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バスティーユの陥落
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7 22件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2008.11
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/279p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-771271-1
  • 国内送料無料

紙の本

バスティーユの陥落 (小説フランス革命)

著者 佐藤 賢一 (著)

民衆に入気のある平民大臣・ネッケルの罷免により、群集の怒りは頂点に。弁護士カミーユ・デムーラン率いる暴動がパリで勃発し、バスティーユが民衆の手によって陥落した。しかし、勝...

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バスティーユの陥落 (小説フランス革命)

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商品説明

民衆に入気のある平民大臣・ネッケルの罷免により、群集の怒りは頂点に。弁護士カミーユ・デムーラン率いる暴動がパリで勃発し、バスティーユが民衆の手によって陥落した。しかし、勝利の余韻も束の間、なかなか進展しない革命に、パリ市民から不満の声が上がり始める…。【「BOOK」データベースの商品解説】

【毎日出版文化賞特別賞(第68回)】王家に対する民衆の怒りは頂点に達し、パリでは弁護士デムーラン率いる暴動が勃発。そしてバスティーユ牢獄に民衆が押し寄せ…。フランス革命の立役者、それぞれの視点から描く歴史長編。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

佐藤 賢一

略歴
〈佐藤賢一〉1968年山形県生まれ。東北大学大学院で西洋史学を専攻。「ジャガーになった男」で小説すばる新人賞、「王妃の離婚」で直木賞を受賞。

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みんなのレビュー22件

みんなの評価3.7

評価内訳

ミラボーの活躍に期待していたんですが、体調不良でこの巻での動きは控えめ。そのかわり活躍するデムーラン、これがまた魅力のない男で・・・

2009/05/12 21:07

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

『革命のライオン』はミラボーでした。彼の動きは、明らかに自発的な意思によるもので、それは今回も変わりません。ただし、不確定要因が彼の動きを左右します。それがパリ市民、であればことの良し悪しはともかく肯けますが、フラフラ足下が固まらないのがルイ16世です。それとミラボーの体調不良。

では、ミラボーに代わってこの巻で表舞台に立ったのは、誰か?それが弁護士のカミーユ・デムーランです。ロベスピエールの才能に嫉妬し、ミラボーのセックスアピールをひたすら恐れるヘタレ。ミラボーには意思がありましたが、カミーユにはそれはない。ただただ流される。この男が考えるのは恋人との結婚だけです。その男が結果的にバスティーユ陥落の立役者になります。

まさに佐藤賢一の面目躍如です。歴史の背景にあるのは案外、こうしたことかもしれない。司馬遼太郎の英雄史観より遙に説得力がありますが、その代りワクワクするような流れではありません。血湧き肉踊る、にはほど遠い。でも、説得力はあります。でも、佐藤の思いは別にして、私はこの巻のキーパーソンは別にいると思うんです。

ラグノウです。ロワイヤルの門前の菓子屋「ラグノオ」のあるじで、婿ロベールがフランス衛兵隊の軍曹というフツーのオジサンです。でも、彼は市民に銃を向けるフランス軍の中に自分の娘婿を発見するや否や、義父という立場を利用して圧力をかける。っていうか、ブラっと出向いていって、娘とこのまま一緒にいたけりゃ考え直せ、って気軽にいう。

彼の力というか娘の○○○○の魅力で衛兵隊を人民がわに寝返らせることになるんです。いいですね、この庶民感覚。それはミラボーにもあります。ただし、ミラボーにはそこに収まりきらないものがある。国を愁うる思いです。ただし、彼の場合の国というのはルイも市民も含む大きなものです。

維新の時、薩長の人間が愁いたのは「日本」でも「庶民」でもなくて、ただ「薩長の武士」だけで、それを「国」と言った。その狭量なところは今も変わらないことを思えば、いかにミラボーが大きかったかが良くわかります。結局、ミラボー。ロベスピエールやカミーユじゃなくて、勿論、ルイでもアントワネットでもなくてミラボー。

読んでいて気になるのは彼の体調不良。もう昔、読んだことや学校で教わったことは完全に忘却の彼方にありますから、彼がどうなるのか、いつまでフランス革命の中心にいることができるのかは分かりません。でも、この優しき保守的威丈夫に、なんとか命を長らえて欲しいといのるばかりです。そしてリュシルと結ばれればいいなと・・・

