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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.9
- 出版社: 東京創元社
- レーベル: ミステリ・フロンティア
- サイズ:20cm/345p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-488-01757-6
紙の本
闇の中の猫 (ミステリ・フロンティア)
著者 麻生 荘太郎 (著)
ドッペルゲンガーを見たという少女に頼まれ、その正体を探ろうとした矢先、会員制サイトの掲示板の書き込み通りに彼女が殺された。ミステリ愛好者が集うそのサイト“猟犬クラブ”はパ...
闇の中の猫 (ミステリ・フロンティア)
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商品説明
ドッペルゲンガーを見たという少女に頼まれ、その正体を探ろうとした矢先、会員制サイトの掲示板の書き込み通りに彼女が殺された。ミステリ愛好者が集うそのサイト“猟犬クラブ”はパスワード制で、第三者が簡単にのぞけるものではない。“キャット”と名乗る不気味な書き込みの投稿者は、果たして誰なのか?会員同士で互いの正体がわからないまま疑念だけが膨らむうちに、“キャット”による新たな書き込みと、それをなぞるかのような事件が再び起こる—。島田荘司推薦の新鋭、堂々デビュー。【「BOOK」データベースの商品解説】
ドッペルゲンガーを見たという少女に頼まれ、その正体を探ろうとした矢先、会員制サイトの掲示板の書き込み通りに彼女が殺された。投稿者「キャット」とは誰なのか。会員同士で互いの正体がわからないまま疑念だけが膨らむ。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
麻生 荘太郎
- 略歴
- 〈麻生荘太郎〉神奈川県生まれ。医師。「闇の中の猫」でデビュー。医学関連の著作および翻訳書多数。
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紙の本
ネットの本格ミステリ愛好家たちへの挑戦状
2009/11/19 14:07
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
島田荘司がペンネームの名付け親、
という気になる新人作家。
たしかに島田荘司が好きそうな、密室あり、
サイコパスあり、シリアルキラーに発展する本格ミステリ。
ネットの本格ミステリファンサイト<猟犬クラブ>に
書き込みされた通りに、女子大生が殺されます。
10名しかいない会員制サイトなので、
容疑者は絞られるのですが、
果たしてメンバーに殺人犯がいるのかどうか。
語り手の中心となるのはメリヴェールというハンドルネームの
英文科学生・深町麟。
殺されたのは同級生の樋口佐和子で、
彼女は、社会人を経て入学してきた美人の高市美保子に興味を持ち、
彼女にそっくりな女性まで見つけてきて
なにやら探ろうとしていた様子でした。
語り手が<猟犬クラブ>10人プラスアルファで、
しかも現実とネットでの姿と両方から語っていきます。
(せめて一人称か、三人称かどちらかにしてほしい)
これもまた読者を混乱させる意図があるのでしょうけれど。
このもつれた紐を最後に安楽椅子探偵の小波涼が
解きほぐしていくのですが、
シリーズものの途中のように書かれていて
彼の正体がいまいちはっきりしない。
新人らしい勝手さや、設定の甘さがそこここに見えるのですが
それを凌駕して、ミステリは考え抜かれています。
それぞれの人間ドラマはありきたりなのですが、
それが連続して起こった場合、どんなふうに世間は混乱するのか。
さまざまなミステリを読んできた著者だからこそ
やってみたいと思ったのかもしれません。