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アマテラスの誕生 古代王権の源流を探る(岩波新書 新赤版)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.5 18件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2009.1
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波新書 新赤版
  • サイズ:18cm/232p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-00-431171-3
  • 国内送料無料
新書

紙の本

アマテラスの誕生 古代王権の源流を探る (岩波新書 新赤版)

著者 溝口 睦子 (著)

戦前の日本で、有史以来の「国家神」「皇祖神」として奉じられた女神「アマテラス」。しかしヤマト王権の時代に国家神とされたのは、太陽神「タカミムスヒ」だった。広く北方ユーラシ...

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アマテラスの誕生 古代王権の源流を探る (岩波新書 新赤版)

842(税込)

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商品説明

戦前の日本で、有史以来の「国家神」「皇祖神」として奉じられた女神「アマテラス」。しかしヤマト王権の時代に国家神とされたのは、太陽神「タカミムスヒ」だった。広く北方ユーラシアとの関係を視野に、古代史の謎に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

溝口 睦子

略歴
〈溝口睦子〉1931年長崎県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科博士課程修了。十文字学園女子大学教授を務めた。専攻は日本古代史、古代文学。著書に「古代氏族の系譜」など。

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みんなのレビュー18件

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評価内訳

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紙の本

日本神話の二元構造

2010/02/24 21:56

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

筑紫本とまったく同じタイトルのこの本は同じ論題を扱いながらも相当に違った論を立てていて、併せて読むととても面白い。そもそも視点からして違っていて、この本では特に当時の東アジアの国際情勢や、外国文化と土着文化の交錯といった要素が中心的なものとして扱われる。

筑紫本では折口信夫の民俗学に依拠した部分が非常に多かったのに対し、この本では冒頭からして折口の「ヒルメ」=「日の妻」説を否定しているように民俗学的な説を排し、歴史学的な実証的な方法にこだわっていることが見て取れる。書き方も、筑紫のやや独断と推測の多いものと比べ、溝口は学問的定説の部分と私見とをきちんと分けて書いており、慎重な論述を心がけている。全体に、溝口の論述は筑紫の方法に対する批判として機能するような形になっている。

溝口はここで、広開土王碑に記された五世紀当初の歴史から説き起こして、当時の王権がおかれた状況を概観している。詳細は端折るが、とりあえず四〇〇年頃、新羅を占拠していた倭軍が高句麗に大敗したことと、それからも高句麗と倭とが敵対関係にあり、かなりの緊張状態にあったことは確かだろうとしている。

そして考古学の知見に拠ればこのころ、日本では大きな文化的変動があったと言われている。大まかに言えば、倭国独自の文化から、朝鮮半島の影響を強く受けた文化への変化だという。同時に「王墓とみられる巨大古墳の設営地が、この間に奈良盆地から大阪平野へと移動した」ことが挙げられる。これを王権の交代と見るかどうかは別としても、この頃、政権内部に大きな変動が起きたことは明らかだとしている。

この変動を、溝口は黒船来航や白村江の敗北などの日本史上の画期と似た事態が起こったのではないかと見ている。黒船も白村江も、敗北後の危機感から政権の強化、国家統一への動きが起こり、その際には相手国からの文物の輸入という方法で対応したことが共通した点だ。高句麗との戦いでの敗北から後の文化変動もまた、そのような歴史的な画期だったのだろうと見る。

当時の政権ではいまだ豪族の連合というような緩いつながりでしかなく、そこから強力な国家を立ち上げるには、専制的な統一王権を支える新しい政治思想が是非とも必要となった。そこで求められたのが、「天」の王権思想だという。


アマテラスが元々は皇祖神ではなく、天武以前にアマテラスを天皇家が祀った形跡がないということについては筑紫、溝口の両氏がともに認めていることだ。溝口はそこから一歩踏み込んで、では天皇家の祖神は元々何であったか、ということについて論じている。

ここで登場するのがタカミムスヒだ。天孫降臨神話を良く見てみると、天孫降臨を命じたのはアマテラスだという伝承よりは、じつはアマテラスとタカミムスヒ、あるいはタカミムスヒのみと言うモノの方が多く、研究者の間ではこの件については、本来天孫降臨神話の主神であったのは、タカミムスヒだろうということで決着しているという。

