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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.5 2,177件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2008/08/05
  • 出版社: 文藝春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • サイズ:16cm/394p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-16-711012-3
文庫

紙の本

容疑者Xの献身 (文春文庫 ガリレオ)

著者 東野 圭吾 (著)

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完...

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容疑者Xの献身 (文春文庫 ガリレオ)

税込 803 7pt

容疑者Xの献身

税込 770 7pt

容疑者Xの献身

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商品説明

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【直木賞(134(2005下半期))】【本格ミステリ大賞小説部門(第6回)】【「TRC MARC」の商品解説】

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評価内訳

紙の本

天才数学者の無償の愛と天才物理学者の友情。

2010/06/10 03:08

23人中、23人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書を手にする前に、面白そうだと思って映画を先に観ていたので天才数学者の石神のイメージは、どうしても堤真一さんでした。驚いた事に、本書に登場する石神のイメージが、堤真一さんの迫真の演技と見事に一致する。通常、書籍が映画化するとやはり書籍の方が面白いというのがパターンですが、映画も書籍と同等に面白いので凄いと思う。もちろん、役者さんの演技によるところが大きいけれど、ここまで書籍に沿って造り上げられた映画というのも珍しいのではないでしょうか。

 さすがは直木賞受賞作と言ったところで、トリックは最後の最後まで分かりませんでした。なぜいつまでも警察は花岡靖子に疑いを持ちつつ、一向に犯行へと繋がらないのかと思っていたほどだった。元夫から逃れていた花岡靖子に想いを寄せていた天才数学者の石神が、完全犯罪を企てる。全ての動きが、石神の思惑通りというのも少々怖いほどでした。高校で数学を教えながら、次なる計画を立て、花岡母娘にすべきことを入念に指示していく中、同窓生である天才物理学者の湯川が目の前に姿を現した。

 湯川は石神の才能を認め、理解している。だからこそ、ふとしたことをきっかけに裏を読み取り、自分なりに真実を追求していく。同窓生である刑事の言うことがヒントになったり、石神の言動がきっかけになったり、少しずつ真実はその輪郭を現していく様子が最後まで分からないのが凄い。読み進めている間は何かを掴んでいるんだろうな、くらいにしか思えない。石神が張った罠にまんまと引っかかってしまった刑事とは違い、些細な事で事件の真相は手ごわいと気付いていた湯川。天才数学者と天才物理学者の知恵比べのようでかなり楽しめる。

 自分をストーカーに仕立て上げ、完璧なまでに花岡母娘を救おうとした石神の無償の愛には涙する人も多いでしょう。そんなふうに、愛する人の幸福を心底願い、自分を犠牲になんてできるでしょうか。そういう純粋さが痛いほど伝わってくるので、本書のタイトルに頷けます。ああ、そういう意味で『献身』なんだな、と全て納得がいきます。タイトルの意味が、クライマックスで明かされるのも粋だなぁと感服です。そして、そのまま石神の指示通りに生きていけば、全ては平和にその先を生きていけるだろう花岡母娘。けれど、湯川の石神への友情がまた凄いなと思う。才能溢れる友人を失いたくはない思いもあるだろうけれど、それ以上に石神の想いに気付き、ただただ愕然とした湯川である。心打たれるストーリーだし、トリックも実に巧妙なので盛大な拍手を送りたい一冊でした。

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紙の本

これは、いったい、なんのレッスンなんだ!? 湯川学はきっと心で叫んでいたはず!!

2010/10/13 23:07

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

マイ・ファースト・東野圭吾作品である。
前々から気になってはいたが、
あまりに騒がれすぎていたので
逆に読む気が起こらなかった。
そんな読者もけっこういるのではないか。
ま、それはさておき。

この作品は「オール讀物」連載中のタイトルは
「容疑者X」だったとか。
単行本になるときに、「容疑者Xの献身」と改められたらしい。
作者が考えたのか、編集者が考えたのかはわからないけれど、
まさしくこの絶妙なネーミングがベストセラーへの
鍵を握ったのではないかと思われる。

あまりにも有名なこのミステリーの感想を、
いったいどう書こうか、悩むところだが、
この本を読もうかどうしようか迷っている人がいるなら
ぜひ、読んでみてほしい。
ミステリを精読している人にはもしかしたら
ちょっと物足りない向きもあるかもしれないが、
救いようがないくらいに悲惨なのに
心のどこかがあたたかくなる不思議な話である。

ありえない設定をぐいぐいとひっぱり込む手腕には
本当におどろかされる。
そして、危険を冒してまで貫き通す、容疑者Xの、その「献身」の理由。
これは、相手の人物造形をとおしてもよく描かれている。

