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私の中のあなた 上 (ハヤカワ文庫 NV)
13歳のアナは、白血病の姉ケイトのドナーとなるため、遺伝子操作を経て生まれた。ケイトの病状は一進一退を繰り返し、ついには腎臓移植が必要となる。しかし、アナは腎臓の提供を拒...
私の中のあなた 上 (ハヤカワ文庫 NV)
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商品説明
13歳のアナは、白血病の姉ケイトのドナーとなるため、遺伝子操作を経て生まれた。ケイトの病状は一進一退を繰り返し、ついには腎臓移植が必要となる。しかし、アナは腎臓の提供を拒み、両親を相手取って訴訟を起こす。もう姉のドナーになりたくない、自分の体を守る権利がほしい、と。娘の突然の行動に戸惑う両親だが、アナの決意は固い。そして両親とアナは法廷で争うことになる—ニック・カサヴェテス監督映画の原作。【「BOOK」データベースの商品解説】
〔「わたしのなかのあなた」(2006年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
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クローン人間の苦悩
2010/01/08 19:26
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の中のあなた 上下巻 ジョディ・ピコー 早川書房
新聞の映画欄を見て読みたくなりました。姉ケイト16歳、妹アナ13歳、ふたりの兄がジェシーです。舞台はアメリカ合衆国です。姉は小さい頃から白血病です。妹は姉の手術治療時などに自分の体の一部などを提供しつづけている適合者です。思春期の13歳を迎えた妹は、姉に対する体の提供を拒否します。しかし、両親は許してくれません。なぜなら、姉が死んでしまうからです。妹アナはなけなしのお金をはたいて、有名な弁護士を雇います。そして、主人公アナの母親は、弁護士なのです。
次女アナは、長女ケイトを救うためにつくられた背景があります。次女アナは普通分娩ではなく、人口受精によるクローン人間に近い存在のようです。先日、ノーベル賞受賞者たちがこどもたちの質問に答える本を読みました。そのなかに、クローン人間について記述がありました。クローン人間の臓器を人間に移植することが、クローン人間製作目的のひとつとあり、いつかはかなう夢とありました。そのときの条件のひとつとして、完璧な人間の姿・形になるまでは成長させないとありました。読んでいて、背筋が寒くなり、気分が悪くなりました。
自然界の掟にさからった両親の大きな罪があります。地獄の炎が燃え上がる。奇(く)しくも姉妹の父親は消防士で、かつ、姉妹の兄ジェシーは放火行為をしています。家族が壊れています。
ひとつひとつの「章」は、個人の語りです。登場人物たちがひとりずつ自分の気持ちを語っていきます。兄ジェシーの気持ちは痛いほど伝わってきます。彼は両親に反抗しています。原因は、妹ケイトの病気について、自分が臓器提供等の適合者ではないことから、両親に存在を否定されたこと。彼は、両親に愛されていないのです。
母親サラの語りから、彼女は2女アナをまったく愛していないことがわかります。アナは、長女ケイトに臓器等を提供させるために人工的に出産した存在です。だからアナは怒(いか)っているのです。そして、泣いているのです。アナがかわいそうすぎる。アナとケイトは一体です。一緒に消滅するか、一緒に生きるしかありません。
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もし
2021/11/30 12:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MR1110 - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親としてこの物語のテーマは辛すぎます。白血病の娘のために遺伝子操作でもう一人子供を作る。病気の子の事もその子のためにさまざまな臓器を提供する子の事も大事に決まっています。かなり感情移入してしまうので、母親の皆さんは心して読む事をお勧めします。
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生と死の物語
2016/02/05 10:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
難病の姉のために臓器提供を続ける少女が、自らの母親を訴えるという重いテーマだ。医学がどんなに発達しても人間の命には限界がある。死があるからこそ生は素晴らしいと、この本は教えてくれる。