「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.1
- 出版社: 山川出版社
- サイズ:21cm/121p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-634-47472-7
紙の本
イスラーム銀行 金融と国際経済 (イスラームを知る)
著者 小杉 泰 (著),長岡 慎介 (著),NIHUプログラムイスラーム地域研究 (監修)
イスラーム社会で誕生した、「無利子」を掲げる独自の金融システム「イスラーム銀行」。イスラーム復興と国際経済という2つの側面と関係づけながら、「利子なき金融」の理念と実態を...
イスラーム銀行 金融と国際経済 (イスラームを知る)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
イスラーム社会で誕生した、「無利子」を掲げる独自の金融システム「イスラーム銀行」。イスラーム復興と国際経済という2つの側面と関係づけながら、「利子なき金融」の理念と実態を解明する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
小杉 泰
- 略歴
- 〈小杉泰〉1953年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。
〈長岡慎介〉1979年生まれ。日本学術振興会特別研究員、京都大学東南アジア研究所研修員。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
書店員レビュー
いかにして利子を取らない銀行は生まれたのか
ジュンク堂書店ロフト名古屋店さん
銀行をはじめとする金融活動に利子は不可欠なものである。一方でイスラームは利子(リバー)を取ることを禁止している。1970年代に誕生したイスラーム銀行は当然、利子を取らない。金融の「常識」に反する試みは、当時の経済人からは懐疑的にみられ、すぐに挫折するものだろうと考えられていた。ところが現実は挫折するどころか、金融危機に揺らぐ従来型の金融のスタイルに対する、もうひとつの選択肢として期待する意見もあがるようになった。
イスラームの教えを理念として展開される金融活動の概説書である。宗教と金儲けは相容れるべきでないものと思われがちだが、イスラームでは教えに反しない限り金儲けはむしろ奨励されている。こうした視点からみたとき、ムスリムの根本義務である五行のうち、信仰告白以外の四つはすべて経済・商業活動に結びついていることがわかる。これはイスラーム成立の過程を改めて見てみれば不思議なことではねい。それではなぜイスラームは利子を禁止しているのか?イスラームの経済思想をも時代を遡りながらみていく。
こうして生まれたイスラーム銀行が提供する金融商品はシャリーア(イスラーム法)に基づくチェックをうけている。私たちが日本でうける銀行の金融サービスと比べてみるのもまた面白い。
歴史的にみてイスラームが体系的な金融システムを持ったのはイスラーム銀行が初である。そして利子を取らないという金融システムに挑戦するという二つの点がイスラーム金融の「新しさ」である。現状はまだ発展途上段階であり、その可能性はまだ未知数である。イスラーム金融のイロハをコンパクトにまとめたこの一冊は、今後の国際経済とイスラームの避けては通れない関わりを考える上で読んでおいて損はないであろう。