内容紹介は出版社のHPから拝借。

民衆が、バスティーユを陥落させる
王家に対する民衆の怒りは頂点に達し、パリでは弁護士デムーラン率いる暴動が勃発。バスティーユ牢獄に民衆が押し寄せ、陥落させる。フランス革命の立役者、それぞれの視点から描く歴史超大作。

で、主な登場人物紹介。

ミラボー:ミラボー伯爵オノレ・ガブリエル・リケティ。プロヴァンス貴族で伯爵。といっても父親から勘当され、遺産も相続していない。自ら貴族院ではなく。第三身分代表議員として選挙に出馬、当選を果たす偉丈夫。巨漢で声も大きく、女遊びが激しい異端児。この巻では体調を崩し、出番は少ないものの、存在感ではピカイチ。考え方は我が国幕末の山内容堂を思わせる。市民の側に立つが、急進的な展開には反対している。

カトリーヌ:ミラボーの愛人。肉感的な美女?

マクシミリアン・ドゥ・ロベスピエール:三十過ぎたばかりで選挙に立候補、第三身分代表議員となった弁護士で、身分の違うミラボーに反発しながらも惹かれ、ともに行動する。急進的な考え方をもつが、深い考えがあるわけではない。

カミーユ・デムーラン:貧民層出身の弁護士。ロベスピエールと同じルイ・ル・グラン学院の出身で、好きな女性と結婚するために第三身分代表議員に立候補するが落選。先輩で成績優秀だったロベスピエールを尊敬するものの、嫉妬している。またミラボーに対しては反発しか出来ない。この巻ではバスティーユの陥落のとき人民側にたって指揮をとることになる。

リュシル・デュプレ:名門デュプレ家の娘でデムーランの恋人。つき合って4年以上になる。

ラグノオ:パレ・ロワイヤルの門前の菓子屋「ラグノオ」のあるじで、婿ロベールがフランス衛兵隊の軍曹で、彼の力というか娘のおかげで衛兵隊を人民がわに寝返らせることになる。

ジョルジュ・ジャック・ダントン:29歳の弁護士仲間で、二年前に結婚。シャンパーニュ州から上京。ミラボーに似た巨漢で同様に迫力満点の偉丈夫。デムーランと仲がいい。

ジャン・ポール・マラ:46歳の自称作家、発明家。本業は医師。一時は王弟アルトワ伯の護衛隊付軍医をしていたこともある。

ルイ十六世:フランス国王で、彼の優柔不断というか二枚舌、いや三枚舌というか朝令暮改ぶりが政局を右往左往させてしまう。

マリー・アントワネット:出番の少なかったフランス王妃だが、この巻の最後で、五千人の女たちの圧力というか要請で、国王と子供ともどもパリに向かうことになる。

バイイ:天文学者で第三身分代表議員。国民議会の初代議長を務めた後、一新なったパリ市政庁に迎えられ、やはり新設されたパリ市長となる。ミラボーには馬鹿よばわりされる。

ラ・ファイエット:アメリカ帰りの開明派貴族で美男の侯爵。第二身分代表議員。蜂起の最中に組織された民兵隊「国民衛兵隊」というブルジョワの兵団の司令官として迎えられる。ミラボーにいわせれば「アメリカかぶれ」でしかない。

ネッケル:十二年ぶり二度目の財務長官を罷免される。

目次は

1      貴族の陰謀
2   パレ・ロワイヤル
3     武器をとれ
4     武器がない
5     武器が欲しい
6     武器をさがせ
7     バスティーユ
8       ひた走れ
9       突き進め
10     革命か暴動か
11    さらば、貴族よ
12       人権宣言
13 パレ・ロワイヤル再び
14   ヴェルサイユ行進
15     女たちの勝利
16         密使

データ篇は初出が

「小説すばる」2007年7月号~2007年11月号
単行本化にあたり、大幅に加筆・修正いたしました。

と注があり、装丁関係者は以下の通りです。

装画 八木美穂子
装丁 松田行正+日向麻梨子

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民衆の鬱屈したエネルギーは発火点に達し、ついに燃え上がる。それは旧体制打破の革命を牽引する快挙か?革命を封じ込める旧体制に都合のいい口実を与える愚行か。大衆は政治舞台の主役になりうるのか。民意とは? 政治は民意を反映できるのか?現代に通じるこの葛藤の構図を佐藤はミラボーに託して語りかける。