本作は「純愛」という言葉で謳われることが多いようだが、
せつなさの視点をずらしてみれば、
男の友情に涙をさそわれる。
名ホームズ役である湯川学と、主人公の石神。
ほんとうに得がたい、「好敵手」という関係にあるふたり。
とくに、湯川がすべてに見当をつけ始めてしまったあたりからは
彼のせつなさに、胸がいたくなる。
彼にとって大事な、ふたりの男(石神と草薙)との
それぞれの友情に挟まれ、
さぞかし苦しかったことだろう。
これはいったい、なんのレッスンなんだ・・・と
きりきり締め付けられるような思いで、いたに違いない。

最後の、すべての告白は、涙腺を刺激する。
安っぽい偽善の匂いがしない、高級なエンタメになっているのは、
物語の端々にみられる、作者の論理的思考が効いているからか。
ひとの心の裏の裏をかく、ということ。
それはひるがえって、純粋、ということになるのだろうか。

早々と殺されてしまった被害者に対しては、
本人のそれまでの経緯にかかわらず、少し同情を寄せてしまう。
あまりにも脆弱なかたちでしか、未練を表現できないことに。
そう感じてしまったのは、
容疑者Xの、あまりにも深くて、重い、「献身」に
くらくらと眩暈をおぼえてしまったからかもしれない。

思い悩んだ湯川に、そして彼と同じように胸をいためた読者に、
きっと大きなギフトはあるはずだ、と思いたい。


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紙の本

天才VS天才の戦い、そしてまことの愛とは。

2008/11/06 20:54

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドラマも好調だった物理学者湯川シリーズの長編バージョンです。
もう、皆さんご存知の作品なので、さらーっと簡単に紹介です。
今までは、この物理学者湯川のシリーズは、短編だったので、
ワン・メイク、ワン・アイデアみたいな作品だったのですが、
長編だと、どうなりますやら、、。

 大ヒット本なので、概ねのプロットは、かまびすしい各メディア、
又は、本好きさんにより知ってしまっていたわけですが、
 なんとなく、犯罪を隠蔽するのお話しということで、
同じ隠蔽もので、前読んだ、「赤い指」がけっこう読んでいてツライ、ミステリ。
ツラ・ミスだったので、用心しいしい読んだのですが、
いまさら、私が褒めたり薦めるまでもないのですが、
素直に、エンタメとして、面白い!!。

 これ、捜査物というより、湯川シリーズということで、
しかも、湯川の同級生である天才数学者石神が出てくるわけで
(どっちが敵役かは、わからない)
天才VS天才の頭脳戦として仕上がっていてエンタメとして見事に昇華されているわけです。
 しかし、ラストは、書けませんが、やっぱり多少はツラ・ミスの要素もあります、、、、。
まぁ、タイトルどおり、献身、愛ということで、美しく昇華されているのかもしれませんね、、。

 直木賞受賞で、文句なしのエンタメ本だと思います。
又、謎解きとして、条件開示に問題があり、ミステリの賞が取れなかった
とかあるそうですが、どうなんでしょうね、、。
まぁ、やられた感はありますが、ミステリとしてより小説の完成度を重視する私は、気持ちよくひっぱられていて問題なしですね、、。
 
 関係ないですが、東野さんのこのヒット本の多さとその内容もともなった高打率は、本当に驚異です。
前、どれくらい謙遜なのか、不明だったのですが、インタビューで
自分ほど、本を読まない(途中でやめてしまうの意味)人間はいないと、
そんな自分が最後まで読めるもの(書ける)を書いているので
面白いはず、てなことを仰っていましたが、
どうなんでしょうね、、。

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紙の本

名探偵の苦悩

2008/09/28 11:27

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 前作「探偵ガリレオ」「予知夢」と違い、犯罪トリックに科学的要素が使われているわけではない。だから、応用物理学者の湯川学が、快刀乱麻、トリックを暴くというのでもない。終始、人間 湯川学と探偵 湯川学の苦悩が描かれているというべきか。
 そして結局は彼も、名探偵としての道を選んでしまう。

 取り調べにおいては、犯行の動機、というものが必ず出てくる。金のため、恨みのため、快楽のため…。自分と価値観の異なる人間を、自分と同じ価値観で測るためには、必要なステップなのだろう。そして、犯罪の結果として得られる利益が、犯罪が失敗した時にこうむるリスクを上回っていると感じられれば、その動機が正当なものであると社会は判断してくれるのだ。しかし、物事の価値は、誰にとっても一様ではない。

 読後一番に思ったことは、なんてふさわしいタイトルなのだ、ということ。他に適切なタイトルが思い浮かばない。石神の犯行動機はとても美しいものだけれど、おそらく、万人が理解することが出来るものではないだろう。先ほどの動機成立の公式に当てはめれば、とてもではないけれど、利益がリスクを上回っているとは到底思えない。だが、湯川は理解してしまった。
 日常ならば心が通じ合うことは幸いだろう。だが、悲しいことにこれは非日常。石神には望まない形で罪を暴かれたことが不幸だし、湯川には数少ない友人の望みをかなえてあげられないことが不幸だ。

