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親鸞 上
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 78件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2010.1
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/310p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-291000-2
  • 国内送料無料

紙の本

親鸞 上

著者 五木 寛之 (著)

愚者か?悪人か?聖者か?地獄は一定と覚悟し、真実を求めて時代の闇を疾走する青春群像。【「BOOK」データベースの商品解説】【毎日出版文化賞特別賞(第64回)】愚者か? 悪...

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親鸞(上) 【五木寛之ノベリスク】

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親鸞(上) 【五木寛之ノベリスク】

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商品説明

愚者か?悪人か?聖者か?地獄は一定と覚悟し、真実を求めて時代の闇を疾走する青春群像。【「BOOK」データベースの商品解説】

【毎日出版文化賞特別賞(第64回)】愚者か? 悪人か? 聖者か? 地獄は一定と覚悟し、真実を求めて時代の闇を疾走する青春群像−。新しき人間・親鸞を描く。全国27新聞での連載に加筆修正し書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

五木 寛之

略歴
〈五木寛之〉1932年福岡県生まれ。早稲田大学文学部露文科に学ぶ。「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞、「青春の門 筑豊篇」で吉川英治文学賞を受賞。

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みんなのレビュー78件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

内容紹介

2009/10/06 10:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:講談社 - この投稿者のレビュー一覧を見る

五木寛之氏渾身の長編「親鸞」は、構想20余年、これまでの五木氏のすべてが込められた作品です。
宗教小説、中世の歴史物語、といった既成の概念をはるかに超えて、胸躍る場面が次から次へと紡がれていきます。それでいて、親鸞という日本が生んだ偉大な宗教家の信仰や、哲学がやさしい言葉ですっと理解でき、また実際にそれは自ずと読者の心の支えになるのです。

<今、なぜ親鸞か。>五木寛之                 
それは私たちの時代がいままさに「ぎ疑」と「めい迷」の闇のまっただなかに滑りこんでいこうとしているからである。「ひん貧」と「ろう老」が切りすてられる時代がはじまったからだ。親鸞はまさにそのような時代に呼ばれた人物だった。彼の天才は知識ではない。論理でもない。人間が生きるために悪たらざるをえない状況において、その悪を深く知覚する天才だった。そして悩み多き時代に、人びとの何百倍も深く悩みぬく「悩みの天才」だったと私は思う。だから・い・まなのだ。  
            (27紙への「親鸞」連載にあたってより) 

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紙の本

善悪が混沌とする世界で生きるために一筋の光明を与える専修念仏。その悟りをうるまでの波乱の半生をたどる冒険と恋の伝奇風歴史小説。

2010/01/30 00:18

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「とにかく面白い」との宣伝文句に引かれて手に取ったのですが、期待をこえてとにかく面白い作品でした。五木寛之の作品を読むのはこれがはじめて。著者は最近では仏教に関心を深めた著作、紀行活動が盛んなようで抹香くさい小説かなと思っていたものでしたが、スリリングな場面の連続で、終始、伝奇風時代小説を読むような疾走感を味わうことができました。

冒頭から緊張のアクションシーンでした。
群集に混じった8歳の忠範(ただのり)・後の親鸞が都大路でうわさに高い2頭の猛牛の死闘を見物します。危ういところで命拾いする騒擾が起こります。これが後白河法皇の仕掛けたたくらみだとストーリーを飛躍させるところの巧みな運びにまずひきつけられました。まさに伝奇小説といってもいいでしょう。
命を救ってくれたのが実に怪しげな人物たちでして、忠範は彼らと親交を結び、本当の世間を知ることになるのです。
つぶての弥七:後白河法皇配下の諜報組織・白河印字の頭目、河原坊浄寛:

河原の死体から衣服、食い物を頂戴する元武士・鴨川の聖、
法螺坊弁才:元比叡山の行者・弁舌巧みな巷の聖
犬丸:忠範の家に仕える忠実な召使・実は夜な夜な博打を開帳する胴元。
敵対するは伏見平四郎:平清盛の親衛隊長、残酷無類の美少年。

「悪党」とはこんな連中を言うのでしょう。そしてすぐに二つのグループによる流血の抗争シーンが盛り上がりを見せてくれます。次はどうなる次はどうなると、ミステリー風な伏線も巧妙で、末広がりに連関した謎は大きくなりつつ、とにかく滅法面白いストーリー展開であることは間違いありません。

これらの「悪党」と厚誼を深める中で忠範は生きるも地獄、死んでも地獄という大衆の絶望を実感していくことになります。

下級官吏の家に生まれた親鸞は1181年9歳で慈円のもとに出家し、比叡山で堂僧として20年の修行を積みますが、悟りを得られず、29歳のとき京都六角堂に参籠して本尊救世観音に指針を求め、ここで聖徳太子の示現を得て、法然の門に入ります。ある女性の愛に導かれて聖徳太子が示現するくだりがドラマティックでした。

「これまでの仏の道は、国を守るもの、朝廷の安泰を祈るもの、貴族や高家のためのものでした」
「法然上人さまはこれまで名のない雑草のようにあつかわれていた、貧しい人や世間から卑しめられてきた人びとのためにこそ」
「これまで救われない罪深い身だとされていた、わたくしたち女も平等に仏の光にあずかれる。それがどれほど大変なことかは、後の世になってはじめてわかることでしょう」

