誰がために鐘は鳴る 改版 上 （新潮文庫）

投稿元：

レビューを見る

とにかく長いです。３日間を描くのに800ページは少し長すぎるような気もするけど･･･。
まぁ有名なだけあってさすがに心はつかまれる作品です。

投稿元：

レビューを見る

上巻の中で一番の圧巻はやっぱり、パブロが一つの村のファシストを大虐殺したシーン（ピラールの回想）。第二次大戦中は、同じ村に平和に暮らしていた“普通の”村人同士が、主義主張の違いだけで殺しあったという話はよく聞くけど、ストーリー仕立てで読むと、また臨場感が違う。その他、イギリスさんことロバート･ジョーダンが、山賊軍団に派遣され、そこの人々の心をつかむ様がとてもおもしろい。でもやっぱり、マリアとジョーダンの恋だなぁ。どんな状況下でも人は恋をする。事態が切迫すればするほど、人は与えられた時間の少なさを思い、情熱的になるのかもしれない。

投稿元：

レビューを見る

さすがに長編。しかしこれは物語のディティールというよりも、人物のやりとりが長い。訛りのキツイ人物のしゃべりがベタで今読むと面白い。戦争モノというより青春モノ。好みが分かれると思われます。

投稿元：

レビューを見る

本当は文庫本ではなく、おばあちゃんの本棚からいただいた古いハードカバーなのだが、ISBN番号すら付いていないものなのでとりあえずこの形で載せておきます。

投稿元：

レビューを見る

とにかく長いです。３日間を描くのに800ページは少し長すぎるような気もするけど･･･。まぁ有名なだけあってさすがに心はつかまれる作品です。

投稿元：

レビューを見る

「老人は海」でヘミングウェイはだめかも、と思ったがこれは読めた。ちょっと長かったけどね・・・。「ワイセツ」がうけた。

投稿元：

レビューを見る

男臭い。最初は断定的な文章の調子に慣れなかった。だけど、どんどんどんどん物語りにのめりこんでいく。スペイン内戦。鉄道爆破の命を受け、いつ死ぬか分からない極限の中で出会ったロバートとマリア。燃え上がる恋。現代の日本社会の中でここまで激しく切なく恋をすることは、もはや不可能なことになってしまった。だからこそ憧れに似た非日常的愛への憧れが生まれる。

投稿元：

レビューを見る

スペイン内戦を舞台とし、ロバート・ジョーダンとマリアの恋を描く。
事実を点で打つようなヘミングウェイの文章が立体を明確に写す。

投稿元：

レビューを見る

今から約70年前のスペイン内戦での、ロバート・ジョーダンとマリアの長編恋愛劇。ヘミングウェイの文章の男臭さ・ハードボイルドさ具合が混然として、独特の世界観を形作っています。

主人公に負けず劣らず、アンセルモやピラール、パブロといった脇役の個性がすごい！そして重い！個々の人々の心理描写の何と深いことでしょう。でもって、最期の、重傷を負ったジョーダンとマリアの別れのシーンでの、主人公の心の葛藤と行動の格好良さが秀逸でした。

投稿元：

レビューを見る

舞台はスペイン内戦。
映画ではイングリッド･バーグマンがマリア役。
神々しいまでに美しい女性ですね。

投稿元：

レビューを見る

スペイン内戦を舞台に、義勇兵として参加したアメリカ人青年ロバート・ジョーダンが、ゲリラ隊と共に過ごしたわずか４日間の日々を描きます。限られた時間で果たさなければならない危険な任務を同志と共に遂げようとする中で、スペイン娘マリアとの恋が激しく燃え上がります。

投稿元：

レビューを見る

初ヘミングウェイ。多分これまで読んだ本の中で一番時間かかった。

日本語訳が特に読みづらかったなぁ。翻訳のせいか時代のせいか。

投稿元：

レビューを見る

ずっと本棚に並んでいて読んでなかった一冊。

読むのにかなりの時間を要しましたがようやく読み終わりました。

翻訳の関係からか、言葉の言い回しが余りにも面倒臭く
つまらない部分が多かったのが残念。

でも、色々と勉強になりました。

投稿元：

レビューを見る

本書は、確かにスペイン市民戦争について、おおくの叙述が割かれている。しかし、それはどんなふうに読もうと、ついにドラマティックな作中人物のための書割りにすぎず、スペイン市民戦争について書くことは、言葉にたいする書き手の「私」の位置決定をどのようにも問いつめるものにならなかった。それは、物語の言葉とはそういうものだといってすむことでは、けっしてない。作家の「私」はどんな特権的な存在でもありえないからだ。にもかかわらず、本書には、書き手による被造物のような作中人物がいる。しかし、それらの作中人物たちの目は、どこまでも作家の「私」をただみつめているだけで、作家の「私」だどこにいるのか、明らかにされることがないのだ。―『読書のデモクラシー/長田弘』

投稿元：

レビューを見る

ヘミングウェイの文章は、常に「いま」を描いている。回想でも、夢想でも、「いま」その人物が生きているその時間、その瞬間に思考を費やしているものを逐次的に描いているという点で、やはり「いま」の描写になっていると思う。長く思考を費やした時間には多くの言葉が、思考なく過ごす時間は端的に、そうして実際の時間の長短とは異なる密度で、人物が生きる「いま」の連続が描かれる。この作品の主人公・ロバートは四日間という限られた時間を最初から念頭に置きながら、そして時間が過ぎて行くほどに「いま」が途切れる最期の訪れをクリアに見つめながら、そうした中でも恋をし、夢を見、積極的に生きている。任務の意義が失われたことを知りつつも命令を遂行し、「いま」の連続が途切れる瞬間が遠のいたかと思われた時にそのゴールを迎え、けれど、ロバートの生き様には虚無的なものはなく、どこまでも充実しきっている。「いま」という一瞬一瞬を充実させて生きた男の、どこまでも前向きな物語だと思う。マリアに「ぼくはいまきみといっしょなんだ。そこに、ぼくらふたりともいるんだ」と語るロバートの言葉は、切ないけれど真実だと感じられる。理想を信じ、マリアと共に自分があることを信じ、銃の狙いを定めて我々の世界から消えていくロバートの人生。この作品は、歴史の狭間に消えて行った「いま」に生きた無数の人々のための鐘の音であり、それは弔いの鐘ではあるのかもしれないけれど、決して空しい響きを帯びたものではないと思う。「日はまた昇る」などではもっと虚無的な、刹那的な「いま」の連続が描かれていた印象のヘミングウェイ作品だが、この作品でイメージが変わった。全二巻。