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池上さんの口語調の解説でわかりやすい!
2016/04/30 20:24
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投稿者:森のくまさんか? - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにも書きました通り、池上さんの解説で
資本論が非常に理解しやすかったです。
140年前の内容が今現在のことと同様のことが起こっていることを
マルクスが資本論にて 資本主義を分析したんだと思いました。
共産主義国は現状ほぼ崩壊してしまいました。一方、西側諸国は
資本主義の勝利と浮かれてしまって、急激な新自由主義によって
140年前の状況に戻ってしまったとのこと。資本主義がまた
行き過ぎてしまっています。
繰り返しますが、大変わかりやすい内容でした。
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概要がつかめます
2015/08/29 11:18
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投稿者:tow - この投稿者のレビュー一覧を見る
難解な資本論1巻目の概要がつかめます。これを読んでから、資本論を読むと
理解が深まると思います。
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たいへん分かり易い資本論のついての講義です!
2018/12/09 13:54
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、マルクスの『資本論』をとても分かりやすく講義した書です。『資本論』と言えば、経済学では非常に重要な位置を占める理論ですが、なかなか理解するのは難しく、原著を読んでもなかなか頭に入らないという人は多いと思います。そこで、マスコミなどで世界のニュースを非常に分かり易く説明してくれると注目されている池上氏が、『資本論』のエッセンスをとても簡潔に教えてくれるのが同書です。ぜひ、一度、読んでみてください。きっと「資本論ってこういうことが書かれていたんだ!」と分かるようになりますよ。
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(2010.01.18読了)
「学生時代には、「『資本論』が読み進めないのは自分の力がないからだ」と思っていたのですが、いまになって読みなおすと、単にマルクスがわかりやすい説明をしていなかったからだと思うようになりました。」と池上さんは、「おわりに」に書いています。
的場昭弘さんの「超訳資本論」全3巻を読んだのですが、簿記を使って説明してくれたら随分わかりやすくなるのでは、と思ったりしたのですが、どうなのでしょうか?
的場さんの本を読んでもよくわからないので、池上さんならわかるかと思って読んでみたのですが、それなりのまとまりをもった構成にはなっているようですが、あまりにも現代に引きつけ過ぎているように思います。高校生にもわかるように、という狙いなので、やむを得ないことなのでしょう。もう一冊ぐらい別の本にあたってみましょう。
「資本論」は、全三巻になっているのですが、この本では、第一巻だけを扱っています。使用したテキストは、筑摩書房刊のマルクス・コレクションⅣ・Ⅴ「資本論 第一巻」(上・下)2005年発行です。
●金融恐慌は、新自由主義のため(21頁)
マルクスが「資本論」を書いていたころの時代には、恐慌というのがひっきりなしに起きていた。東西冷戦時代で社会主義にならないようにと資本主義の国々が労働者の権利を守り、経済がひどい状態にならないようにといろんな仕組みを作ったことによって、恐慌というのは起きなくなっていたのに、新自由主義によって、すべてを自由にした途端に、再び恐慌が起きるようになってしまったのではないか、ということなのです。
●「資本論」を要約すると(41頁)
人間の労働があらゆる富の源泉であり、資本家は、労働力を買い入れて労働者を働かせ、新たな価値が付加された商品を販売することによって利益を上げ、資本を拡大する。資本家の激しい競争により無秩序な生産は恐慌を引き起こし、労働者は生活が困窮する。労働者は大工場で働くことにより、他人との団結の仕方を学び、組織的な行動ができるようになり、やがて革命を起こして資本主義を転覆させる。
●使用価値(57頁)
人間の労働が受肉されて使用価値を持っているということは、人間の労働こそが尊いもので、人間の労働があってこそ世の中すべての商品には価値があるものなんだよ、労働が受肉されているから使用価値なんだよ、とマルクスは言いたいのです。
●貨幣の機能(81頁)
貨幣には三つの機能があります。
貨幣は、まずは価値尺度になります。
それから、お金の価値は保存することができます。
それから支払い手段になります。
●金儲けの仕組み(106頁)
資本家というのは、工場を建てたり、機械を買ってきたり、原材料を買ってくるのと同じように、労働力を買ってきてここで製品を作らせる。するとその製品は、買ってきたものよりも高くなる。こうやって資本家は金をもうけているんだ
