読割 50
紙の本
天冥の標 1下 メニー・メニー・シープ 下 (ハヤカワ文庫 JA)
著者 小川 一水 (著)
謎の疫病の感染源は、出自不明の怪物イサリだった。太古から伝わる抗ウイルス薬で感染を食い止めたカドムだったが、臨時総督府にイサリを奪われてしまう。一方、首都オリゲネスの議員...
天冥の標 1下 メニー・メニー・シープ 下 (ハヤカワ文庫 JA)
天冥の標 I メニー・メニー・シープ (下)
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商品説明
謎の疫病の感染源は、出自不明の怪物イサリだった。太古から伝わる抗ウイルス薬で感染を食い止めたカドムだったが、臨時総督府にイサリを奪われてしまう。一方、首都オリゲネスの議員エランカもまた、ユレイン三世の圧政に疑問を抱いていた。彼女は自由人の集団“恋人たち”と知りあうが、ユレイン三世はその大規模な弾圧を開始する。新天地を求めて航海に出た“海の一統”のアクリラは、驚愕すべき光景を目にするが…。【「BOOK」データベースの商品解説】
【日本SF大賞(第40回)】【星雲賞日本長編部門(第51回)】【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
謎がいっぱい、というか、何が謎なのかもまだよく分からない
2009/09/20 23:51
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
セナーセー市がついに臨時総督に叛旗を翻すも、軍警の圧倒的物量の前に敗北してしまう。地下に潜って革命活動を続けるアクリラ、カドム、エランカは、ラゴスやイサリの助けを借り、その他の市を巻き込みつつ、軍警の内部分裂、そして臨時総督の捕縛を目指すのだが。
…という感じで、人間が争う感じで話が進んでいくなあ、と思っていると最後に話はとんでもない方に向かう。本を読むにしても、自分が人間だという前提からはなかなか脱却できないものだと痛感した。描写の割合とかを考慮に入れれば、単なる脇役で終わるはずはないんだよね。
情報の断片は無数にあるとしても、それを再構築しストーリーを作るのは個人であり、そのストーリーは個人の常識の幅に依存せざるを得ない。例えば、遺跡を掘り返して何か人工物が出て来たとして、それが何に使うものかを推測するのは考古学者である。そして、その推論がある程度確からしいと考えられるのは、それを利用したのが自分たちと同じ種族であり、同様の思考形式を持つという前提があるからだと思う。どんぶりの様な土器が出てくれば何か水ものを入れたのだろうと想像するのが人間で、それ自体が食糧だったとは考えもしないだろう。
全10巻の予定で、2巻も3巻も話はあさっての方に飛ぶらしいので、全くどういう物語になるのかは分かりません。
紙の本
小川一水のライフワーク、スタート!
2016/10/18 04:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこまで読んだんだっけ、と上巻をぱらぱらめくるだけのつもりだったが、しっかり読んでしまったよ・・・<ライフワーク>と帯に書かれると期待は高まるのだが、同時に「いつ終わるんだろ、そもそも終わるんだろうか」という不安も同時に。 これは田中芳樹と栗本薫の後遺症です。
そんなわけである程度続きが出てから読もうかなと思い、ため込んでおりましたが・・・思いのほか順調に続きが出ているんですよ!
だからもう手をつけてもいいかなぁ、と手に取ったらもう引き返せない。
物語の舞台は西暦2803年、植民星メニー・メニー・シープ。
今年で入植300周年となるが、臨時総督のユレイン三世は、地中深くに眠る植民船シェパード号の発電炉不調を理由に植民地全域に配電制限などの弾圧をし、住民たちは反感を強めていた。 そんな折、東の端セナーセー市に住む医師カドムは、<海の一統>である親友のアクリラから緊急の呼び出しを受ける。 ある地域で謎の疫病が蔓延しているというのだが・・・というのが話の冒頭。
そもそも何故移民船シェパード号がこの地に来ることになったのか、地球からどれくらい離れているのかなどについては一切不明。 まぁそれは続巻で過去が描かれることになるようだからいいのですが、そういうことを差し引いても、読んでて何度も「うひゃーっ!!」ってなりました。
これはなんなの、今度も登場人物にあまり感情移入してはいけないってこと?
メニー・メニー・シープの政治体制はどことなく同じ作者の「復活の地」を思い出させるものがあって懐かしかった。 単純な悪役や正義のヒーローが登場しないのもよい。
だがしかし、「ここで終わるかー!」というところで終わる。
作者あとがきにも、
<「ちょ、おいィ!?」と叫んでいただけましたか。 これはそういう本です。>
とあって、はい、出た言葉は違うけど叫びましたとも・・・。
ちなみにこの本を買ったのは2009年9月、発売してすぐです。 いくらある程度続きが出るまでためておこう、と思っていたとはいえ、すごく出遅れ感が・・・リアルタイムで読んでいた方が新刊が出るたびドキドキ・ワクワクできたんだろうか?!
耐えられなくて、引き続き「天冥の標2 救世群」を読んでしまっている・・・(2013年12月読了)。
電子書籍
疑問符だらけの読了感。
2020/05/11 11:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異種の生き物の集団が、統治していた集団に歯向かっていく。その戦いは壮絶である。しかし、統治の頂に君臨していた者に要求をのませた結果は。。。
戦闘技術のあるものはそれを、交渉術があるものはそれを使って様々な戦いが展開する。普通の人間たちだけでなく、機械でつくられた者たち、昆虫のような者たちの心理の部分なども特徴が活かされていてなかなか面白い展開であった。
多大な犠牲の結果、ほとんどが失われてしまう。「かつて六つの勢力があった。・・・救世群は隠れた」がこの巻の最後の文章。隠れた者たちがまたどこかで現れてくるのか?まだ物語の先は見えない。壮大な物語の第1巻だけに仕方がないのだろうが疑問符だらけの読了感であった。
(もちろんしっかり楽しかったが。)