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商品説明
「戦争で死ぬ覚悟」が、いよいよ日本人にも必要な時代となった。「未来の戦死者」たる私たちは、今何を考えるべきなのか。ヒバクシャ、沖縄の女性、ジャーナリストが、戦争の意味を根本から問い直す。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
この日本を再び戦争のできる国にはさせない | 斎藤貴男 著 | 9-60 |
---|---|---|
日本の友人たちよ。基地持って帰ってから、またんメンソーレー | 知念ウシ 著 | 61-121 |
一粒の平和の種をまこう | 沼田鈴子 著 | 123-187 |
著者紹介
斎藤 貴男
- 略歴
- 〈斎藤貴男〉1958年東京生まれ。ジャーナリスト。
〈知念ウシ〉1966年米民政府琉球生まれ。むぬかちゃー(ライター)。
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紙の本
戦争で死ぬ必要なんて全く無い
2007/10/03 08:40
18人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書のタイトルどおり、「あなたは戦争で死ねますか」と問われて、あなたならどう答えますか。
多くの人は、「とんでもない」の一言でしょう。それで結構。絶対に戦争で死ぬべきではありません。
ごくまれに、真剣な顔をして、「国を守るためなら・・・」などと言う人もいるかもしれません。そんな人は論外。そんな人には、まずは、過去の戦争の悲惨を少しずつ学んでもらうしかないでしょう。
「そんなこと聞かなくても現代の日本が戦争なんてするわけないじゃん」などと答える人も結構いると思います。現代の日本が、かつての軍国主義下のように、他国にどんどん軍隊を派遣し典型的な侵略戦争を仕掛ける。そんなわかりやすい戦争は、確かに無いかもしれません。しかし、日本は今やすでに、立派に戦争できる国なのです。実際にイラクでは、戦闘が続いているすぐ脇に日本の自衛隊が派遣されました。海上自衛隊の給油活動だって、米国傘下の戦争に立派に荷担していることなのです。
よく考えてみれば、かつての侵略戦争だって、「自存自衛の戦争」だの「アジアの解放」だのと言っていたのです。誰も「侵略してやるぞ」なんて言ってはいなかったのです。そして、これからの戦争は、その時よりもっともっとわかりにくく巧妙に、そしてさりげなくわれわれの生活に入ってきます。
「戦争が起こっても、実際に戦うのは自衛隊の人だけだ。俺には関係ない」などと思っている人、それは大間違いです。ほんのここ10年だけで良いですから、自民党政治のやってきたことをじっくり眺め直してみてください。このままいけば、徴兵制だって決してありえない話ではないのです。そしてもっと恐ろしいこと。戦争を指導する人にとって、これからは徴兵制など必要ないのです。徴兵制などなくても、我々一般市民が、半ばいやおうなく軍に志願せざるを得なくなるような時代が来るのです。今の自民党政治が進める格差拡大がそんな時代を生み出す構図は、アメリカの例などとともに本書にも詳しく書かれています。
「あなたは戦争で死ねますか」の質問を決して笑えない時代になっていることを知ってください。
”すぐ目の前の戦争”にこれまで、まったく気が付かなかったあなた、今からでも遅くはありません。感性を磨きましょう。戦争の匂いに敏感になりましょう。
本書は、被爆者、沖縄在住者による語りです。これらの人たちは”戦争の匂い”に敏感な感性を持っています。かつて戦争で”地獄”を見た人は”戦争”を本能で察知します。そのような経験を持たない我々は、その人たちの語りを真摯な姿勢で聞くことから始めることが必要です。
誰にも”戦争で死ぬ覚悟”なんて必要ないのです。