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商品説明
妻は三つの「わたし」を生きていた。交叉する人格に対峙する、夫と医師。それぞれの「わたし」という物語はいかに紡がれたのか?幾つもの人格が解離し、しかも同居する心。日本でも増えつつある解離性同一性障害という心の病いに、文学は救いの手を差し伸べられるのか?記憶と意識、情念と無意識の深い闇に挑んだ畢生の傑作。【「BOOK」データベースの商品解説】
妻は3つの「わたし」を生きていた。そんな妻の交叉する人格に対峙する、夫と医師。それぞれの「わたし」という物語はいかに紡がれたのか? 解離性同一性障害をテーマに、記憶と意識、情念と無意識の深い闇に挑んだ小説。【「TRC MARC」の商品解説】
妻は三つの「わたし」を生きていた。
交叉する三つの人格に対峙する、夫と医師。
それぞれの「わたし」という物語はいかに紡がれ、いかに統合されていくのか?
幾つもの人格が解離し、しかも同居する精神―日本でも増えつつある「解離性同一性障害」という心の病いをテーマに挑んだ、僧侶にして芥川賞作家の最高傑作小説。
記憶と意識、情念と無意識の狭間を行き交う人間の心の不思議に、文学は救いの手を差し伸べられるのか?
「この病気の方に実際にお会いした印象は今でも忘れられない。そして、知れば知るほど、あまりに文学的な病いであることに驚嘆した。無意識に『わたし』の都合でまとめられる人格と、そこからはみだし解離していく『わたし』たちの物語を、私は何年かかっても書きたいと思った。現代は解離の時代である」 ―玄侑宗久
「阿修羅像を多重人格として読み替える美しくも大胆な試み。小説家の想像力がまたひとつ『解離』の扉を開けた」 ―斎藤環(精神科医)【商品解説】
著者紹介
玄侑 宗久
- 略歴
- 〈玄侑宗久〉1956年福島県生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。三春町・臨済宗妙心寺派、福聚寺住職。京都・花園大学文学部国際禅学科客員教授。2001年「中陰の花」で芥川賞を受賞。
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紙の本
解離性同一障害という病を通して、「わたし」はだれかという問いを読者に投げかけます。
2009/12/07 22:45
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
解離性同一障害という病を通して、「わたし」はだれかという問いを読者に投げかけます。
ごくありふれた若い夫婦の物語です。
妻の中に3名の人格が存在していることを知ったとき、平凡な夫婦生活が変わってしまいます。
著者は、この3名の「わたし」を阿修羅に重ねます。
わたしの中にいる3名のわたしは、それぞれ人格をもちそれぞれの価値観にしたがって行動するのです。
幼いころのトラウマ。
阿修羅像に重ねる自分という存在。
解離性同一障害でなくても、自分の中に違った自分が存在していると感じる人は多いのかもしれません。それ意識してるしていないにかかわらず、だれもが基本人格と異なる「わたし」をもっています。
それが明確に出るかどうかの違い。
そう考えると本当の自分はいったい誰なのか疑問を持ってしまいます。
本書はストーリー展開がスムーズなので、つい物語に引き込まれてしまいます。ボードレールの詩も効果的に織り込まれているので、読み終わった後もしばらく余韻が残る物語でした。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本
子ども時代が大人の自分に与える影響
2010/04/29 23:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:misaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半の目まぐるしい程の展開に比べて、ラストは静かに終結していったという印象。
多重人格というのは、もちろん程度の差は大きいと思うが普通に生活している人々も持ち合わせている人間の性質だと思った。子どもの頃のトラウマが人にどう影響を与えるか、子どもをもち、日頃から息子の今は成長した時にどれ程影響を与えるのだろうと気になっている私にとっては、読み進めていくのが怖かった