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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2008.9
- 出版社: 講談社
- サイズ:19cm/254p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-06-214957-0
読割 50
紙の本
すべての若き野郎ども
著者 久保寺 健彦 (著)
生涯戦績、317勝無敗(自称)の達夫と、元暴走族特攻隊長・恭平は、最強コンビを組み「天下統一」を目指す。五つの暴走族、地元のヤクザを向こうに回し旋風脚と皿割りで連戦連勝。...
すべての若き野郎ども
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商品説明
生涯戦績、317勝無敗(自称)の達夫と、元暴走族特攻隊長・恭平は、最強コンビを組み「天下統一」を目指す。五つの暴走族、地元のヤクザを向こうに回し旋風脚と皿割りで連戦連勝。そこに立ちはだかる伝説の男の正体は?天下無双のスケールにドラマ化が追いつかない!?でも、とりあえずガンガンいきゃあいいんだよ!TBS・講談社第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【ドラマ原作大賞選考委員特別賞(第1回)】317戦無敗の達夫と、元暴走族特攻隊長の恭平は、最強コンビで「天下統一」を目指す。暴走族や地元のヤクザを向こうに回し、旋風脚と皿割りで連戦連勝。そこに立ちはだかる伝説の男の正体は? 疾走感あふれる青春小説。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
帰ってきたウルトラセブン | 5−62 | |
---|---|---|
恋人は鎌倉人 | 63−116 | |
スチュワート家のクリスマス | 117−175 |
著者紹介
久保寺 健彦
- 略歴
- 〈久保寺健彦〉1969年東京都生まれ。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程中退。進学塾に勤務する傍ら小説を執筆。2007年「すべての若き野郎ども」で第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞受賞。
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紙の本
天衣無縫に生きてみよう
2009/05/19 12:17
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
2008年の大型新人といえば、新人賞を4つとった真藤順丈ですが
2007年はこの久保寺健彦です。
第1回パピルス新人賞『みなさん、さようなら』、
第19回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞『ブラック・ジャック・キッド』を
それぞれ上梓しています。
この受賞の前に、第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞を
受賞したのが本作。
新人らしからぬ腕前を本作でも発揮しています。
世の中が嫌になって暴走族に入り、高校も中退した恭平は
町に引っ越してきた達夫と知り合い、その暴走族も抜けてしまいます。
体制に嫌気がしたのに、暴走族もまた、その上の暴力団に至るまで
階級社会だということにようやく気付いたからでした。
その点、達夫は自由でした。
190cm近い身長で、決してハンサムとはいえなくても
魅力をたたえていて、女の子にもてます。
喧嘩も強く、頭もいい。
もちろん欠点もありますが、それもまた光っています。
その二人が地元の四月町制覇から日本制覇を目指し、
恭平の少年院入り中は、達夫はミュージシャンを目指し……。
とコロコロ若者の気持ちは変わっていきます。
ドラマを意識しているので、展開も早く
登場人物たちもユニーク。
どこかにいる、どこにでもいる若者で、読ませます。
暴力シーンは閉口しますが、明るい喧嘩青春小説で
ほんとに、バカな時代ですね、10代って。
紙の本
これって小説版『クローズZERO』じゃないか、って思うんです。天辺とってやろう、って喧嘩してくあたりだけじゃなくて、なんていうか明るさが。それが結構真っ当なラストになっていく。装幀は安っぽいけど、話は真っ当です、はい。
2009/04/04 18:28
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
軽い感じの装幀です、なんていうかノベライズ本。この手の本、純粋な小説読みには堪えられないことがままある。だから読むかどうか迷うんです。おまけに作家の名前、全然知らないし。こういう時は、ネット書店の案内では判断が出来ないので、出版社のHPを訪問するのが一番。で、そこには
TBS・講談社 第1回ドラマ原作大賞 選考委員特別賞受賞作
一緒に「天下統一」目指そうぜ!
パピルス新人賞、日本ファンタジーノベル大賞優秀賞の「三冠作家」による、ふてぶてしいまでの青春小説の傑作、満を持して登場!
生涯戦績、317勝無敗(自称)の達夫と、元暴走族特攻隊長・恭平は、最強コンビを組み「天下統一」を目指す。5つの暴走族、地元のヤクザを向こうに回し旋風脚(センプーキャク)と皿割りで連戦連勝。そこに立ちはだかる伝説の男の正体は?天下無双のスケールにドラマ化が追いつかない!?でも、とりあえずはガンガンいきゃあいいんだよ!