タカミムスヒが古来の国家神、皇祖神だったことのもう一つの大きな根拠は月次祭という宮中の祭に求められる。しかも「古代に天皇親祭で行われた祭りは、この年二回の月次祭と新嘗祭のみだった」というほど重要視されていた。

この祭りで読み上げられる祝詞は、第一段でタカミムスヒを含みアマテラスを含まない宮中八神に対して、皇祖神の加護に対する感謝を述べている。この祝詞には明らかに後付のアマテラスへの言及が含まれていて、アマテラスが新しい後発の皇祖神であることが明らかになっている。つまり、天皇家の古来の皇祖神はタカミムスヒだということだ。

タカミムスヒを主神とした天孫降臨という、「天」の王権思想を前提にした天から降りてくる神が王権の正統性を根拠づける神話は、五世紀頃に朝鮮半島から輸入したものだろうというのがアマテラス誕生前史になる。タカミムスヒという神の存在感の薄さや土着の伝承があまりないのは、天の思想とともに神自体が輸入であり、土地に根付いたものではなかったことが原因だろうと思われる。

律令国家形成にあたって、タカミムスヒのかわりにアマテラスが召喚されたのは、タカミムスヒが宮中と一部の氏だけが祭るマイナーな神だったからだろうとしている。アマテラスはその点、伊勢の土着信仰であり、また広く親しまれていたため、統一国家形成のためにはアマテラスの方が有利だという考えが働いたのだろうという。

他にも著者は様々な理由を挙げ、氏族間の政治力学にも項を割いているけれど、とりあえずはこれがアマテラスの誕生の経緯、となる。


このタカミムスヒとアマテラスの交代劇ということにまつわり、著者が行っている記紀神話の解釈がかなり興味深いものになっている。

溝口はこの、海と天というふたつの要素に対する分析をもっと踏み込んで、記紀神話自体をイザナキ・イザナミ系と、ムスヒ系のふたつに腑分けすることを試みている。イザ系は国生みに始まり、オオクニヌシの国造りに至る系統を指し、ムスヒ系は天孫降臨から神武東征までの系統を指す。

溝口はイザ系の神話では多神教的世界観、海洋的世界観という二つの特徴があるという。様々なモノから神が生まれてくる生命力のある世界観であり、またオノゴロジマの形成がそうであるように、島、海というモチーフが多い。アマテラスも海辺の河口で禊ぎをすることで生まれている。八嶋、八洲という日本の古称もその証左だ。さらに因幡の素兎だとか、スクナヒコナが海の向こうからやってくるというエピソードもある。これが日本神話が一般に南方系だと言われることの一つの根拠となっている。

そして、オオクニヌシの国造りがおわり、国譲りの神話を経て、話がムスヒ系とされる天孫降臨になるのだけれど、オオクニヌシが平定し、地上には誰一人敵対する者がいないとされたのにもかかわらず、神武はなぜか九州に降り、再度平定の東征を行っている。これは、土着の伝承を元にしたイザ系の神話に、北方の王権思想に由来するムスヒ系神話を無理矢理つなぎ合わせたことによる矛盾であろうと著者は見る。

この分析は面白い。ここからいろいろな考察が可能になると思う。今でも、例えば高天原と黄泉の国という場所を、天上、地上、地底という垂直構造に捉える解釈は見られるけれど、この分析を前提にすると、こういうコスモロジーが古来存在したという議論はその正当性がかなり怪しくなってくる。神話にこの二元構造を見いだすことで、かなり議論を整理することができるだろう。

記紀神話の不整合は、イザナギからスサノヲ、オオクニヌシへとつながる土着の神話(各地に膨大な伝承が存在する)に、タカミムスヒによる天孫降臨という別系統の王権思想をつなぎ合わせ、その後、元々土着の神話の登場人物であったアマテラスにタカミムスヒの役割を移譲したために起こった、ということだろう。

以上、歴史学的により緻密な方法でアマテラスを論じた本。古代アマテラスについてはたぶん筑紫本よりはこちらの方が妥当性が高いだろうと思う。神話の二元構造を軸にした記述は記紀神話解釈としても面白く、いろいろ面白い視点を含んだ本だ。

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2009/03/07 16:32

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2013/01/03 23:14

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2010/06/16 22:23

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