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紙の本
アップルの人 (新潮文庫)
著者 宮沢 章夫 (著)
デジタル社会は謎と笑いに満ちている。昼下がり、アップルの社員らしき若い男たちを尾行してみたり、サポートセンターに電話して、いつの間にか係の女性相手に「人生」を語ってしまっ...
アップルの人 (新潮文庫)
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商品説明
デジタル社会は謎と笑いに満ちている。昼下がり、アップルの社員らしき若い男たちを尾行してみたり、サポートセンターに電話して、いつの間にか係の女性相手に「人生」を語ってしまったり…。Mac、iPodから秋葉原、インターネット、メールまで、デジタルとの格闘から生まれた抱腹絶倒の全49編。パソコンがわからなくても面白い、超脱力エッセイ集。【「BOOK」データベースの商品解説】
〔「レンダリングタワー」(アスキー 平成18年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
笑って自分のだめさが分かる
2009/02/02 11:59
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
脳内の笑いのツボに、タタミ針を刺され続ける本だった。
語られていることがらの多くは、パソコンやネットを使っているものとして、どこかで覚えのある「ちりちり、もやもや」した状況である。何かがおかしい。奇妙なゆがみやねじれやズレがあると、直感的には思うのに、漫然と日常に浸っている私では、それを適確に言葉にできない。カユイところは確実にあるのにどこがかゆいのかが分からないから、しかたなく普通のそぶりでやりすごしている。そんな「ちりちり、もやもや」の状況のかなめの部分に、ずっぷりと、言葉のタタミ針を刺して指摘してくれるが、おもしろくてならないのだ。
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詳しくなったからといって損にはならないとしても、「Google」の手軽さは人に様々なことを知悉させてしまうのだ。(p90)
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全くそうである。
私は本書に出てくる「男祭り」(p219)という言葉を、ついうっかりググッたために、小一時間を浪費させられた。
全国で「男祭り」と称されているさまざまな行事をざっと眺め、YouTubeでPRIDEの「男祭り」動画を開きまくって鑑賞し、江頭2:50が黒いスパッツでもだえ続ける映像まで、見てしまった。
こんなことどもを、私は少しも知悉したくはなかった。
けれども知ってしまえば、それをムダにはいたくない。
だから、ブログなどで「男祭り」と題した駄文を書き、友人知人(しか読みに来ない)にまで、「男祭り」の何たるかをしみ込ませようとしてしまうのである。
でも、これがネットを利用して暮らす私の日常なのだ。
おかしいのかもしれないと薄々は思いながらも、そういうものかもしれないと流していたが、やはり確実にこれはおかしいのである。
先日「検索バカ」(藤原智美著/朝日新聞社)という本を読んだけれども、これを一冊読んだときよりも、宮沢章夫の短いエッセイ(「知りたくはなかった」)を読んだ後のほうが、自分のバカさ加減を強烈に思い知らされたことは間違いない。笑いながら、自分のバカさやだめさを正しく思い知ることのできる本。これはものすごいことではなかろうか。
あまりにももったいない一冊なので、すぐに読了するのが惜しくて、他の書籍と平行しながらゆっくり読んだ。この本を読み終わるまでに読んだ本は十冊ちょっと。もっと笑っていたかった。
紙の本
圧倒的脱線
2019/07/29 23:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
主にMacの機器とブランドについて妄想して脱線したエッセイ集。コールセンターでくだを巻き、昼食時のアップル社員を尾行し、迷惑メールの奇抜なタイトルに心奪われる。ほとんど危ない人だし書く文章は要領を得ないし物凄い勢いで遥か彼方へ思考が脱線するのに面白い。