状態の作品がこうして読めて、本当に嬉しい。 陸自の秋庭さんて、、、もしかしてあの方の原型なのかしらん?なーんて、真奈ちゃんの髪の毛くしゃくしゃするシーンが出てくると、ついにやにやしちゃう。常日頃真奈ちゃんて、有川女性キャラらしくないなーと思ってたんだけど、単行本版読んで考えを改めたわ。身体的には華奢かもしれないけど、芯がすごく強い。好きな人へ向けるひたむきでまっすぐな思いには、胸打たれましたわ。 シビアでビターで、残酷と思えるようなシーンがあるものの、結局はベタな恋愛小説なんですよね。そうと気づかせず最後まで一気に読ませてしまうところがスゴイ!堪能しました〜。 (で、結局、あの白い結晶は何だったの?もやもやもや。)
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最後のお墓のあたりのくだり、女心をわかっていなきゃ(有川さん
女だしね)書けない。すごい。
ただ、男が優しすぎるかなぁ。理想なんですかね。
どちらにせよ、甘い話で幸せになれる。
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2010/10/16 滅びかかって何もなくなった文明社会の話がたぶん好きなのだと思う。「爆撃シーン」なるものも読んでみたいので電撃文庫版も探すか。
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平和な日々に襲い掛かった「塩害」。
家族を失った少女真奈と彼女を拾った男秋庭の揺れ動く気持ちにキュンキュンフォオオォ★
緩やかに、しかし確実に塩に侵されて行く世界。
そして二人の選ぶ道は?
本編と、エピローグ四編が収録されています。
お気に入りキャラは入江さん!描写はされてませんが絶対眼鏡だよね!!!
(ひぐらしのなく頃に、のイリーに脳内変換されてるのは内緒!)
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ずーっと読みたいなーと思っていた本。
どうしてこのタイミングで購入したのかは分からないけど、やっぱり一気読み。
面白かった。
私はこういう話、大好きだ。
ちゃんと幸せになってくれるのが、一番いい。
この作家さんの他の作品も読もうと思わせてもらえるのって、幸せなことだなぁ。
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有川浩氏のデビュー作。
今まで読んだ有川作品の中で一番恋愛模様がストレートに描かれいる。とても分厚い本なので、そのストレートさが鬱陶しく感じるほど甘い(笑)
でもステキな話なんですよ。
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ハードカバーで三部作揃いましたね!
後日談にも心臓撃ち抜かれて冷静に書けません(笑)
有川さんの作品は色んな意味で冷静に読めない…!
ちゃんとしたレビューは時間が出来たらしっかりします。
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良かった。特に、海に向かう青年のお話と脱獄青年のお話は、読んでてとても胸がつまって目に涙が滲んだ。「世界を救うだなんてどうでもよくて、愛する人を守ったついでに、世界が守られたんだ」みたいな言葉が何度も出てくるけど、私、それが好きだった。人間のエゴとか、醜い・汚い部分についての描写が多々あるけど、その部分も好き。タテマエはタテマエとして大事だけど、ホンネもホンネとして認める・受け入れるってことは、自分にとっても相手にとっても大事だと思う。
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相変わらず、分かりやすいくらいにベッタベタの甘々なんですが、なんかこのベタさと甘さがクセになってしまうのです。
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・今回は歳の差カプ。有川さんの好みがよく分かる(笑) 秋庭がかっこいいです。真奈じゃなくても惚れるよ。・個人的好みとして、二人の合間をすり抜ける人々の話をもう少し読みたかった。一番最初の話がたいそう切なくて好みだったので。
・後日談はたまらんですね…。「完全にゾーン外の男撃墜しといて自覚なさすぎだ、この魔性の女が!」らぶらぶ。ラストまで見事でした。
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いつも設定に感心する、有川浩作品。
ずっと読みたかった『塩の街』。
この人の描く話は、安心して読める。ベタベタに甘いところが大丈夫なら。
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「塩の街」一つの恋が世界を救う
「塩の町、その後」
*旅のはじまり ルポライターを志望する少年ノブオはヒッチハイクで秋葉と真奈に出会う
*世界が変わる前と後 野坂夫妻の出会い
*浅き夢みし 入江が塩害の被験者として父を殺されたという娘に拉致されるが
*旅の終わり 秋葉の10年以上の親子喧嘩の行方は
文庫版は読んでましたが、後日談のために読みました。文庫版の挿絵が苦手だったのと後日談がよかったので、こっちのが好きです。塩害の中で生きていこうとする人々の心の葛藤や出会いと別れが読んでいて引き込まれました。
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どうやって爆撃したか語って欲しかったねえ〜世界中の都市に塩の大きな結晶が降り落ちてきて,それを見た者から順に塩化して多数の死亡者が出た。真奈は18歳で東京に住んでいるが,両親が帰ってこないと云うことは塩化したのだと悟ったが,配給所から情報が漏れ,襲われそうになったところを秋庭という20台後半の青年に拾われた。群馬から愛していた女性の塩を海に帰すために来た青年を助け,青年も塩化している悲しい事実を知り,服役囚が塩化の人体実験に使われていることを知る。実験を行っていたのは自衛隊の立川駐屯地の臨時司令に収まっている秋庭の友人の入江で,世界を救うミッションに秋庭を誘う。秋庭は百里基地に所属する戦闘機乗りだったが,即時攻撃を具申して斥けられて東京に住まっていたのだった。米軍の基地からF14を盗む作戦に乗り出すが,実は折込済みの出来レースであったが,入江は府中刑務所の実験室に連れ込んで,秋庭を本気にさせた。(塩の街・その後は省略)〜省略した『その後』がないと,初出から攻撃シーンを消した意味が消し飛んでしまう。最初に文庫が出て,その時に編集さんの指示に従ったが不本意であった。ハードカバーで出ることになって,爆撃シーンをカットし,設定を自分の初期設定に戻し,『その後』で決まりを付けたって訳だけど,戦闘シーンは欲しかったなあ。彼女の意図に従わない入江のサイドストーリーが一番良い。ラブコメ路線の自衛隊モノ,『海の底』も読むかなぁ