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紙の本
スクープ (集英社文庫)
著者 今野 敏 (著)
TBNテレビ報道局社会部の布施京一は、看板番組『ニュース・イレブン』所属の遊軍記者。素行に問題はあるものの、独自の取材で数々のスクープをものにしている。時には生命の危険に...
スクープ (集英社文庫)
スクープ(スクープシリーズ)
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商品説明
TBNテレビ報道局社会部の布施京一は、看板番組『ニュース・イレブン』所属の遊軍記者。素行に問題はあるものの、独自の取材で数々のスクープをものにしている。時には生命の危険にもさらされるが、頼りになるのは取材ソースのひとりでもある警視庁捜査一課黒田裕介刑事の存在だ。きらびやかな都会の夜、その闇に蠢く欲望と策謀を抉り出す。【「BOOK」データベースの商品解説】
〔「スクープですよ!」(実業之日本社 1997年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
スクープを追う敏腕記者が見た都会の闇
人気報道番組の遊軍記者・布施京一は、見かけによらず凄腕で、独自取材で数々のスクープをものにしている。今日も事件を追いかけ、夜の街へ…都会の闇を描くサスペンス短編集。(解説/関口苑生)
【商品解説】
収録作品一覧
スクープ | 6−41 | |
---|---|---|
傷心 | 42−78 | |
遊軍記者 | 79−115 |
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紙の本
キャラクター作りのうまさがよく出ているテレビ報道小説
2009/03/08 20:56
16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏の小説であるが、お得意の警察小説ではない。テレビ局の報道記者が主人公である。昔は新聞記者の活躍に焦点を当てた「事件記者」などの報道を主役に据えたものが結構あったように記憶しているが、最近はほとんど見なくなった。それに代わって、テレビ局を舞台にした小説やらドラマやらが増えてきたような気がする。こんなところでも時代の移り変わりを感じる。
本書は7つの短編から構成されている。つまり、第1章から第7章までの7編である。短編とは言っても、ストーリーの舞台設定は同じである。いずれも主人公の報道記者が担当しているニュース・ショー番組にスクープを提供するという内容である。
テレビ局のニュース・ショーに報道記者が付いていること自体、一般の視聴者は知らないであろう。こういうところは面白いところである。毎日、会議にも遅刻や欠席が続く主人公であるが、実績はその辺の報道記者とは比較にならないほど上げている。
品行方正な記者では小説にならないかもしれない。記者の枠をはみ出た勤務ぶりである。この記者は人に憎まれない性格なのか、皆に好かれている。これもやや小説的で、本当にこんなやつがいるのかと思うほどである。
ことの真偽はともかく、7編とも大変楽しめたことは確かである。報道とは言っても事件を扱う点については警察小説と類似している。危ない潜入取材なども随所に登場してくる。
ニュース・ショーであるから、当然キャスターがいるのだが、キャスター同士の会話や番組製作者との受け答えなど、楽しめるところは多い。最近、番組改編期になると、キャスター人事で沸く時代であるが、本書ではテレビ界での片鱗が垣間見えて一層興味をそそられるのである。
世相を反映するのも流行小説なのだろう。テンポも速くて、調子に乗って読むことができた。せっかくなのだから、この主人公のキャラクターを生かして、続編を書いてほしいと思う。警視庁刑事とのコンビも飽きない。それにしても今野はキャラクターをうまく作り出していくものだと感心させられた。
紙の本
娯楽作品としては、一級品
2018/05/29 22:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏『スクープ』を読みました。連作短編集だし、今野敏はキャラクターづくりがうまいので、ドラマやマンガを見ているみたいに、すいすい楽しく読んでしまいます。
そりゃまあ、ご都合主義的な展開だけとか、主人公がオールマイティすぎるとか、ケチをつければつけられるんですけどね。
でも面白い。
娯楽作品としては、一級品ですね。
紙の本
今野敏
2015/08/21 09:38
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くま - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きな作家さんです。
今回も楽しめました。
紙の本
テレビドラマ向き
2018/01/28 15:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
積読本の消化。
住専やオウム真理教が時代背景として登場しますので、1990年頃の東京が舞台。報道記者の布施が、刑事コロンボも真っ青な独特の嗅覚で、都会の雑踏で起こる殺人・麻薬・賭博・脅迫・ストーカー・援交等々の事件の真相に迫る短編7編。主人公の布施は、危険を顧みない独特の取材を繰り広げますが、良き理解者である警視庁の黒田刑事が危機一髪を救うというお決まりの展開。
内容に大した深みはありませんが、テンポは良いので、テレビドラマ向きという印象。個人的には、可も無く不可も無くという評価で、続編は読みません。
ところで、私の弟はテレビの政治記者で今は政治専門ですが、若い頃の地方勤務では警察まわりもしていました。未だに「夜討ち朝駆け」は取材の基本のようですし、マスコミと警察との阿吽の呼吸のような癒着は多かれ少なかれあるようです。また「しこみ」は日常茶飯事で、テレビを見ていると「これも仕込みだよ」と度々指摘され、家族中で興醒めした覚えがあります。
学生までは協調性のある優しい弟でしたが、職業柄でしょうか、人を出し抜くのが出世のポイントのようで、協調性の欠片もなくなりました。両親が亡くなった今は、連絡も取り合っていません。
紙の本
スクープ
2023/09/09 11:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
独特の、脱力感を感じさせる個性で、知らぬ間に相手や場所に馴染み、するりとスクープをものにする布施。
スクープまでの経緯には都合良すぎるところも多々あるが、おもしろく読めた。
短編集だが、長編だったらもっと濃く、読み応えあったかな。