紙の本
もっと書いて!
2015/12/07 17:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:戸井 - この投稿者のレビュー一覧を見る
寡作で有名な原さん。
面白いのでもっともっと読みたいけど、なかなか書いてくれない。
焦らしますね。この人は。
紙の本
沢崎シリーズ新三部作開幕、警察署内での発砲事件
2009/02/03 23:49
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前、大沢在昌さんが言っていたんですけど、
「日本のハードボイルド界でずーっと書いてきたと言ったら、
矢作俊彦と原ぐらいで、、、、」
大沢さんは、某小説新人賞でとある作家が、その作品に他の選考委員が高得点を与える中、
実は、チャンドラーの作品のプロットそのまで応募してきているのを軽く見抜き、
そんなことしちゃダメだよ、諌めたことがあるぐらいのチャンドリアンで
かつ翻訳系のミステリをめちゃめちゃ読んでいます。
(最近は、忙しくなって、読む時間がなくなったと嘆いておられますが)
その大沢さんが、アメリカン・スタイルのハードボイルドで書いている日本人作家として
名をあげているのが、上記した、矢作さんと原さんです。
この二人は、ハードボイルドという意味での文体まで
コピーしている感じの作風で殆ど、翻訳エンターを読んでいる気分にさえしてくれます。
矢作さんは「あじゃぱん」とか、漫画原作の「気分はもう戦争」などの仕事もあるので
意図的に文体を作り出して書いている感じも若干しますが、
原さんは、副業が、ジャズピアニストとってことで、正に文芸作品では、
これ一本の一意専心ぶりです。
そして、その原さんのシリーズこその探偵沢崎シリーズです。
短編集を除けば、一応、全三冊で初期三部作は終わったそうで、
本書によって新三部作の開幕です。
大晦日におきた警察署内の駐車場での発砲事件に沢崎が挑みます。
前三部作ではなかった、携帯電話なんかも登場してちょっと時代が変わったことを
認識させられますが、相変わらずのスタイルです。
矢作俊彦は、スタイルとしてのアメリカンハードボイルドだとしたら、
原さんは、チャンドラーそのものです。
沢崎のクールなことクールなこと、何が起ころうと、どんなことを言われようと動じず、
受け流し、自分の考えを言い自分の行動を貫き通します。
みんなクールすぎてちょっとキャラクターが平板で話が複雑に鳴ると混乱しそうになりますが、
チャンドラー好きなら、ニヤリとして満足して読んでいただけると思います。
ただ、如何せん、作品発表のインターバルが少しあることが、ネックでしょうか?
早く書くコツを身に付けたとどこかで原さん一言っていましたが、
実は、この新三部作、本作以降出ていません。
早川のミステリが読みたいというムックで原さんがいいわけめいたこと書いていましたが、
一応次作は、完成しているとか、、、
現在、若干の手直し中だとか、、、。
うーん、まぁいいのですが、、。
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内容(「BOOK」データベースより)
本書は沢崎シリーズの、第二期のスタートを告げる作品。大晦日、新宿署地下駐車場に轟いた二発の銃声とともに、沢崎の新たな活躍が始まる。
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この人の本はハズレがない。
もっとも寡作だからハズレが多くても困るのだが。
ストーリーも面白いが、私は文体が大好きだ。
こんな文章が書けるようになりたい。なってどうする。
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2007/12/17 Amazonにて購入
2011/3/10〜3/15
沢崎シリーズ 第二弾の一作目。
沢崎のもとを若い女、伊吹啓子が訪れ、銀行強盗を自首した父の無実を証明して欲しいと依頼する。啓子を父親が拘留されている警察に送り届けたとき、護送されていた父親と警護していた警官が狙撃される。果たして犯人は誰なのか?沢崎の捜査が始まる。
9年ぶりに発表された本作。次作が予告されていたのでそれがでるまで寝かせておいたがいつまでたってもでないので読んでしまった。やはり第一級のハードボイルド。恐れていたように次が読みたくなってしまったではないか。ああ、苦しいジレンマ。早く次作をお願いします。
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ぎゃーーー! やっと文庫化ーーー!! ナニ、新シリーズ!? んじゃ次もあるの? うっれしぃ〜! 今回、橋爪くんが出なかったし!