2009/05/27 14:12

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ややのんびりした第一巻であったが、この第二巻は一気にクライマックスがやってきた。議会における第三身分の主張が貴族の陰謀によって空回りをしている事態に、業を煮やしたパリ民衆が実力行使で革命を牽引する。第三身分にもいろいろある。大ブルジョアジー、大地主、開明的な貴族出身者、弁護士、インテリたちという上層部は議会における論争で革命を進める。ここでは第三身分の圧倒的多数、底辺の民衆が主役になった武力闘争という新たな展開である。

フランス革命といったらバスティーユ監獄襲撃とはわかっていたが、そこへいたるプロセスはまるで知らなかった。私は政治犯を解放するための襲撃だと思っていたのだ。なるほどなるほど、バスティーユとは監獄というより要塞とか城塞であったかなどと、知らないことが幸いしてか、先が読めないサスペンス小説と同様、思いがけないストーリーが展開する。
著者の創作であろう、暴動のきっかけが実に愉快である。策士・ミラボーが劣等児・恋するデムーランにささやく。「あの娘の親から結婚の許しをもらうためには男になる必要がある」そのためには一斉蜂起の主導者になれ。まさに佐藤賢一の面目躍如といったところだ。

ところで歴史的にパリはやたら「燃える」ところのようだ。
しばらく前にビデオで見たルネ・クレマン監督作品『パリは燃えているか』。第二次大戦最後の数週間、ドイツ軍の制圧下にあったパリの解放を描いた大作である。
大仏次郎が膨大な資料を収集してまとめたノンフィクションに『パリ燃ゆ』がある。学者の批判に耐え、だれが読んでも面白いと評価が高い作品だが、圧倒されるボリュームと難しそうで、私は未だ積読のままにある。
なお、『パリ燃ゆ』は1871年に起きたパリ・コミューンを描いたものであって、『パリは燃えているか』同様、フランス革命の話ではない。

第二巻にある「史実」を平凡社世界大百科事典より適宜抜粋すると次のようにまとめられる。こういう比較をすると、いかにこの作品が「学者の批判に耐え、だれが読んでも面白い」傑作だと手放しで賞賛できるのだ。
「89年7月14日、パリの民衆は蜂起してバスティーユの牢獄を占領し、議会を守って旧体制に反対する意志を明らかにした。すでに農民もこの年の春から各地で蜂起し、領主の館を襲い(大恐慌 グランド・プール)、貴族や領主の支配を実力で粉砕する意志を示した。旧体制の維持が不可能であることを悟った自由主義的貴族は、第三身分と妥協し、8月4日、議会は「封建制度を廃棄する」という決議を採択、身分制と領主制を廃止して国民的統一と市民社会の実現を図ることを決定した。こうして民衆と農民の実力による介入を得て、旧体制を根本的に変革しようとする革命の方向が定まった。同年8月26日、議会は「人権および市民権の宣言」を採択した。国王ルイ16世は8月4日の決議や人権宣言を直ちに裁可しようとはしなかったが、10月に再びパリの民衆が蜂起してベルサイユ宮殿に押しかけ、国王と議会をパリに移転させたので、国王もやむなく8月の諸決定を裁可した。」

第二巻の二つ目の山場である。佐藤賢一は10月、パリ民衆がベルサイユに集結し、国王をパリに拉致した事件を抱腹絶倒の喜劇に仕立てている。この主役はパリ民衆、といっても5000人のご婦人方・オバチャンである。人権宣言?個人の自由?そんなことより懐具合が不自由だ、パンをちょうだいよ!と国王におねだりしに押しかけるという寸法だ。これをまた策謀家・ミラボーがそそのかす。大衆におもねる国王の叡慮がここで民衆にパンを配るというハプニング。昨日の敵は今日の友ではないが、オバチャンたちはこのバラマキ行政に感激し、マリー・アントワネットの慈愛に共感。親近感から私たちとパリで暮らしましょうと、相成る。
どこまでが「事実」でどこまでが「虚構」かの問題ではない。フィクションならではの「真実」をそこに見出すのだ。民衆のおろかさでもあり、したたかさでもある。そしてこれがフランス革命に限った現象ではなく、なによりも民主主義国家・現代日本へ向けた痛烈な皮肉であることは指摘するまでもない。

ミラボーという人物がこの第二巻でどうにか明らかにされたようだ。彼は政策を実現するには大衆のエネルギーが欠かせないことを熟知している。一方で政治がシロウトである大衆の手に余るものだということも。彼は政治に理想を求めない。ただ優れた洞察力を持ち、地殻変動による潮流の新たな方向性をとらえる才が図抜けている。その流れに政策を乗せるだけだとする徹底した現実主義者だ。自分こそがこれを可能にすると自信家であり、野心家である。人間というものは、所詮自分のことだけしか頭にないものだと、覚めた目で大衆という群像を見ている。だから万民を納得させるには「魔法」が必要だと奥の手を吐露する。

