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食堂かたつむり(ポプラ文庫)

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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7 788件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2010.1
  • 出版社: ポプラ社
  • レーベル: ポプラ文庫
  • サイズ:16cm/289p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-591-11501-5

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文庫

紙の本

食堂かたつむり (ポプラ文庫)

著者 小川 糸 (著)

同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。それは、一...

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食堂かたつむり (ポプラ文庫)

605(税込)

食堂かたつむり

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食堂かたつむり

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商品説明

同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。巻末に番外編収録。【「BOOK」データベースの商品解説】

収録作品一覧

食堂かたつむり 5−257
チョコムーン 259−289

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書店員レビュー

ジュンク堂書店岡山店

この話でメインとなる...

ジュンク堂書店岡山店さん

この話でメインとなるのは
様々な悩みや、心に傷を持った人々が、
かたつむりの料理を食べることで、小さくとも
解決の糸口を見つけ出すところです。
 人の心を動かす料理には、調理の腕だけでなく、
食材そのものにも力があるのだと気付くかされました。

 これからは、口にするすべての食材にありがとうと
手を合わせたいです。

文庫担当 M

みんなのレビュー788件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

幸福のレシピ

2010/03/02 08:08

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 料理ができる人は幸せだ。なぜなら、食べる人に自分の気持ちを伝えることができるのだから。
 料理ができる人は幸せだ。なぜなら、食べてもらいたい人がいるのだから。
 料理ができる人は幸せだ。なぜなら、食べた人から「ごちそうさま」と感謝されるのだから。

 そんな幸せが料理ができない読者にも伝わってくるのが、この『食堂かたつむり』だ。
 恋人に裏切られ、祖母のぬか床だけを残して、すべてを失った主人公倫子。おまけに彼女は言葉までなくして、大嫌いな母親の住む田舎に戻るしかなかった。彼女がただひとつできたのは、料理をつくること。そのことが傷心の彼女を立ち直らせる。
 倫子のお店「食堂かたつむり」の最初のお客様は、一年中喪服を着ているという元お妾さんの老女。愛する彼の死後、彼女はずっと悲しみに沈んでいる。そんな彼女に倫子が考えたメニューが、「林檎のぬか漬け/牡蠣と、甘鯛のカルパッチョ」など9品。込められた思いは、「この世にはまだまだ知らない世界が無限に広がっていること」。
 そして、奇跡のように、老女はやがて喪服を脱ぎ捨てる。

 「食堂かたつむり」の料理は願いが叶うという評判がたち、このあともたくさんの料理とたくさんの人たちが描かれて物語は進む。自身の生い立ちも母親とも確執も、失恋の痛手も、失った言葉も、料理をつくることで倫子は乗り越えていく。
 この物語はたくさんの料理ひとつひとつが、主人公の願いであり、祈りである。
 文字で綴られた料理なのに、とてもおいしく、それでいて、にじんだ涙のしょっぱさがある。その塩加減がまたいい。

 料理ができる人は幸せだ。なぜなら、きっとこの物語で紹介された極上の料理を作ってみようと試せるのだから。
 そのとき、どのような願いが込められるのだろう。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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紙の本

ほんわかと、おいしいが口いっぱいに広がります。

2011/10/22 19:55

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昔TVドラマで、お客様の話を聞いてからメニューを決めるレストランの話があった。多分あまりヒットしなかったのだけど、女優さんがとてもきれいな人だったから、2・3話分は見た記憶がある。食堂かたつむりを読んで、そんなことをふと思い出した。
 TVドラマの方は、最初の穏やかな雰囲気こそ同じであるが、その後、金儲けの経営者との軋轢とかに話が進み、見るのをやめてしまった。それとは違い、この物語は大事な設定を生かしたまま、ほんわかと進んでいくのである。

 主人公は倫子。物語は倫子に転機が訪れるところから始まる。同棲していたインド人が、お金も、荷物も、料理道具までもきれいさっぱり持ち逃げしてしまったのである。残っていたのは、目立たないところに置いていたおばあちゃん形見のぬか床だけ。倫子は、ぬか床と小さなバスケットを抱え、気がついたら高速バスに乗って実家に向かっていた。

 倫子は父親がいなく、母親に育てられた。しかしそりが合わず、おばあちゃん宅に転がり込み、そこで大きくなった。でもおばあちゃん亡きいま、帰るところは実家しかない。久しぶりの実家で、倫子はやっぱり落ち着かない。母屋から逃げ出すように、物置として使われていた離れを改造し、レストランを始めることを決意する。
 レストランはこだわりの隠れ家式だ。予約の時にお客様から話を聞いてメニューを決め、仕込みをして待つ。そしてお客様が来ると、精一杯料理をふるまうのである。料理は、それまで働いていた数々の料理店で身に付けたものをベースにしたアラカルトだ。
 料理の仕込みの描写や、食材への造詣など、これまで読んだことのない分野だっただけにとても新鮮であった。そして何よりも倫子の温かい気持ちのこもった料理が、読んでいるだけで伝わってくるのである。およそ隠れ家レストランというものは憧れが多分に含まれているのだが、具体的に形を見た気分になる。

 その料理を食べると、身も心も、さらに現実のことまでも豊かな物語になる、そんな素敵な食堂のお話。

 余談だが、この話は文学賞の最終審査よりも手前で落ちた作品を、担当した編集者がいたく気に入り、追いかけて形にしたらしい。珍しいいきさつだけれど、それでヒット作になるなんて本当に分からないものだ。見つけた編集者はすごいとしか言いようがない。

