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紙の本
普通に生息する草の輝き名を知る愉しみ
2002/10/07 21:31
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうたのーと - この投稿者のレビュー一覧を見る
「雑草と言う草はない」、これは昭和天皇のお言葉だそうです。
一般に「雑草」と呼ばれる草にも立派な和名と学名が付いていて、雑草を研究する学会も存在するとか(まえがきより)。
この本では水田、水路・休耕田・水湿地、畑地、樹園地・非農耕地と生息する場所別に、『普通に生育する』(説明文より)雑草を数多く見ることができます。
一種につき幼植物、生育初期〜中期の姿と2、3枚の写真が掲載されているので、姿を変えていく様も観察できます。
とてもよく似ている草の見分け方もあります。「ヒメジョオン」と「ハルジオン」、「セイヨウタンポポ」と「カントウタンポポ」の違い、わかりますか?
並んで写真が載っていて、微妙な違いもわかりやすく説明されています。
子どもと一緒に毎日のように歩く散歩道は田んぼと林の間で、豊富に草が生えています。
写真を見て「あっ知ってる、知ってる」という草がたくさん。なんだか顔見知りに思わぬところで出会った気分。
顔見知りといえども名前は知らない。あらためて「へぇ〜こんな呼び名だったのね」と感心することしきりです。
さらに子どもの頃、意外にもよく草で遊んでいたことに気づきました。
「オオバコ」で草相撲、「ペンペングサ」(「ナズナ」)の果実(葉じゃなかったのね! 初めて知りました)をそっと引き下ろして耳元で振ったり、「コニシキソウ」は「ミルク草」と呼んでいたけれど、茎をちぎって白い乳汁がでるのを見たり。オナモミの実(全体にイガイガしているとげがある)を取って、友達のセーターに後ろから投げてくっつけたり。
住んでいたところは団地の中で、近くに原っぱや畑はあったものの、いつもそこで遊んでいたわけではなかったと思います。
それでも鮮やかによみがえって来た、奥底に眠っていた記憶。どこそこへ行った、という思い出とは質感が違います。あれこそが楽しくわくわくすることだったな。そんな気がします。
この本は書評で見つけ、図書館で借りてきました。毎日のように見ていたら、早くも2週間、貸出期限を延長したところです。
でもこれは手元に置いておきたい本。購入することにしました。
図鑑といってもA5判・190ページ、教科書一冊分の本、持ち歩くことも出来ますし、外から帰ってきてからでも手軽にページをめくれます。
生態や名を知ったことで、いつも何気なく見ていた草が輝いて見えます。「ここにいるよ」とささやき声も聞こえてくるようです。
散歩がますます愉しみになりました。
これからの季節、紅葉を見に行楽地へお出かけという方も多いでしょう。
でも目先を変えて、この本片手に近郊の田んぼや畑、原っぱで「雑草ウォッチング」なんていかがでしょうか。
紙の本
写真から検索するのに不便がある
2014/06/25 01:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:竜生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
植物の学名も記載されているし、分類も書かれている。植物の説明についても、必要最小限の記述はされており、特に問題は感じないが、名前から検索するのではなく、植物の様子から検索しようとすると、写真が小さいもの検索に不便である。一つの植物に対して何枚かの写真が収載されているものもあり、より分かり易く見せようという工夫はいいが、写真によっては花の写真が小さく、何という植物なのか解り難いところが有るのが残念である。
とは言え使用頻度の高い図書である。
紙の本
草
2002/08/11 21:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dog - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が田舎から上京して最初に感じたこと、それは景観の貧相さでした。
それは木々や草がないからなんですが、田舎では当たり前にあった緑色が見当たらないだけで、こんなにも味気ないものか、私は常々そう感じていました。
しかし、最近あることに気がつきました。街路樹の植え込み、公園、よく見れば小さな雑草がポツポツと生えているではないですか。田舎にいるころは気にも留めなかった雑草が非常に愛らしく見えます。いい大人が道端に座り込んで、雑草を観察する。
傍から見たら薄気味悪いオヤジに見えるんだろうな、と思いつつ、じっと座り込み続けます。すると当然、私の中の知識欲が首をもたげます。この草、何て名前だっけ?
そこで本書に出会いました。本書は、普段雑草を目にする時の高さから撮影されているため、名前を見つけるのに非常に役立ちます。まあ、名前を知ったところでどうということは無いのですが、知らないよりは愛着が湧き、愛着が湧くと、引っこ抜いて持ち帰ってしまう。結局いつも飽きて捨ててしまうのだけれど、それはそれで子供に戻ったような気分になります。また、時にはそのまま持ち帰り、口にしてみることもあったり(もちろん洗ってから)。おいしかった試しはないけれど、こんなバカな子供みたいなことが出来るって幸せだなと、妙な感慨にふけってしまう。
皆さんも本書をもって近所を散歩してみたらいかがでしょう。きっと新鮮な気分になれますよ(食えとは言いませんけど)。