と書いてあります。ふむ、三冠作家という以上は普通、「直木賞」「日本推理作家協会賞」「吉川英治新人賞」あたりを想像するんですが、日本ファンタジーノベル大賞にしたって、大賞ではなく優秀賞なわけで、おまけにTBS・講談社 第1回ドラマ原作大賞にしたって選考委員特別賞受賞作で、これまた大賞ではありません。
第一、ドラマ原作っていうのが悪い印象しか与えない。ま、賞自体の権威はこれから生まれるものなので、けちつけても仕方ないんですが、じゃあパピルス新人賞って何?です。謳い文句を大げさにするより、TBS・講談社 第1回ドラマ原作大賞 選考委員特別賞受賞作と日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作家のほうがいいんじゃないか、って思うんです。
なんでこんなことを書いたかっていえば、この小説、かなり面白い。ファンタジー色は皆無で、ドラマの原作によくある軽薄さがなくて、それでいて文学臭がプンプンしなくて読みやすい。足を引っ張るようなキャッチをつけるくらいなら、単純にこの話の面白さをストレートに書けばいいのに、なんて思います。
これならそこそこのドラマになるかも、って思います。じつはついこの間、小栗旬主演で話題になった映画『クローズZERO』を自宅で見たばかりなんです。だから、この前半の展開に抵抗感がないわけです。それとユーモアの入り方が似ている。しかもです、最後は今流行の医学でしょ。要するに時代に対するアンテナの張り方がとてもいいんです。
ちなみに、装幀は、高柳雅人。?あれ、いつも角川書店の本の装幀やっていて、2008年だってフォーサイス『アフガンの男』には高柳雅人(角川書店装丁室)って書いてある、あの人?でもどうして他社本を?というわけで他の角川本をチェック。2008年後半の奥田英朗『オリンピックの身代金』では高柳雅人とだけあって(角川書店装丁室)が消えています。それはつい最近出た鈴木光司『エッジ』でも同じ。そうか、独立したんだ・・・
結構、面白いんです。こういう部分。歌野晶午『女王様と私』(角川書店2005)についての私のメモの中に
装幀について。装画/ena、装丁/高柳雅人(角川書店装丁室)、初出「野生時代」二〇〇五年四月~六月です。(中略)装丁の高柳は謎です。角川書店装丁室で名前が出てくるのはこの人だけなんですね。高柳で無い場合は、角川書店装丁室ということが多い。この高柳VS角川の関係は???です。
とあります。いまのところ出版社装幀室の雄ともいうべき新潮社装幀室は絶対に個人名を出さない。私はそれが好きなんですが、角川書店だけはそこが崩れている。ま、装幀のレベルも落ちるんですが。そんなところから、あ、この人は将来独立するかも、なんていうことが予想できるんです。
勘違いしてるかもしれませんが、こういうところに注目していると、本には別の楽しみ方がある、そう思います。いやはや大脱線でした。この本の装丁は高柳雅人、装画は、なが田よしこ。いかにも高柳デザインらしく、ブックデザインは平均的。でも好ましい装画がそれを補うっていうパターン。
閑話休題。最後ですが、各話と登場人物の簡単な紹介。
・帰ってきたウルトラセブン:恭平たち三人組に怖れることも無く喧嘩を受けてたった男は、体は大きいものの高校一年生。恭平の得意技・皿割をあっさりかわした達夫は逆に三人を叩きのめし、それをきっかけに恭平は阿修羅から抜けようとするが・・・
・恋人は鎌倉人:達夫が一目惚れした相手はレベルが高いので有名な女子校の二年生。名前は千世。昔、鎌倉時代のお姫様だったという彼女に会うときに、達夫は恭平につきあえ、そして鎌倉時代のことを調べろというのだが・・・
・スチュワート家のクリスマス:経営者が倒れて家賃を払えなくなった美容院のために、人肌脱ごうと達夫が思いついたのは1ヶ月間だけ美容院をパーティ会場にして、一人さびしく年末を過ごす女性たちを楽しませ、会費をいただくこと・・・
・四月町グラフィティ:スチュワート家のクリスマスでアメリカ熱にかかった達夫が言い出したのは、留学して世界的な外科医になること。それを祝して酒池肉林のパーティを開こうとした矢先、恭平・達夫に追手が・・・
登場人物は
千葉恭平:16歳。元暴走族・阿修羅隊特攻隊長。達夫は恭平をチャボと呼ぶ。高校に三日間しかいったことが無いため、卒業できる見込みも、希望もない。容姿は達夫ですら認めざるをえないよさだが、孤独癖があるせいか、女性にはもてない。
寺木達夫:15歳。身長180cm以上、体重70キロ前後。江淵高校一年B組。生涯戦績、317勝無敗(自称)。町で因縁をつけてきた恭平たちを叩きのめし、年上の恭平から惚れこまれる。性格的にはノーテンキ。ただし家柄もよく、性格もいいので、イケメンではないものの女性には持てる。
猿田:22歳。阿修羅の初代総長で4年前、18歳で引退。直後、地元暴力団の構成員になる。自分では何もできないが、暴力団であることを背景に威張り散らすチンピラ。よく、運動部で威張りちらしている暴力顧問がいるが、殆ど親戚。
直樹:阿修羅の別グループの隊長。恭平には同情的で、足を洗った恭平になにかと便宜をはかる。族出身で、大人になって別人のようにしっかりものになるタイプ。
雅人:猿田の取り巻きで、阿修羅隊員。隊を抜けた恭平を憎み、バイト先に現れ執拗に嫌がらせを繰り返す男。戦前の軍人、あるいは憲兵、特高を思い出せばいい。トラの威を借るチンピラで、猿田の同類。
二見薫:恭平の必殺技、皿割を教えて欲しいと頼み込んできた中学生で、近所に住む筋金入りの格闘少女。学校には制服で行くものの、家に帰ると兄・孝輔の学生服に身を包み、喧嘩の実践で強くなる修業をしている。
以上です。