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紙の本
信長の棺 上 (文春文庫)
著者 加藤 廣 (著)
「惟任(光秀)ご謀反」—。安土城で知らせを聞いた太田牛一は、生前の信長の密命に従うべく、5つの木箱とともに西へ向かう。が、佐久間軍に捕えられ能登の小屋に幽閉されてしまう。...
信長の棺 上 (文春文庫)
信長の棺 上
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商品説明
「惟任(光秀)ご謀反」—。安土城で知らせを聞いた太田牛一は、生前の信長の密命に従うべく、5つの木箱とともに西へ向かう。が、佐久間軍に捕えられ能登の小屋に幽閉されてしまう。10カ月後、天下統一を目前に控えた秀吉から伝記執筆を条件に解放された牛一は、天満に小さな隠居所を構え、信長暗殺の謎を追うのだった。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
信長死へのミステリー序曲
2008/10/21 23:48
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いけちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「信長記」を書いた大田牛一を主人公に、本能寺の変で死骸がみつからなかった織田信長のなぞにせます歴史ミステリー。このミステリーはすごく飲み込まれるように読めた。上は本能寺の変直前から太閤秀吉に「信長記」執筆を依頼されるまでの話。信長の死について、牛一の思いを実証へと変えるためのプロローグがつづられている。牛一が尊敬してやまない信長が死ぬことで、太閤秀吉が天下をとった世の中になったことから、秀吉がなぜ大返しをできたか、信長がなぜ桶狭間で今川義元に買ったのかのなぞにせまるための序章がはじまった。
紙の本
信長の遺体の場所の謎に挑む
2023/06/29 09:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
(上下巻)
これは、想像力を駆使した本能寺の変のときの信長の行動です。
秀吉の思惑がどうなって表れるのか。信長の遺体はどこに行ってしまったのか。その謎に挑む歴史小説です。
紙の本
奇跡とは必ず裏があるもの。歴史とは強者の作り話に過ぎない。
2010/01/16 23:14
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの小泉純一郎元首相が在任中に感銘を受けた本として、一躍有名になった作品です。なんと内容は歴史小説と思いきや、歴史ミステリーでした。
本能寺に倒れる直前、後に「信長公記」を記した家臣太田牛一に、信長は5つの木箱を託す。本能寺の変で信長の遺骸はどうなったのか。秀吉はなぜ苦戦していた中国から帰ることができたのかなど、謎を追う太田牛一を描く。
何と謎のてんこ盛りすぎるのではと、感じてしまいますね。
上巻は牛一が信長の家臣となって、託された箱、本能寺の変から秀吉の醍醐の大花見会に招待されるまでを描いています。信長の伝記を作るという使命により、各地を調査に回るという探偵役なんですね。作者自身が探偵となっている手法です。
合戦シーンや極めつけの印象に残るやり取りは、ないんです。
ただ、信長の謎を冒頭からちりばめて、上巻はその謎の提示ながら一気読みしてしまいました。
牛一は言います。「奇跡とは必ず裏があるもの。歴史とは強者の作り話に過ぎない」。そうした、牛一の言葉がこの作品の全体を作っているのですよね。
謎は解明されず、下巻に向かいますが、さてさてどうなるのでしょうか。
早く読めば良かったな~、これ。なるほど、おもしろい。