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久しぶりだが、9年ぶりとは。
非常に面白いのだが、このプロットはいただけないっす。むしろコメディ。
文庫版の巻末小編はネタばれがあるので注意。くそー。
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新シリーズ第1弾。
と作者は言っているが、13年経った今も続編は出ていない。しかも、前作から6,7年経っている。それだけ間が空いても、無理に時間の流れを止めようとせず、時代背景もきちんと執筆している時代に合っている。
相棒の渡辺が亡くなって、第1期のシリーズが完結してから6年。沢崎は相変わらず「渡辺探偵事務所」を続けていた。
今回の依頼人は高校生らしい女の子。自首した父親に「自分に何かあったら、『渡辺』を頼れ」と言われて、探偵事務所を訪れていた。
神奈川の銀行で起きた射殺事件、依頼人の父親である伊吹が護送中に襲撃されたり、銀行の射殺事件のどさくさに紛れて行われていた誘拐事件…たくさんの事件が同時に進行していく。あまりにたくさんのことが起き過ぎて、今回は内容についていくのが困難だった。
それでも、こんなにたくさん張った伏線をきれいに回収するのはさすが。ただ、唐突に沢崎が事件の本質を見抜くのは、ちょっと不自然さを感じるところもある。
そして、来月14年ぶりに新作が発刊される。
今作では携帯の操作に戸惑っていた沢崎。どんなおじいさんになって帰ってくるのか?非常に楽しみ!
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私立探偵・沢崎のもとを見知らぬ若い女、伊吹啓子が訪れた。銀行強盗を自首した父の無実を証明してほしいという。彼女を父親が拘留されている新宿署に送り届けた沢崎は、狙撃事件に遭遇してしまう。
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探偵沢崎・新シリーズ第1弾。年は過ぎても変わらずカッコいい沢崎さんです。終盤になってからの展開が速く楽しめました。錦織警部いないのかーと思ったら…ちょっと嬉しいおまけがありました。やっぱりこの二人の慣れ合わない関係が好きです。
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原 尞最新作(笑)
ここに出てくる探偵も、警察、ヤクザも決してきれいな人たちではないのだけどお互いをどこかで信じずにでもどこかで認め合っていて、
そのこそばいゆいようなやり取りが気に入っている。
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うーーーーん。読み始めは、まわりくどい言い回しに辟易して途中で投げ出そうかと思った。返却期限も過ぎていたし。
いろいろな偶然が重なって、単純な事件が複雑になるように見えて、主人公の探偵が鋭すぎる視点で本筋を探り当てていく、『まるで小説のような』お話。
早川JAから出ていると思えば納得がいく。
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登場人物が多いので、そこは少し理解が難しかったです。
が、そこはホントに少しずつ読んでいるミーの読み方が特殊なだけで、普通に読めばそれなりに大丈夫かと。。
基本的には読みやすいナリ。
話の展開も順々に点が繋がっていく所も、王道と言うか、老若男女と言うか、ハードボイルドなキャラクターや世界が問題なければ、普通におすすめナリ。
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原 尞の再開シリーズの第1作となるはずだったが、出版後7年が経過しても第2作がでていないので、過去形で書いてしまってもいいのだろう。結局このミステリーが面白いかどうかは沢崎のスタイルが好きになれるかどうかだと思う。ハードボイルド推理小説を読み込んでいたころには、この雰囲気に浸りやすかったが、久しぶりに読んでみるともっと人情味あふれるといったありきたりの表現をされるさえない探偵や刑事に惹かれたりする。感想も沢崎調になってしまう自分もどうかと思うが、今でもこういった探偵が新宿の裏通りを歩いているのかどうか私は知らない。
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内容紹介
大晦日の朝、私立探偵・沢崎のもとを見知らぬ若い女、伊吹啓子が訪れた。銀行強盗を自首した父の無実を証明してほしいという。彼女を父親が拘留されている新宿署に送り届けた沢崎は、狙撃事件に遭遇してしまう。二発の銃声が轟き、一発は護送されていた啓子の父親に、もう一発は彼を庇おうとした刑事に命中した! 9年もの歳月をかけて完成した、新・沢崎シリーズ第一弾。巻末に書き下ろし掌篇「帰ってきた男」を収録。