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紙の本

期待を裏切らない一冊です

2008/10/14 15:19

10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とんちゃもん - この投稿者のレビュー一覧を見る

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は
一人娘と暮らす隣人の靖子に密かな想いを寄せていた。
彼女たちが前夫を殺害した事を知った彼は二人を救うため完全犯罪を企てる。
だか皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、
その謎に挑むことになる。(カバー裏より)

ドラマ化に次いで映画になった本作は、あまりにも有名。
既に読み終えた方もおおいと思いますが。。

さすがの東野作品です。

最近は読書にさえ集中できなかった私ですが、一気に読んでしまいました。

内容は上記の通り、これ以上詳しく書くとこれから読む方にネタバレになってしまうので書けません。。

あらすじでもわかるとおり、殺人事件が起きて犯人は明白なんです。。が、!!

最後の最後になるまで、本当のトリックには気付かなかった私。。
「靖子」が真実を聞かされたときにさえ頭の中は「???」だらけ。
その後の詳しい説明で、「!!!!」となりました。。

そこまで一途になれる人がいればいいな。。
想ってくれる人がいればいいな。。
自分がどちらの立場であっても、ここまでの人にはきっとめぐり合うことはないだろうな。。

彼にとっては、それは当然のことであり そうでなければいけない事。。
でも彼女にとっては、夢にも思わなかったこと。。
「靖子」の気持になると、何も知らなかったことの愚かさと
とてもその重さに耐えられるものではない事実がとても哀しくて切ない。
彼女の最後の言葉がとても胸に沁みた作品でした。

殺人という罪を犯すのはあってはならないことだけれど、
ここまで純粋に人を愛せるのは 幸せなことだと思います。。

東野さんの作品はどれを読んでも読後感の爽やかなものが多くて好きなのですが、本作も決して期待を裏切らないものだと思いました。

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紙の本

134回直木賞受賞作品

2008/08/26 22:05

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

134回直木賞受賞作品。
これまで、何度も直木賞にノミネートされていながらなかなか受賞の機会に恵まれなかった作者が、ついに受賞した作品。

孤独な数学の先生が主人公の物語。この主人公は純粋な恋愛をするタイプ。いまどきこんなタイプの人がいるのだろうか?と思いつつ読み進めてみました。

物語はミステリーということで、殺人事件から始まり最後にネタばらしという展開ですすんでいきます。東野作品の特徴でもある、人間の感情の動きに重きをおいているのとテーマ性を持たせている点は他の作品群と同様。

本作品では表面上は純愛というテーマでありながら、その裏側で「人間の命の重さには重さがあるのか?」という問いかけもされています。答えは読者それぞれが出せばよいのですが、主人公が数学の天才ということも裏テーマを考える上で重要なきっかけを与えてくれます。

ミステリーとしては、物語の最初から最後の結末に至るまでの伏線が用意されていますので、サクサク読める文体に騙されてはいけません。

ただ、個人的な感想からいうと、この作品は東野作品のなかで最高峰という感じはしてません。純愛という部分が少しひっかかるので。

http://blog.livedoor.jp/c12484000/

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紙の本

壮大な仕掛けがこの作品には仕掛けられている

2018/02/06 23:07

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る

ガリレオシリーズの三冊目にして、初の長編、そして直木賞受賞作である。前二冊を読んで、はっきり言って天才物理学者ガリレオはあまり好きになれなかった。冷静でシニカルで人間的感情があまり感じられなかったからだ。でも、それらがこの「容疑者Xの献身」のための伏線だったと思えるほどになった。そして、前二冊で多くあった科学的トリックではない、壮大な仕掛けがこの作品には仕掛けられている。多分誰もがあっと驚くだろう。素晴らしい作品である。

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紙の本

中年男の純愛と完全犯罪、その果てに待つものは…

2020/11/08 08:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あずきとぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る

2005年刊の単行本を文庫化。
カバー見返しによれば、本作は2006年に直木賞、第6回本格ミステリ大賞を受賞し、2005年度の「週刊文春ミステリーベスト10」、「このミステリーがすごい!」、「本格ミステリ・ベスト10」で各1位を獲得したという。
現代ミステリ界に燦然と輝く名作と言えるのではないか。

天才物理学者・湯川学の科学的推理と実証が冴える「ガリレオ」シリーズ、初の長篇作品である。
本作の主人公は、高校の数学教師である石神哲哉。
彼は、隣室に娘と暮らす花岡靖子に秘かに恋慕の情を抱いていた。
ある夜、強引に復縁を迫り金を強請りに来た前夫を、花岡母娘が行き掛かりで殺害してしまったことを知った石神は、彼女たちを守るため遺体を処理し、犯罪の隠ぺいを図る。
捜査が始まり、刑事の草薙(本シリーズのワトスン役)から石神の存在を聞いた湯川は、旧交を温めるため彼のアパートを訪ねる。
2人は、学生時代に互いの優れた頭脳を認め合った仲であった。