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紙の本

積ん読だったのをやっと読み終えました。

2016/02/29 11:14

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雲絶間姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文庫になるのを待って購入したはいいけれど、なかなか読めずにいたのをやっと読み終えました。その間映画化までされていて、オープニングのストーリーは知っていたものの、ラストがこうなるなんて。(少数派でしょうが、まだ読んでいない人のためにネタばらしはしませんが)お母さんの結婚式の準備より先は、外で読んではいけません。涙必須です。

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紙の本

料理がしたくなる一冊

2015/02/08 22:24

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちえ - この投稿者のレビュー一覧を見る

恋人に全財産を持ち逃げされるところから始まり、一気に引きこまれました。
声を発することもできなくなり、唯一残されたぬか床を持ち、確執のある母親の元へと居候する主人公の倫子。
出生や名前の由来を知り、母親との確執もなくなるのかと思いきや、なんだかすっきりしない展開でした。
淡々とゆったりと流れていくストーリーです。
倫子の食堂かたつむりは、お客さんとはまず面談をしてからメニューを決めるという変わったスタイル。
店の内装にもこだわり、料理は食材から作るという徹底したこだわりに、料理や店内が目に浮かぶようでした。
私も倫子のように命のある食材を大切に料理したいと思いました。

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紙の本

失ったものを

2018/05/24 09:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公は同棲していた恋人に持ち去られ、恋も思い出の品々も、そして声までも失うことになる。失意のまま故郷の実家に戻り、唯一失わなかった料理の腕前を活かして料理店を開く。
本書は料理を通じて訪れる客の胃袋と心を温めると同時に、主人公が食と人との関わりの中で、失ったジグソーパズルのピースを埋めていく物語でもある。
ポプラ社の「あるかしら文庫フェア」でもらえるシールにつられて買い求めた一冊でしたが、つられてよかった一冊でした。

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紙の本

命をおいしくいただくということ。

2010/02/18 13:56

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

いろいろな方が読まれていて、そのインパクトのあるタイトルから気になっていた作品。映画化される(された?)らしいのでご興味のあるかたはぜひ。

冒頭の一節を読んだ瞬間、引き込まれた。
「トルコ料理店のアルバイトを終えて家に戻ると、部屋の中が空っぽになっていた。もぬけの殻だった。テレビも洗濯機も冷蔵庫も、蛍光灯もカーテンも玄関マットも、あらゆるものが消えている。」

と、これだけではなんてことはないのだけれど、その恋人がインド人であったり、ガラムマサラという香辛料の名前が登場したりと、冒頭の異国情緒漂う描写がなんだか突拍子もなくうつって滑稽で楽しかったのだ。

恋人消失のショックからか声を失った主人公の倫子はバスに乗って十年ぶりに実家に戻る。できれば「おかん」には会わずに「おかん」のへそくりを盗んで引き返すつもりだったのだが、簡単に「おかん」に見つかり、お金もないので「おかん」の家に居候することになる。そして小さな食堂を始める。メニューを置かず、完全予約制でお客様のご希望にあわせて料理を提供する一風変わった食堂、それが食堂「かたつむり」だ。

倫子が開いた食堂かたつむりは日に日に話題を呼び、それなりの経営をするようになるのだけれど、そこに来店するお客様に関するエピソードがオーソドックスにほんわかしていて心地いい。ご都合主義と揶揄されるかもしれないが、わたしは好き。

ただ、後半になるにつれてなんだかんだと話題が盛り込まれすぎてうんざりしてしまった。なぜそんなに急ぐ必要があるのか。なぜそんなに詰め込む必要があるのか。できれば前半の淡々とした調子のままで物語を締めくくってほしかった。

加えてもうひとつ理解できなかったことがある。なぜ著者は倫子から一時的に声を奪ってしまったのだろう。なぜ倫子を話せなくしたのだろう。倫子の声に関するエピソードは一応の登場を見せるので、著者の意図は汲み取れる。だけど、そこまで拘る必要があったのかは疑問だ。

しかし、この作品には人間にとって重要なことも詰まっている。おいしくいただくこと、命をいただいているということ、そして命と食べ物に感謝すること――その当たり前すぎて見過ごしてしまうことが綴られている。

命をいただくシーンを読んだ時、石垣りんの「儀式」という詩が思い出された。その詩の中で石垣りんは言う――丸ごと一匹の姿をのせよく研いだ包丁をしっかり握りしめて/力を手もとに集め/頭をブスリと落とすことから/教えなければならない/その骨の手応えを/血のぬめりを/成長した女に伝えるのが母の役目だ/パッケージされた片々を材料と呼び/料理は愛情です/などとやさしく諭すまえに/長い間/私たちがどうやって生きてきたか/どうやってこれから生きてゆくか

石垣りんはこの詩で、小川糸はこの作品で伝えようとしている――わたしたちは命を食べて命を繋いでいるのだと。だから食材は無駄にしてはならないのだと。お肉や魚を捨てるなど、もっての外だと。

作風としてはあんまり好みじゃないけれど、書こうとしていることはよかったと思う。

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紙の本

おもしろかったです

2017/04/30 17:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なな - この投稿者のレビュー一覧を見る

すてきなおはなしです。
恋人に全財産を持ち逃げされたところからはじまります。
読んでいるとだんだんひきこまれていきます。

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2010/09/17 14:41

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2011/07/25 15:53

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2010/03/09 11:33

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2012/05/13 12:40

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2014/10/28 09:01

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2010/02/18 15:14

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2010/12/01 00:59

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2010/07/11 10:48

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