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過激で、エロティックで、異端っぽくて、ちょっと危ない系のイメージがあるせいで敬遠していた澁澤龍彦ですが(偏見)読んでみたら意外に抵抗なくさらさら読めた。「鏡と影について」が好き。神秘的、官能的な気配が素敵だ。
小説は読みやすかったのだが、長めの評論は難しくて読むのが大変だった。理解力が残念すぎた……ずーん。「狂帝ヘリオガバルスあるいはデカダンスの一考察」や「アンドロギュヌスについて」などの文章を、退屈がらず楽しんで読めるひとになりたい。
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一部未読。
この人はある部分になると描写が途端に輝きだしますね!
エッセイと小説が混じってますが、小説の方が好きかもです。
09.08.24
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興奮して息切れ起こしたらどうしようと心配しながら読みましたが、案外堅くまとめてました。扱う素材が非常に特殊な部分があり、澁澤氏の著作でなければ読めないものというのが多々存在します。
その足がけに綺麗な装丁と緑銀の帯がキラリと光るこのちくま全集、ぜひどうぞ。
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思っていたよりずっと読みやすかった。エッセイの冷静な分析もさることながら、怪奇と幻想の中間に位置する小説も面白い。中国の怪奇小説が好きな人は好きかもしれない。
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澁澤龍彦をまともに読むのはこれが初 想像以上に読みやすくてびっくりです
小説も相当面白かったけど 『穴ノアル肉体ノコト』が特にお気に入り
もうちょっとわたしに知識があったら(主に西洋方面の)
もっともっと楽しめたんだろうなあ
勉強してもう1回読んでみようと思う
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内容は面白かったです。
今まであまり読んだことが無いようなタイプの本でした。
ちょっと不思議で、自然と夢中になれるような文章でした。
でも、強いて言うなら、普段はあまり使われないような単語や表現が多かったのは少し辛かったです。
解説はついているのですがそれでも読む速度はすごく落ちちゃいました。
難点といえばそのくらいでした。
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澁澤龍彦入門に最適、といったところだろう。私自身も、この本から、幻想と衒学に満ちた澁澤文学にハマっていった。本書は、過去に発表された澁澤の小説やエッセイの中から、アンソロジーとして編んだものである。だから、初心者でも結構、読み易いものが多いと思う。
蹴鞠をし過ぎて、遂には宙に浮いてしまう『空飛ぶ大納言』や、実母の産んだ雌狐を愛し、命を奪われてしまう男の物語の『狐媚記』、そして、晩年の澁澤が咽頭ガンで喉仏を切除してから、筆談で入院生活を送ったことが描かれた『穴ノアル肉体ノコト』などが面白かった。
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『狂帝ヘリオガバルス あるいはデカダンスの一考察』と『アンドロギュヌスについて』が特に面白い。
評論を読むのはかなり苦手なほうなのだが、この人の著作は読みやすいと感じる。
一方小説のほうはというと、私はこれが初澁澤なのだが、ずっとイメージが先行していて、もっとフェティシズムっぽい小説を書く人だと思い込んでいた(実際、そっち方面の造詣は深い)ため、肩透かしというか、フツーにファンタジーやなという印象。面白かったけど。
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久しぶりのレビューは何とも読み応えのある本でした。
澁澤龍彦氏の本はこれが初めてなのだが、
文学全集とあってかなり密度が濃い。
空飛ぶ大納言や高丘親王航海記はどちらかというと、
SF要素が含まれている歴史小説でとても読みやすい。
なかでも後半に書かれている彼の随筆が非常に面白かったのだ。
特にゾウリムシの求愛についてだ。ゾウリムシはそもそも分裂をして種を増やしていく。
なので、性が関係ないのだが、時に2体のゾウリムシが互いに寄り添って
まるでキスをしているかのように絡み合うらしい。
そして接合を通じて2体の細胞の交換(核の交換)が行われるらしい。
ここからわかることが、性別がないのに彼らは接合しようとしている。
これは種の増殖にはセクシュアリティが必要ないということだ。
そして「セクシュアリティは繁殖のための必要条件ではなく、
せいぜい一つの生物学的な遊び、贅沢であるとしかいい得まい」
とまで著者は述べている。
これは動物のみに与えられた特権ではないか。
快楽を満喫できる動物、人間を含め我々は最高の贅沢を享受することができるのだ!
人間は特に異性を求めたがる。
それは性的欲求があるためではあるが一概にそれだけではなさそうだ。
単細胞であるゾウリムシには性がないのにも関わらず接合しようとする。
つまり人間の本質とは男性と女性の合体、両性具有が遺伝子として埋め込まれているのか?
哲学的な考察はこの辺でおいといて、
愛欲は生殖本能と混同すべきではないという著者のお言葉をどうかお忘れなく。
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中学生の時、図書室にて。
当時一番好きだった嶽本野ばらの本で名前だけは知ってた。図書室にちくま日本文学シリーズが全巻入荷していて、それで見かけて手に取った。
今では一番好きな作家です。
『狐媚記』が一番印象的で、今でも大好き。
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澁澤龍彦の小説やエッセイを集成したもの。一般的にはマルキ・ド・サドを始めとする海外のポルノグラフィを日本に紹介した人というイメージでしょうか?"空飛ぶ大納言"や"高丘親王航海記"のような小説はいつでも読者を夢幻の世界へ誘ってくれます。多少エログロな傾向はありますが、ぜひ読んで欲しい作品がたくさんあります。"サド侯爵"や"反社会性とは何か"などのエッセイは読者に新しい世界への扉を開いてくれます。とにかく著者の博識には驚かされます。こんな凄い人が一般にはあまり知られてないとか日本はおかしい。
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・狐媚記(星丸!)
・ミューゼアム・オブ・カタクリズム(世界の終り、地球の破滅の光景に心惹かれる理由)
・海胆とペンタグラムマ(★)
・愛の植物学(とりかへばや読みたい〜)
・狂帝ヘリオガバルスあるいはデカダンスの一考察
・アンドロギュヌスについて
うーん面白かった
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★3.5
「空飛ぶ大納言」という短編の題名に興味を持って手にとってみた。やはり「高丘親王航海記」が今のところ一番好きかな。
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すっっっっごい良い。知識と幻想とエロティシズムにぶん殴られた気分。
これ、書いたのは澁澤龍彦なのでもちろん彼に足を向けて寝られない思いだけど、この本を編集した人もかなり優秀な気がする…。
ぜんぶすきだけど「胡桃の中の世界」「愛の植物学」は断トツだった。
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はじめての澁澤龍彦本。厳選された短編が収録されているようで、特に、蹴鞠名人の成通が宙に浮く「空飛ぶ大納言」、高岳親王の不思議な航海を描いた「高岳親王航海記」、妻の首を美人ととりかえてしまう「護法」、過去の自分と出会う「鏡と影について」などのエロい幻想歴史ファンタジーは、読みやすくておもしろい。
格調高い文章を書く博識なエロ親父ってイメージを持ちました。