紙の本
貴重な作品
2018/06/04 23:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:上総介 - この投稿者のレビュー一覧を見る
強烈な個性の発揮による、捧腹絶倒の逸話の連続。今では、このような俳優はいないだろうし、また存在できないだろう。山城新伍の文章力も素晴らしく、面白さが増幅されている。昭和の役者の個性を記した貴重な一冊。
投稿元:
レビューを見る
山城新伍が「おやっさん」こと若山富三郎を語った一冊。
20頁ほど読んで「これはいい本だ」と感じ、その気持ちは最後の1頁を読み終えるまで変わらなかった。
投稿元:
レビューを見る
読み助2008年12月6日(土)を参照のこと。
http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2008/12/
投稿元:
レビューを見る
昭和当時の芸能界の凄さを新伍が腕まくりして言っちゃってます。
イッちゃってる時代が凄いのか、イッちゃってる若山、勝兄弟が凄いのか
最近の芸能界が元気がないのか
でもまぁいろんなこと気にせず、いろんなこと気にしすぎたり、
正直にウソついたり、
生き抜き駆けた流れ星たちの話がてんこ盛りです。
投稿元:
レビューを見る
勝新(太郎)と若山富三郎の子分として、
いつも太りの側にいた山城新伍が書く、
強烈な芸人2人の愛と涙と笑いの昭和史。
水道橋博士も絶賛!
フチガミさん 34歳男性 自営業
投稿元:
レビューを見る
山城新伍。晩年は、ほとんどメディアに登場しなくなったが、俳優・司会者・作家と多彩な活動のできる人だった。その作家としての代表作とされながら、久しく書店に並ぶことのなかった本書。文庫化されたと聞き、慌てて購入。
タイトルのとおり、山城が親分と仰いだ若山富三郎を中心に、弟・勝新太郎、二人の父・杵屋勝東治にまつわるエピソードが綴られる。山城自身、人生を「乗っ取られた」というだけあって、思い入れというか、愛惜の強さを感じさせる。それに文から絵(映像)が見えるのは、役者ならではか。
それにしても、タイトルが象徴する若山富三郎のパーソナリティの複雑さ。酒豪に見えて全くのゲコで甘党。弟・勝新に対する拭いきれない劣等感。さびしさゆえに暴れてしまう。半ば人格破綻なのだが、なぜか人を惹き付けて止まない。ある意味、壮絶。
さらに、こういう若山と対比的に語られるウルトラマイペース高倉健など、山城の非凡な人間観察が楽しめる一冊。
投稿元:
レビューを見る
文章が上手く、何より愛を感じた。
芸に通じていた役者がなくなったこと、時代が変わっていっていること。今の時代、作品を作るうえの問題点はこの時から同じだと言うこともわかった。
投稿元:
レビューを見る
絶版になっていたという本の文庫版。若山富三郎と勝新太郎との交友録というにはあまりにも濃い関係の日々を綴られている。文章が読みやすくこんな才能もあったんだと思う。
投稿元:
レビューを見る
おこりんぼさびしんぼの題名通り、若山富三郎の中に共存する豪放と時折見せる可愛さが堪能できる一作である。昔の撮影所のエピソードなど今から見るとのどかで彼らの日常がそのまま映画のようである。特に学歴に弱いおやっさんが焼肉屋の大将を京大出身と勘違いし、本のやり取りをするなど萌えですらある。
ただ一つ気をつけないといけないのが、吉田豪の解説にもあるとおり、語り手である山城新伍も相当な曲者なので、事実としての歴史の目撃者というより昔の面白い与太話として読むのがいいと思う。
投稿元:
レビューを見る
若山富三郎に勝新太郎。
晩年の二人しか実際に見た記憶は残ってないのですが、二人の人間臭いエピソードの数々が楽しいです。
投稿元:
レビューを見る
春日さんの『あかんやつら』を読んだらいろんな人から薦められていたのでやっと読んだのだがそりゃあ薦められるわと思った。
山城新伍さんが人生を乗っ取られたという若山富三郎&勝新太郎兄弟についての話だがとびっきりに面白く、お二人とも人間臭くてとても粋だから近くにいた人はみんな惚れながらも大変だったのがよくわかる。
こういう人に出会えるというのは人生における何事にも変えられない財産だろう、人生を乗っ取られるとはこれもすごい表現だがわかる気がする、少しだけわかる気がしている。
投稿元:
レビューを見る
エンターテイナーの山城新伍の文章力で、とてつもなく面白く仕上がった本である。で、それ故に、どこまで事実を正確に叙述しているか疑わざるを得ない、というジレンマの生じる本である。まあ、そういうことに悩まない、と決めてかかれば、十二分に楽しめる。ちなみに、これは若山富三郎と勝新太郎についての本です
投稿元:
レビューを見る
芸人が芸人に惚れぬく姿の格好良さ・素晴らしさを2人の大俳優兄弟を通じて描く名エッセイ。バラエティでの軽妙洒脱な著者の声色がよみがえるような流れる文章でものの見事に読ませてくれる。ただの芸能界ゴシップネタではない、人間と人間との愛の深さなども感じるこれは歴史的名著。
投稿元:
レビューを見る
山城新伍が語る、若山富三郎と勝新太郎兄弟/ コワモテで知られる二人の役者の生態・立ち居振る舞いが知られて良書である/ 昭和の時代に残る、人情と荒っぽさが堪らない/ ヤクザとの交際どうのと今の基準で語ってもしようがない/ 京大卒に弱かったり、異常な几帳面だったり、テレビからでは知りようもない話がいい/ 三人とも現在は亡くなっているが、惜しい人たちが去ってしまったと実感できる/ 山城新伍も若山富三郎も勝新太郎も、まったく興味がなかったがこれを読んでしまうと悲しくなってしまう/
投稿元:
レビューを見る
名作。あとがきの、津川雅彦と長門裕之の逸話が味わい深い。あとがきといえば、藤山寛美の南座の話も。当然登場人物は有名人ばかりだが、彼ら個人個人をというより、戦後日本映画史の中での勝新、若山という目線でもう一度読みなおしたい