ここに、いかにも佐藤賢一らしい人物造形がある。
食えない政治家ではあるが、現代という座標軸から見た政治家として、その獅子吼する悪の魅力には凄まじいものがあった。

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革命の成否を決した女性たちの活躍

2009/04/10 16:10

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る



ヴェルサイユで打ち上げられた烽火は平民の町パリの要塞で大爆発を遂げ、それが7月14日の革命として結実した。

この小説の冒頭で大活躍するのは、ミラボーの陰謀によって暴発した弁護士デムーランである。パレ・ロワイヤルの行進からはじまった反貴族、反軍隊、ネッケル復活を旗印とするパリ民衆のデモンストレーションは、ついにテュイルリー公園でのドイツ傭兵との武力衝突を引き起こすが、フランス衛兵隊の支援によって竜騎兵を撃退したデムーランは、一夜にして一躍パリ市民の英雄となる。

しかし王と政府は、シャン・ド・マルスなどパリの四囲に強大な外国軍を待機させ、武力介入の機会をうかがっていた。武器には武器で対峙しなければならない。ダントン、マラーなどとともにデムーランを指導者とするパリ市民は、武器が隠匿されていると思われたバスティーユ監獄に弁天橋さながら遮二無二に突入し、ついに難攻不落の要塞を陥落させる。

フランス革命の一里塚は、このような偶然の暴発ともみえる民衆の盲目的なエネルギーの全面展開によって築かれたのである。暴動こそが革命の母なのだ。かくしてパリの権力は、各種ブルジョワ混成軍の手によって奪取された。


このような首都の高揚を人民の果実とせず、王冠の祝祭と化すためにミラボーは、ルイ一六世のパリ訪問を提起し、それは実現される。一七八九年七月一七日、パリ市政庁の露台に上がった国王は、ヴィヴラフランス、ヴィヴルロワの大歓声に包まれた。

ヴェルサイユの憲法制定国民議会は、ミラボーなど保守派の逡巡躊躇を押しのけてルソーがかつて種を播いた人権宣言を採択し、ロベスピエールを感涙させたがその革命的な法案をルイ16世は批准しようとはしなかった。閉塞状態に陥った事態を打開したのは、パリの平民女性の蜂起だった。降りしきる雨の中「パンを寄こせ」とシュプレヒコールを挙げながらグレーヴ広場からヴェルサイユまで歩き続けた彼女たちは、ミラボー、デムーラン、ロベスピエールなどの革命指導者たちを乗り越え、ヴェルサイユ宮殿の内部まで乱入しルイ16世と王妃マリー・アントワネットを実力で拉致し、再びパリに取って返してテュイルリー宮に幽閉する。無名の、無数の女性たちの活躍で、フランス革命は決定的なメルクマールを刻んだのである。
 

♪女性の蜂起なくして真の革命なし昔も今も 茫洋



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2009/01/03 19:58

投稿元:ブクログ

小説フランス革命2:表紙の肖像はパリの貧乏弁護士デムーラン〜ロベスピエールはミラボーに同行して,パレ・フランスで下級生・デムーランに出会い,「論議だけど重ねて行動を起こさないのなら,女を得られないぞ!」に云わせ,旧宮殿で短銃を発砲させ,「武器を持て」と叫ばせた。それは国民会議を宣言してしまった全国三部会の第三身分部会を守るためだったが,ドイツ傭兵騎馬隊を激戦の末に撃退し,フランス衛兵隊を味方に引き入れてパリ市庁に迫り,スイス傭兵が守備するバスティーユ牢獄を降伏させて,危機は去った。国王は祝辞を述べたが,国民会議が採択した人権宣言に批准を与えず,立ち上がったパリ市民はパンを得ることを求めた女たちだった。雨の降る朝から歩いてヴェルサイユに6時間掛けて到達したフレジール公会堂のミラボーを訪ねたお上さんたちは,国王に宮殿のパンと小麦粉を供出することを約束させ,回廊に泊まった人々は国王をパリに移した。ミラボーは苦々しい思いを抱え,パリに引っ越す準備をしている中,オーストリア大使の訪問を受ける〜今回の主役は,女が自由にならない貧乏弁護士と,その相方の女性だ

