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マルクスは生きている (平凡社新書)
著者 不破 哲三 (著)
知の巨人マルクスを「唯物論の思想家」「資本主義の病理学者」「未来社会の開拓者」の側面から捉え、混迷する21世紀の今、彼が的確に予見したものを問い直す画期的なマルクス入門書...
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商品説明
知の巨人マルクスを「唯物論の思想家」「資本主義の病理学者」「未来社会の開拓者」の側面から捉え、混迷する21世紀の今、彼が的確に予見したものを問い直す画期的なマルクス入門書。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
不破 哲三
- 略歴
- 〈不破哲三〉1930年東京都生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。日本共産党中央委員会議長等を経て、党付属社会科学研究所所長。著書に「「資本論」全三部を読む」「私の戦後六〇年」など。
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2009/06/10 00:02
23人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
GMが事実上、国有化された。小さな政府を目指して、自由主義という聞こえの良い言葉を隠れ蓑に、弱者切り捨て、富の一局化をはかってきた大きな流れが、いびつな形で崩壊した。GMはそのような人々にとって、二度と目にしたくない負のモニュメントとして、これからも存続する。
旧ソビエト連邦が崩壊し、連鎖反応のように旧東側諸国が瓦解していった日々、「資本主義の勝利」が高々と叫ばれた。“図に乗った”アメリカの一国覇権主義はおおいなる勘違いをし、まさに“図に乗った”過ちを繰り返し、結局、今日のGM・クライスラーの結末となった。
現時点で勝者は誰なのか?
GMの国有化と社会主義を混同するわけでは全くないが、ボロボロになった資本主義のなれの果てが、主要産業の国有化とは、皮肉という言葉を通り越して滑稽でさえある。
この現代において、やはり、「マルクス」は、まだまだ必要とされているのではないのか。
マルクスを経済学にとらわれず、歴史認識において、そして現実の認識において活用する考え方が、今は求められているのではないか。
カルト指向的な非科学的な思考や行動傾向と、自由主義への徹底的な信奉は、結構、近似している。
マルクスの唯物論により救われるべき人物は、この世に多いのではないか。
著者の不破哲三氏の名前も懐かしさを伴う頃、本書を読み、まだまだご健在の氏の今後の活躍を大いに願う者の一人である。