物語の主軸は、石神が行った隠ぺい工作。
遺体を処理し、花岡母娘に嫌疑が及ばないようにと、アリバイを成立させる。
事件捜査に対し二重三重に守りが固められ、警察は真相に辿り着くことができない。
湯川がその謎を解き明かすとき、石神は最後の切り札を出す――。

もう一つの軸は、石神の秘めた愛である。
靖子を恋するあまり彼女の勤める弁当屋に毎朝通う石神だが、花岡母娘が越してきて1年、アパートでも弁当屋でもまともに会話することもできなかった。
母娘が前夫を殺害してしまったと知り、石神はその天才的頭脳を駆使し、奔走する。
2人を守れるのは自分だけという使命感を自認しつつ、一線を守り純粋な愛を貫き通そうとする。
石神の構築した精緻なトリックを解き明かす湯川も、彼の思いを感じ取り一人苦悩する。

大胆な殺害隠ぺい工作の謎解きを楽しむもよし。
朴訥とした一人の中年男の純愛物として読むもよし。

両者を巧妙に織りなして作り上げられた本作品への評価が、直木賞を始めとした各賞の受賞なのだろう。
納得の名作である。

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電子書籍

紛れもない本格ミステリの傑作!

2020/10/28 12:56

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る

賛否両論あって、物議を醸したというこのトリックに関しては、私はアリだと思いました。アンフェアという声もありますが、意外性充分だし、天才対決というドラマの中でこのトリックを用いたのは、ミスディレクションの効果が抜群だと感心しました。献身という心理にスポットを当てつつ、アクロバティックな本格ミステリを成立させたこの作品はやはり傑作だと思います。

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紙の本

凍り付くような衝撃

2016/11/15 23:16

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:そうしこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

数ある東野圭吾氏の作品でもピカイチだと思います。
湯川准教授の口から真相が語られた時には、凍り付くような悪寒というのか衝撃が全身に走りました。何度となく読み返していますが、未だ鳥肌が立ちます。
天才数学者の恐るべきトリックは何より深い愛情に裏打ちされていた・・・。いわゆるハッピーエンドではなく、むしろ登場人物の悉くが不幸になるような話なのですが、それでも、これで良かったんじゃないか・・・。そう思える不思議なストーリーです。
目の奥が何度も熱くなりました。

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電子書籍

ミステリーの傑作

2024/03/11 14:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うめのか - この投稿者のレビュー一覧を見る

私が今まで読んできたミステリー作品の中で一番感動した本です。構成もよく練られていて楽しみながら読み進めることができました。トリックもよく工夫されていると思います。直木賞をとれたのにも納得です。ミステリー好きの人も、ミステリー初心者の方も面白いと思えるような本です。

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紙の本

あっぱれ!

2024/01/20 06:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:本屋ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る

東野圭吾さんが勲章を受けられたときの新聞に、東さんの代表作品の一つとして、この本のタイトルがあったので、初めてガリレオシリーズを読みました。目が離せない展開でした。登場人物の心の内側や考え方も個性的で、時間を忘れる人情味も溢れる素晴らしい作品でした。ガリレオ渋いです!
どんでん返し的なトリックや最後のページは感動でした!

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電子書籍

実におもしろい

2023/10/22 21:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:狂ったチワワ - この投稿者のレビュー一覧を見る

その一言に尽きる。
数学Bで挫折した小生も、当時はドラマのガリレオに憧れた記憶があり、映画も出来が良かった。
ホームレスの扱いには賛否両論あるが、これはそもそもが、ミステリーなのである。
最後までしっかりとまとまった話は、とても美しい終わりでした。

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電子書籍

献身とは

2023/09/29 09:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:どら - この投稿者のレビュー一覧を見る

湯川の推理は理想の石神像が前提の願望を根拠にしすぎのような気がするし、無償の愛と美化するにはあまりに冷たい部分もあるトリックだとおもったりもする
それでも一人の男のあまりにも壮絶な覚悟、そして数学的理論や確率だけでしか人をみていなかったことで訪れた悲劇的で美しい結末は美しかったなあ
 実写シリーズから入ったためかトリックもわかりやすかった いいものを読んだなあ

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紙の本

帝都大学物理学准教授・湯川学(ガリレオ)と同期生の天才数学者でありながら不遇な日々を送る高校教師の石神

2023/03/31 21:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

やられました。これはやられました。面白すぎて一気に読んだ。ドラマも映画も見てないのに湯川は福山のイメージで読みました。

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