2011/11/07 22:47

投稿元:ブクログ

 2巻の三分の一を読み終わった時点では、複雑な展開は期待していなかった。ミラボーがすべての糸をひいていた という展開になるのかと思っていた。ミラボーがデムーランを焚きつけてパリ蜂起を起こしたくだりも おそらく史実ではないと思われ、小説なので仕方ない と大目に見ることにしたものの、それだとあまりにも単純すぎやしないか と興ざめしていたのも事実。

 が、2巻の終盤、ヴェルサイユ行進~王のパリ帰還の件に及んで、最初の予想は覆された。結局、みなが状況に流されていたのがフランス革命だった と実感できる展開。そうでなくては。
 おまけにミラボーと父の確執が、ミラボーの王権擁護の伏線になっていたり、だんだん物語が複雑になっていくのも快い。

 これだけだと評価★5つとしたいが、肝心のバスティーユ襲撃の件の盛り上がりに欠けるので★一つ減らします。

 思うにこの作者、政争劇を描くのはうまいが、戦闘シーンは不得手なのではなかろうか。

2009/06/28 18:55

投稿元:ブクログ

今回は、恋人と結婚したいけど金も力もないので求婚できない冴えない弁護士デムーランが、ミラボーに炊きつけられて、すっかりその気になってしまった挙げ句、成り行きで暴動をぶち上げついでにバスティーユ攻撃までしてしまうお話から。
うわー、デムーラン君かわいそー(笑)
後半は、パンを求めて主婦がベルサイユまで行進するあたりまで。
このへんを読むと、いまだにベルばらが頭に浮かびます。ふるっ!
ところで革命の天使ことサン=ジュスト様はまだかしら?

2009/01/14 17:12

投稿元:ブクログ

佐藤氏の書く戦闘シーンは、他の作品でも読みどころなのですが、今回もバスティーユ陥落のシーンは、まさに面目躍如です。
映像とはまた違った細かい情景描写と心理描写がすごい臨場感です。

2015/10/01 15:48

投稿元:ブクログ

前巻で成立した国民議会に限界を感じたミラボーとロベスピエールはヴェルサイユを離れ、パリへ。パリで革命の声を上げることを企む。

そんな彼らの前にネギを背負ってやったきたカモが、カミーユ・デムーラン。恋人の前でミラボーにさんざん罵倒されたデムーランは怒りにまかせて、パリ民衆を焚きつけ、バスティーユ牢獄を襲撃する。

歴史的にはバスティーユ襲撃はフランス革命のはじまりを象徴する有名な事件なのだが、小説ではあっさりとした描写。もうちょっと迫力がほしいし、襲撃を知ったルイ16世の日記と有名なセリフに関するエピソードもない。第1巻もそうだったんだけど、この小説では、ルイ16世があまり登場しない。作者が嫌っているから?

一方、好待遇を受けているのは、ミラボー伯爵。ルイ16世も隣国のオーストリアもミラボーに大きな期待を寄せて、第2巻終了。次巻でもミラボーの活躍を予感させる。

2011/09/30 22:41

投稿元:ブクログ

ミラボーに焚きつけられ、パリはデムーランをリーダーに動き始める。いざバスティーユが陥落され理想に燃えるロベスピエール、そして王政を守りつつ貴族を倒すべきと画策し、また議会が特権となることを危惧するミラボー。ミラボー伯の言ったことが正しかったと、いずれロベスピエールは思うのでしょうか…。理想と現実が既にじわじわと分かれ始めています。デムーランはインテリぶってるけどかなり単純猪突猛進タイプ。「ベルばら」のベルナールのモデルだった彼ですがどのような人生を送ることやら。このままだと突っ切ってすぐ死にそう

2011/12/01 22:21

投稿元:ブクログ

本書(佐藤賢一『バスティーユの陥落 小説フランス革命II』集英社、2008年11月30日発行)はフランス革命を描いた歴史小説の2作目である。本書ではバスティーユ襲撃からヴェルサイユ行進までを扱う。前巻のミラボーやロベスピエールに加え、本書ではパリ市民に蜂起を促したデムーランがフィーチャーされる。

著者の佐藤賢一氏は濃厚な性的表現が多いことで知られるが、これまでのところ「小説フランス革命」シリーズでは抑え気味である。しかし、ミラボーがデムーランを扇動するシーンなどで卑猥な表現が使われている(48頁)。性愛シーンでないにもかかわらず、性的な表現が盛り込まれているところに著者らしさが感じられる。著者の描く人間像は、人間が性の衝動(リビドー)に支配されていると主張するジークムント・フロイトの人間像を想起させる。

