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- カテゴリ:中学生
- 発売日:2009/11/01
- 出版社: 福音館書店
- サイズ:18cm/509p
- 利用対象:中学生
- ISBN:978-4-8340-2477-7
紙の本
すぺるむ・さぴえんすの冒険 小松左京コレクション (ボクラノエスエフ)
遠い未来、人類の運命を背負ったひとりの男の決断を描く表題作をはじめ、もしかしたらありえたかもしれない、もうひとつの世界の可能性について、小松左京が壮大なスケールで問いかけ...
すぺるむ・さぴえんすの冒険 小松左京コレクション (ボクラノエスエフ)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:9,680円(88pt)
- 発送可能日:購入できません
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商品説明
遠い未来、人類の運命を背負ったひとりの男の決断を描く表題作をはじめ、もしかしたらありえたかもしれない、もうひとつの世界の可能性について、小松左京が壮大なスケールで問いかける全6篇を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
夜が明けたら | 5−60 | |
---|---|---|
お召し | 61−119 | |
すぺるむ・さぴえんすの冒険 | 121−222 |
著者紹介
小松 左京
- 略歴
- 〈小松左京〉1931年大阪市生まれ。京都大学文学部卒。「日本沈没」で日本推理作家協会賞、「首都消失」で日本SF大賞を受賞。他の著書に「復活の日」など著書多数。
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紙の本
子供と大人が重なる時
2015/10/05 04:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書には小松左京の短編小説が6編収められている。中でも「お召し」は名作中の名作だ。もともとは1964年発表された著者の2冊目の短篇集「影が重なる時」に収録された作品だ。ある日突然大人が消えた世界で、自分たちの力だけで生き抜いていく少年たちの物語だ。年を重ねるということは子供の世界から消え失せることなのかもしれない。物語の最後にある男の子が呟くセリフによって、心を強く動かされるはずだ。
紙の本
多分、この巻ばかりはカバー画で損しているな、って思います。小松左京の小説にはもっとクールな絵が似合う。特に、結晶星団はね。私としては「お糸」がベストかなって・・・
2010/05/31 19:33
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
特に本のサイズと祖父江 慎の装丁、巻ごとに担当が替わるカバー画と挿絵の多さ、そして作品の読みやすさで私が大好きなボクラノSF(福音館書店)の一冊ですが、今回はブックデザインではなく著者の名前に惹かれて選びました。どちらかというと病的、という印象があって個人的には杉山実の挿絵は好きではありません。
カバー画もですが、本文中の絵も感心しない。ま、いいな、と思ったのは「お糸」についている絵、これはいいです。味があって。でも、あとはなんだかなあ、ま、選ばれたんだからそれなりの理由はあるんでしょうが、私としては、残念としかいいようがありません。で小松左京、日本SF界の巨人です。とはいえ、私はどちらかというと筒井康隆の方が好きなので、小松作品については未読が沢山あります。というか殆どがそうです。
ですから、機会があれば読んでみたい、読み直したいと長い間思ってきました。とはいえ、全集を読むほどのエネルギーは私にはありません。そういう意味で、彼のエッセンスが詰まったような選集は、私のニーズにぴったりで、特にこのシリーズは収録作品数が多すぎも少なすぎもせず、入っていきやすいわけです。正直、杉山実の絵はゴチャゴチャしすぎて、今ひとつ感心しませんが・・・
目次に従って、さっそく収録各話の簡単な紹介です。
・夜が明けたら(「週刊小説」1974年1月4日号):もし、電力が今の生活から無くなったら。原発推進者と、それを支援する政治家、文化人がかならず口にする危機ですが、私はそれなりに楽観しています。だって人類にとって、電気があった時間てたかだか150年ですよ、それ以外の時間はそんなものなかった。無論、人口は激減するでしょう。進歩、なんていう言葉も死語になる。でもね、絶対になんとかなるんです、はい。
・お召し(「SFマガジン」1964年1月号):大人が世の中からいなくなったら、人間が12歳以上になるとどこかに行ってしまう、そんなことになったら。大人は偉いんだ、子供だけでは何も出来ない、そういう大人が子供を脅すときに使いそうなお話。発想が「夜が明けたら」に似ていますが、ここでは今のところ電気は死んでいません。大人が残したものが沢山あります。12歳以上がいない世界、これなら何とかなります。でも、赤ん坊は生まれない?
・すぺるむ・さぴえんすの冒険(「野生時代」1977年2月号):お前を全能の神にしてやる、その代わり残りの人類は殺す、なんていわれたらどうします?そんな力、要らない、って私は答えるでしょう。一人で生きてたって楽しくなんかありません。宇宙の真理? バッカじゃない! そんなもの知ったって、話す相手がいなきゃ意味ないじゃん、なんて強気に出たりして。真理知っても多分、理解できないし・・・
・牛の首(「サンケイスポーツ」1965年2月8日号):よくは分からないけれど恐い話があるんだよ、なんてこと聞かされたら興味沸きます? 秘密の話なんて聞きたくない、怖い話大嫌い、なんて私みたいな人間がばかりだと、この話はここで終わっちゃうんです。でもご安心ください、世にいる噂好きの人間の数たるや、大変なものです。秘密の話は、秘密というだけで秘密ではなくなってしまうのが世の常・・・
・お糸(「SFマガジン」1975年2月号):時代小説は大好きですが、読んでいて首を傾げたくなるところに何度もぶち当たります。で、その謎が解けると思わず肯いてしまいます。私が今まで読んだパラレルワールド江戸時代物では、ベストかもしれません。とくにここで描かれる男女の想いというのが、軽すぎず重すぎず、バランスがいい・・・
・結晶星団(「SFマガジン」1972年9月臨時増刊号):この作品を最初に読んだときの衝撃は忘れることができません。特に宇宙の中心に程近い場所に、14個の恒星を水晶の結晶のようにきれいに配列させている星団があって、その姿からそれは「結晶星団」と呼ばれている、もうここだけで感心してしまいました。それを思っただけで心が宙に舞い上がる、読みながら『果てしなき流れの果てに』のことが何度も脳裏を過ぎりました。
・解説 山本弘
で、です。どの話も好きなんですが、私は「お糸」が一番好きでした。それと「結晶星団」です。二作とも少しも古びていません。「結晶性団」なんて今まで五回は読んでいます。で、評価は少しも下がりません。そういえば、先日、我が家の書棚を整理していたら小松左京の単行本が何冊も出てきました。とはいえ殆どが積読、というか読んだ記憶がありません。
で、この本に収められた6編が収まった本も見つかりました。まず「夜が明けたら」が収めた新書『夜が明けたら』。「すぺるむ・さぴえんすの冒険」を収めた『ゴルディアスの結び目』、「牛の首」の入った『ある生き物の記録』もありました。意外なことに「お糸」が載った『虚空の足音』もです。勿論、「結晶星団」が出ている『結晶星団』も見つかりました。無かったのは「お召し」が出ている『影が重なるとき』だけ。
でも、「結晶星団」以外は読んだ記憶が無いわけですから、予想とおり積読していたことが分かってしまいました。いやはや、もったいないことを・・・