そして「専修念仏」と「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」
「弥陀の誓いぞたのもしき 十悪五逆のひとなれど」

これは宗教改革にほかなりません。弾圧が開始される。念仏を唱えればなにをやっても浄土へいけると門下からはこの教えを曲学、邪教化する過激派があらわれ、あわや都は火の海に………。

五木寛之はとても平易な文体で法然と親鸞の道を語ります。親鸞が悟りを得るまでの一段一段で描写される清らかな情景に私は美しい浄土をみるおもいで、南無阿弥陀仏と涙があふれるのを抑えられませんでした。死後の世界など考えられない、まして信仰心など毛筋ほどももたないものがそんなところで感涙するはずはないのですが、不思議でなりませんでした。私は歴史小説や時代小説を読むときに、癖でしょうか、普段は作品のテーマを現代に引き寄せ、現代の軸足で読んでいるのだと思います。ところがこの作品は逆に私を800年前の時代に立たせ、悪いことをすると地獄へ落ちると信じられていたその時代の人へと同化させる力があるようです。

おやをおもわば ゆうひをおがめ
おやはゆうひの まんなかに

にしのそらみて なむあみだぶつ
みだはゆうひの まんなかに

心洗われる思いで本を読み終えるということはめったにないことです。

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紙の本

読みどころ満載の宗教人情時代小説

2010/01/19 08:25

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る




五木寛之といえば希代の物語作家、現代の語り部、小説界の井上陽水としてつとにあなどれない力量をみせつけていますが、今度は来年750回の御遠忌を迎えられた親鸞聖人の生涯の物語です。


登場するのは、物語の主人公忠範(親鸞)をはじめ、河原坊浄寛、ツブテの弥七、法螺房弁才、法然、慈円、後白河法皇、その他名もなき多くの山法師、悪僧、雑民、盗人、神人、放免、雑色、車借、馬借、牛飼童、くぐつ、遊行聖、白拍子、遊女、印地、と聞けば、これが歴史的事実に依拠したドキュメントではなく、著者の想像を大胆にふくらませたフィクションであることは一目瞭然でしょう。

その前半は、彼が京の没落した官人の長男に生まれてから、僧として比叡山の横川に上り、あまたの煩悩と闘いながら京の巷の六角堂に磐踞するくだりまでを巻措くあたわざる波乱万丈のビルダングス&ピカレスクロマンとして描きます。

血沸き肉躍るのは赤かむろの統領六波羅王子と河原坊浄寛、ツブテの弥七、法螺房弁才たちの決戦や少年の背中にできた不気味で醜悪な腫れものを蛸のように口で吸いだす主人公、謎のくぐつ女玉虫や高貴な美女紫野の肉の誘惑とたたかう青年親鸞の煩悶等々、読みどころ満載の宗教人情時代小説ですが、比叡の山頂に発した一条の清水が磐根をいっさんに流れ下り、鴨の流れを顔色なからしめる一大大河小説へと奔騰するのかしないのか?

みだのちかいぞたのもしき
じゅうあくごぎゃくのひとなれど
ひとたびみなをとなうれば
らいごういんじょううたがわず

の美しい連祷がどこからともなく聞こえ、後編への期待はいやがうえにも高まります。

 ♪仏とはたぞ仏の教えとはなんぞお山を降りし僧の悩みは深し 茫洋
 

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紙の本

無茶を承知の親鸞ストーリィ。

2010/02/08 17:21

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 浄土真宗の宗祖・親鸞聖人の幼少期から三五歳ころまでを描いた小説。全国各紙に連載された。純然たるフィクション。圧倒的な、ある意味では抱腹絶倒のおもしろさである。たとえば「若いピチピチした娘」とか、セリフに時代考証は一切ないと言ってよい。
 
 親鸞聖人は九歳から二九歳まで比叡山で修行をしていた。だが、どのような経緯で比叡に上ったのか、どのように暮らしていたのか、どのような修行をしていたのか、どのような人々と交流していたのか等は、伝承はあるが実際のところはまったくわかっていない。何をどのように考えていたのかも、妻の恵信尼さんとどこでどのように知り合ったのかも不明である。
 
 それら「わからない」時代の「わからない」ことについて、徹底的に調査・想像し、歴史上の人物や歴史的な事件も多数登場させて、無茶を承知で、大変に興味深い、史実をほとんど無視した大胆なストーリィが紡がれている。
 
 ただ、親鸞聖人がこのくらい熱い人だったからこそ、750年も経た現在にまで、お念仏の教えがわたしたちに伝わって来たのだなあ! とは思える。
 
 いろいろな意味で興味深い小説である。困った小説である。愛すべき小説である。

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2012/08/01 15:05

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2010/06/16 10:38

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2010/05/03 13:56

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2011/10/30 16:03

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2011/04/06 10:28

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2015/08/27 13:49

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2010/03/21 18:50

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2010/11/24 23:24

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2018/01/03 23:19

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2010/05/24 18:30

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