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読割 50
紙の本
彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)
著者 沼田 まほかる (著)
八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そ...
彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)
彼女がその名を知らない鳥たち
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商品説明
八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。衝撃の長編ミステリ。【「BOOK」データベースの商品解説】
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電子書籍
途中からぐんぐん面白くなった
2017/12/31 13:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめは、嫌悪感が匂い立つような、読むのがいやになるような空気だったのが、だんだん続きがきになるようになる。ヒトの嫌らしさが随所に現れ、ユラユラ揺れてる川のような話だったのに、意表をつく物語だった。この作家の他の作品をもっと読んでみたいと思った。
紙の本
自分の凄い好きな作品です
2013/04/23 02:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たびびと - この投稿者のレビュー一覧を見る
中盤までは読んでて不快感を覚えるような作品なのですがラストは本当に凄いです。
最後の1ページでここまで泣かされる作品は中々ないと思われます。
興味がある方は是非ご一読を
電子書籍
恋や愛の概念が覆る1冊
2020/05/01 16:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきにもあるように、「これを恋というならば、私はまだ本当の恋を知らない」その言葉が読後じわ〜と沁みてくるすごい作品だった。
主人公十和子が一緒に住む陣治という男は不潔で下品で誰がこんな男性を好きになれるのかというひどい有様で描かれている。しかしどれだけ十和子から罵られ蔑まれようが決して陣治は十和子から離れない。最初その執着を不気味に感じるが読み進めていくうちに見えていた世界が徐々に変化していく。果たして本当に異常なのは誰なのか。
著者の作品ではいつも社会的地位や見た目に騙されてはいけない、邪悪な顔を隠すために仮面をつけた人間が普通に暮らしていることを教えられる。けれどもそんなどうしようもない世の中で、著者はいつも苦しくなるほど綺麗な光景を見せて希望を持たせてくれる。そんな著者の作品が私は大好きだ。
この究極の愛の物語は一生私の心に残り続けると思う。
電子書籍
少し難しい内容だが
2021/06/30 23:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akb49484800 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し難しい内容だが、とても面白く読めました。壊れた女性の怖さが、一文字一文字にすごく出ていました。
紙の本
なんと不愉快で不思議な物語だろう。
2011/08/17 21:26
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
さて・・・。これをミステリと呼ぶのかどうか。まずそこのところを考えてしまう。謎がないわけではない。謎らしきものはある。最後にはそれが明かされる。それをミステリと呼ぶならミステリなんだろう。
ずいぶん前に別れた男。妻がいた男。別れてから8年経ってもまだその男を引きずって生きる主人公・十和子。それと知っていながら、十和子を口説き、ついには一緒に暮らし始める陣治。陣治は、十和子のためなら何だってするという。彼女にどれほど罵られ蔑まれても、十和子の足元にからみつくようにして離れない。
よくもまぁ、これほどまでに不愉快な表現ができるものだと感心するほど、陣治に関する描写は嫌らしい。下品で卑屈で。読んでいて、途中で気分が悪くなるほど。
投げ出してしまわなかったのはなぜだろう。
最後まで読み切ってしまったのはなぜだろう。
途中でページをめくる手が止まらなくなったのはなぜだろう。
不愉快で仕方のない人物ばかりが登場するのに。
それでも最後まで読まずにはいられなかった。
途中でラストの展開はある程度予想がついた。けれど、最後の最後の展開までは読み切れなかった。
このストーリーを「究極の愛」を描いていると語るレビューも多い。確かに「究極の愛」だ。けれどそれは他人に向けられた「愛」ではなく自分自身に向けた「愛」。
誰も彼もが自分自身だけを愛している。
十和子はかつて酷い目に遭わされた男・黒崎を愛していた?
新たに出逢った妻子持ちの男・水島を愛していた?
陣治は十和子を愛していた?
十和子の姉・美鈴は夫を愛していた?
みな違うと思う。
みな自分自身を愛していたんだと思う。
自己陶酔の世界に浸っていたんだと思う。
誰にも共感できず、誰にも同情できないストーリーだけれど、なぜか気になる。
不思議な読後感。
電子書籍
疲れました
2016/10/27 21:25
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yan - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでて疲れました。読み進めるのが何だか気が重い。それは、もしかしたら登場人物の誰にも共感できない、だからストーリーにのめり込めない、からだったかもしれません。この物語に「分かる分」るできる人、強者だと思います。
何でしょう、結末は。1つの愛の究極のかたち? いや、でもなんかこれだと陳腐なコメントになりそう。最後、どうしてあぁしたんだろう。いや、全編で、どうしてそうなるかなぁ、が多くて、しかもよくない方向で、だから読んでて辛かったのかもです。
自分の人生で実体験できない物語に疑似参加できるのが小説。その意味でこの本はアリです。でもこの体験は、辛く重かったです。
紙の本
ざわざわ
2018/09/29 13:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みながら、ずっとざわざわする感じがある。なんとも言えない違和感。誰に対してということでも何に対してということでもなく。それがすとんと腑に落ちた瞬間、あっという間にすべてが終息する。
電子書籍
ぞわぞわ
2017/11/16 14:55
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:めたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わった後の感想は「ぞわぞわー」でした。
重たい愛、勘違いが錯誤してテンポ良く読めました