パリ市民の政治への不満は爆発寸前であったが、知識人は批判するだけで、自分からは行動しない臆病者ばかりであった。しかし、ミラボーに焚き付けられたデムーランは「武器をとれ」と扇動する。この演説が契機となって、パリ市民は武装闘争に突入する。

私は新築マンションで大手不動産会社と裁判闘争をした経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。裁判を続ける中で同種の被害に遭った被害者にも数多く出会った。その中には行動を起こす意思はなく、愚痴を聞いてくれる仲間が欲しいだけとしか考えられない人もいた。真剣に相談に乗った自分が馬鹿らしく感じられるほどであった。それ故に行動しない知識人に対するミラボーの失望には共感する。革命への口火を切ったデムーランの意義も高く評価する。

前半のバスティーユ襲撃は変革を求める男達の熱い情熱で突っ走る。デムーランの感情の揺れや興奮の高ぶりは滑らかな筆致で書かれ、読者の胸も高揚させる。ところが、封建的特権の廃止宣言や人権宣言では様相が異なる。理想の実現にまい進するロベスピエールと覚めた目で見守るミラボーを対比させているためである。ミラボーの冷ややかな姿勢のために、人類の金字塔とも言うべき人権宣言にも高揚する気持ち一辺倒で読み進めることはできなかった。

ミラボーは議会の独断専行の危険性を以下のように指摘する。「自らの保身に有利な法律ばかりを通過させて、実質的な特権を築き上げて、あれだけ貴族を責めながら、自らが新たな貴族と化すだけだ」(212頁)。これは世襲議員ばかりになった現代日本への痛烈な批判にもなる。

ヴェルサイユ行進では男性達(ミラボー、ロベスピエール、デムーラン)は傍観者に成り下がった。女性を中心としたパリ市民がヴェルサイユ宮殿まで行進し、フランス国王ルイ16世をパリに連行した事件である。この事件を本書では支離滅裂な女性達の行動の結果として描いている。混迷を深めるフランス革命の行方が気になる終わり方であった。

2010/01/24 00:22

投稿元:ブクログ

佐藤賢一のフランス革命シリーズの2冊目。
だんだん文体の癖にも慣れてきましたw
食べ物に例えるとにおいがきついチーズみたいな。

この巻ではバスティーユの襲撃~10月事件までくらいの時間が経ちました。
1冊目の方が面白かったかなーと思いながら読んだのですが、
10月事件の描き方がなんだかユーモラスで、一気に楽しくなりました。
目に浮かぶような光景というか。

このシリーズのおかげで、ミラボーが好きになってきました(*´艸`)

2010/06/06 19:32

投稿元:ブクログ

フランス革命。人類の歴史において、市民が最も輝いていた時代かもしれません。
そんな歴史的イベントを、上からではなく下から、大上段ではなく、小手から、抽象でなく、具体から語る作者の手法。
面白くないはずありません。誰もが新しいフランス革命を発見するでしょう、彼の作品に。

2013/05/22 14:02

投稿元:ブクログ

バスティーユ陥落、フランス革命のメインイベントだよね。
なんかオスカルが「撃て~」って言ってる印象強いんだよな(^_^;)関係ないけど。
女性がヴェルサイユ行進した経緯が、思ってたのよりほのぼのな感じだった。実際こんな感じだったのかな??
あのころの市民が、こんなに大それた革命やっちゃうなんて、時代のうねりってすごいなって感じた。小さな積み重ねが次第に大きくなって、、、的な。
ルイはまだ王としての権威があったんだな。やっぱヴァレンヌ逃亡事件が大きかったのかも。
続きが楽しみだわさ

2012/05/13 17:57

投稿元:ブクログ

デムーランがずいぶんな扱い(笑
ひどいよ、ミラボー。

デモで人が死んでいるけれども、また、名指しで処刑するような暴力は始まっていない。ミラボーが議会の暴走というのでそれを警告しているけど。
でもそれは、デモで死んだ群衆や、バスティーユで撃たれた群衆の積み重ねの上に一線を超えるものなのだろう。

「一線」というのがどこにあるのか。どういうプロセスを経て超えるのか。
この後どうなっていくのか楽しみ。

2011/01/24 12:59

投稿元:ブクログ

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