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紙の本
土の中の子供 (新潮文庫)
著者 中村 文則 (著)
27歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。理不尽に引きこまれる被虐体験に、生との健全な距離を見失った「私」は、自...
土の中の子供 (新潮文庫)
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- 税込価格:73,403円(667pt)
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商品説明
27歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。理不尽に引きこまれる被虐体験に、生との健全な距離を見失った「私」は、自身の半生を呪い持てあましながらも、暴力に乱された精神の暗部にかすかな生の核心をさぐる。人間の業と希望を正面から追求し、賞賛を集めた新世代の芥川賞受賞作。著者初の短篇「蜘蛛の声」を併録。【「BOOK」データベースの商品解説】
【芥川賞(133(2005上半期))】【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
土の中の子供 | 7−116 | |
---|---|---|
蜘蛛の声 | 117−152 |
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恐怖の意味とは
2016/09/24 11:39
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品世界は重苦しい。圧倒的な恐怖にさらされ続けると、それが自分の核のようなものになる。それなしには人生を考えられなくなる。
主人公は恐怖に向き合う。それを克服するために恐怖を作り出し、それを乗り越えようとする、自分なりの抵抗だったのではないかと、後に振り返る。恐怖を与えてきた者たちに、勝つためだろうか。恐怖にまみれた人生に、確かな意味を与えるためだろうか。
人生は簡単に、だれかに左右され、支配されるものかもしれない。しかし、わずかな人の支えで、人生の主導権は取り戻せる。終末に差し込んだ光が救いだった。
紙の本
やっぱり私は暗い話が好き
2019/01/26 23:50
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
親に捨てられ、引き取られた家でも虐待された挙句に生き埋めにされてしまった、という凄惨な過去を持つタクシードライバー27歳が主人公である。絶望感しか感じられない彼の生活にこちらも心が塞がる思いで読み続ける。同棲している彼女とも、ただセックスだけの関係のように冷めている。ただ、徐々にではあるけれど彼ら二人の関係にも明るい兆しがみえてきている気がする。なんとか頑張ってほしい、負けるなと読み続ける。そして、施設いたころの恩師ヤマネさんに「お父さんが会いたいといってる」と言われたとき、彼は「僕には親はいない、土の中で生まれたんだ」と答える。そこには絶望感ではなく前向きな未来があると思いたい
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芥川賞受賞作
2021/10/19 19:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
『R帝国』とか『教団X』とか自分が読んだ中村文則さんの世界は独特で、途中で置いてけぼりになりそうだった。
芥川賞受賞作である初期の本作を読んで、中村さんの文学世界の根っこを見た気がした。まさに土の中の―。
本作が描いているのは、魂の叫び。親に捨てられ、あちこちを転々としながら育った主人公が抱える闇、暴力の記憶。
読んでいて心地よいものではないが、文学としてのクオリティーを感じた。
紙の本
第133回芥川賞受賞作品
2018/05/04 07:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼い頃に両親と引き離されてしまった、タクシードライバーの孤独が伝わってきました。被虐的になっていた主人公が、大切な人と巡り合う瞬間には胸を打たれました。
紙の本
暗い小説
2020/09/19 09:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
実の親に育ててもらえず親戚をたらい回しにされて酷い虐待を受け、土の中に埋められて殺されそうになった主人公が、長じてタクシー運転手になって女性と同棲していても不安定な生活をしているという話。結末も希望が持てるのだか、持てないのだか、よくわかりませんでした。全然楽しくない話ですが、世の中にはこういう人もいるんだろうなぁという世間知を上げる観点からは収穫がありました。
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幼少期の酷く辛い体験で精神的障害を受けた「私」を一人称で綴った作品。
2020/02/26 07:44
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼少期の酷く辛い体験で精神的障害を受けた「私」を一人称で綴った作品。そうした意味では、かなり変わった、いや酷く変わった人の頭の中を覗き見てるといった感覚で、私的には作品に浸ることなど有りえず、共鳴すらし難い。何か、他人の思考を納得しろと一方的に押し付けられてるような話の流れも嫌い。まあ、言わんとすることは何となく判る気がするので良いのだが、やはり私には抽象的過ぎて難解。私の不得意とする作品でした。芥川賞受賞作ということで期待した分ガッカリでした。
同時収録された『蜘蛛の声』に関しては、どうも過去の事件から逃避するため、遂には社会から逃避してホームレスになって身を潜める男の話らしいのだが、読者としてはこの短い文章で著者が何を伝えたかったのかが全く伝わってこないのです。悪く言うなら、単なる精神に異常を来した男の一心理状態を散漫な文章で描いただけとしか受け取れない。残念ながら評価は2点といったところでした。
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デビュー作品
2016/02/07 17:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:狂人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中村文則さんのデビュー作品であり、芥川賞受賞作です。虐げられて来たもののこころの闇…中村さんの作品のテーマでもある原点ですね。
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芥川賞受賞作
2018/05/19 07:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川賞受賞作とのことなのですが、個人的には苦手な内容でした。最近、こういう題材を扱う小説も増えていますが、現実ははるかに厳しい。