●先のことなど(147頁)
洪水は我れ亡き後に来たれ!これがあらゆる資本家と資本主義国家の合言葉である。だからこそ資本は社会によって強制されない限り、労働者の健康と寿命に配慮することはない。
●労働者の能力を高める(210頁)
資本主義というのは、何も悪いことばかりではない。みんなが一緒になって働く、協力して世の中を動かしていく、協力して働くとそういう力を身につける、そういう生きがいを身につけると同時に、子どものころから様々な教育を受けられるようになってくる。資本主義というのは資本家は金儲けのためにいろいろやるんだけど、それは結果的に労働者が能力を高めていくことにもなる
☆池上彰の本(既読)
「池上彰のこれでわかった!政治のニュース」池上彰著、実業之日本社、2006.09.15
「池上彰の「世界がわかる!」」池上彰著、小学館、2007.10.01
(2010年1月19日・記)
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○2010/03/22
それでも少し難しかったなあ。これ直接高校生が講義を受けていてかつそれを飲み込んで理解できていたなら羨ましい。
たしかにマルクスの引用文を読んでいると目が滑って滑ってしょうがない。まあまず手に取ることのなさそうな本だけど、こういう形で触れる程度でも知っておければいいかなあ。世界のしくみ、経済の仕組み、政治にも触れていたり、知らないことをたくさん読んだ。でも書き方もあるし、特別難しいことを題材にしているとは感じなかった。砕き方がうまいのか。すごいなあ。まあ言ってることは簡単でも内容は難しかったけど。
もう一度時間をかけてゆっくり読み込んでいきたいと思った。この本を理解したと自信を持って言えるくらいになったら、資本論の元の方にも手が出せそう。…いや、でもないかな(笑)
現代のこの情勢について、池上さんはフォローもしてるけどどうしてもバッシングが先行しているイメージ。投げかけをするのは講義だからなの?
昔の人は内も外も無駄に着飾るのが好きだったんだろう。最後に池上さんが、読みにくいのはマルクスの書き方が悪いって断言しているところに笑った。
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読みやすくてよかった。
なんつかお金の仕組みって不思議よね。
行き過ぎた資本主義の構造こそが現在叫ばれる貧困の問題や
経済危機の問題に大きく関わっている。
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さすが池上さん。10%くらいだった理解が30%くらいになりました。
G→W→G'にするのが資本家。
マルクスに学んで、そこに書いてあった革命を避けるために各国政府は政策を作り上げていったのだけど、立ちいかなくなり新自由主義に舵を切ったところ、マルクスが資本論の中で書いてた通りになっていった。と。
なんで、立ちいかなくなったんだっけ??というところがわからん。読み直さんと。
労働力の、価値は労働力の再生産費である。物価が下がるということは、再生産費が下がることになり、給料が下がることになる。
このことだけで、デフレが国を滅ぼすことになる、という事がよく分かりました。
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現代の格差社会をマルクスは言い当てている。
資本というのは利益を拡大するという一点のみが存在理由。
限られた法定労働時間内で高密度の労働を行わせるためには、
教育。社会主義革命を防ぐためには、労働者権利の保障が必要。
労働者への教育や権利保障は、資本側の都合も良いから、
認められ普及してきた。
特に労働者にとって、教育はそれを利用して、
様々な分野の学習するチャンスが生まれた。
「洪水は我亡きあとに来たれ!」資本家の合言葉である。
社会によって強制されない限り、労働者の健康と寿命に配慮する事はない。
賃金を安く抑えるためには、失業者が適度に存在してくれた方が
企業としてはありがたい。
出来高制にすると、必要以上にがんばっちゃう。
企業側からすると有利。
つまり、企業は我々労働者の事なんか守ってくれない。
まずは利益第一で、自分達にとっても利になる範囲内でしか
労働者の待遇を向上させようとはしない。
企業にぶら下がっている限り、言いようにいわれ、
手のひらの上で搾取され続けてしまう。
かといって、独立が全てではないが、
資本家が労働者を搾取する事で成り立つ資本主義社会において、
企業に様々な厚遇を期待する事自体が間違い。
企業に捧げる労力は最小限にし、プラスアルファの自分の強みを
磨き続けるしかない。
がむしゃらに働く企業戦士は、美徳とされてきたが、
実は資本家の策略にはまった一労働者の姿ではないだろうか。
皆資本家の作り出した精神論や哲学に感化され、
激務に疑問を感じなくさせられているのだろうか。
そう考えると、世の名経営者達が単なる奴隷商人に見えてくる。
そういえば、彼らは社員への待遇より、
叱咤激励して自分の会社のために、成長し成果を出せしか言わない。
そうじゃなきゃ会社は成長しないから分かる。
だが、社員は単にその指示を妄信するのではなく、
それを利用して、自分を高め、資本家側に回れる努力をしないと、
大きな富は得られないのではないだろうか。
彼らは本気で我々の事を思ってくれてるわけがないんだ。
いや、個人的にはあっても、社長の立場上、
自分の会社の利益がまず第一の考えに基づいて行動しないと会社はつぶれるからそうせざうをえないから責めることはできない。
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資本論に出て来る重要な概念をこんなにわかりやすく解説した本が他にあるだろうか。池上さん本人が学生の頃に挫折した本であるってところもあるし、高校生に講義したのを本にしたものであるってのもあるし、とにかくわかりやすい。もちろんあくまで入門書であって時間や興味のある人は原典に当たっていくべきですけど。
さらにマルクスが述べたことが現代をどれだけ予見していたかってことも改めて感じてマルクスの天才さにはちびるばっかりです。
一般にはマルクス主義ってばソ連やチャイナを思い浮かべるんでしょうが、それが誤解であることもこの本を読んでいただければすんなりわかってもらえると思う。
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「資本蓄積の結果、労働価値が上昇するということは、現実には、賃金労働者が自分自身で鋳造した金の鎖が大きく、また重くなることによって、その鎖に以前よりもたるみが許容されるようになる、ということにすぎない。」
古典を読もうということで、まずは資本論をと思ったんですけど、きっと難しく量が膨大なので、手っ取り早く理解できそうな池上彰講義バージョンを読みました、うたい文句は高校生でもわかるです。
「共産主義やマルクス経済学については微妙だけど、マルクスの資本主義分析は精緻で鋭い」というのを聞いていて、じゃあということで読んでみました。
革命闘士にはならなかったけど、資本主義というものがなんとなくわかった気がします。
この本は資本論の一部だけを取り上げているらしく、「商品から金への命がけの飛躍」的なことは書かれていませんでした。
ソ連の解体によって共産主義は資本主義に敗退したと思ってましたが、マルクスが考えた共産主義はあんな形じゃなかったそうです。
共産主義の担い手は十分に発達した労働者達であり、ソ連の内実を見る限り、生産性の高い労働者はいまだおらず、いわば中途半端な段階で強引に革命を起こして共産主義国家を作ったと言えます。
そう考えると、共産主義は社会に出てきておらず、着々と革命に向けてプロレタリアートは育っていると言えます。なんかワクワクします。
140年前のマルクスの予言は、今の経済状況を見事に言い当てています。ですが、新自由主義が労働者が資本家になれる社会を作ったのと、資本収益率(r)>経済成長率(g)があるので、みんな労働者のままで革命を起こすんじゃなくて資本家を狙うだろうなと思います。
なので、強い運動団体が形成されず、共産主義革命は起こりそうにないと思います。
無産階級な私たちは、唯一持っている「労働力」という資本でもって資本主義というゲームに参加しているのです。
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資本論って何だろ?流石に社会人として知らなきゃあかんかな?と思ったら読む本。
マジな本を読む2〜3冊手前の入口に良かった。
分かりやすいし、現代口語で読むという新鮮さ。
一方、かなりザックリなのでここを入口に次に進まないとならない。これで資本論完璧!とか思って人と話すとかは待たれよ。
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この本を読む前に「いまこそ資本論」という本を読み非常に興味がわいたが
ほんとうの「資本論」は非常に難解らしい。
そこで池上さんの登場!
高校生でもわかっていうけど、社会人にもよくわかる1冊です。
とりあえず「資本論」のあらすじだけなんとなくかじったので
死ぬまでに本当の資本論を読んでみたいと思います。
無理もしれんが・・・・
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W→G→W
→G→W→G’
→G’→G’’→…
死んだ労働(+生きた労働)→新しい怪物(資本)→繰り返し
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学生時代を思い出した。
経済学部の私は当然資本論にも挑戦したが、理解出来なかった部分が多かった。
分かりやすく書いてあり、十分理解できた。
成程、著者の言うように、現在の新自由主義とやらは、マルクスの想定した資本主義の末期に近いのかもしれない。
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なぜお金を出せば物が買えるのか?お金そのものの価値とは?商品の値段は何を基準に決められるのか?などお金に関する疑問にやさしく答えてくれる
お金に関する歴史ももちろん、働くこととは?資本主義社会はどんなシステムで動いているのか?といった疑問も解決される
目からうろこ、という感じではなく、なんとなく知っていたことを改めてしっかり納得する感じ
資本家になりたい!